バス運転手の仕事は何が難しい?運転のテクニックやコツをご紹介します!
バスの運転は楽しそうに感じるかもしれませんが実際には想像よりも難しいものです。
今回は大きなバスの運転をする時のコツや、路線バスと観光バスの違いやバスとトラックの違いなど、ドライバーへの転職、就職に役立つ情報をご紹介いたします。
Contents
バスの運転のここが難しい!
まずはバスの運転のどんなところが難しいと言われているのかについてをわかりやすくお話いたします。
左折時
バスの大きさにもよるかもしれませんが、多くの場合バスは車体が長い車両ですので、当然ですが左折時には注意しないと事故につながりかねません。大きな理由は死角が多い点でしょう。
バイクや自転車や歩行に注意するのはもちろんですが、建造物などに接触する可能性も考慮すると大回りしなくてはならず、運転が難しいという運転手が多いのです。
停車時
停留所に停車する時にも非常に神経を使わなくてはなりません。お客様が乗車しているので急ブレーキをかける事は避けなくてはなりませんし、停留所に停車しようとして左に寄せる時にバイクや自転車が来るかもしれません。
そのため停留所手前から左側後方を確認しながらゆっくりと停車しなくてはなりません。バイクや自転車を確認した場合は待つか行くかを素早く判断する必要もあるでしょう。
狭い道での走行
走行する道路は広い道路ばかりではありません。大きなバスでもたまに狭い道路を通らなくてはならない事もあるのです。観光バスなどは特に普段通らないような場所もあるので気を付けなくてはなりません。
特に狭い道路の場合はすれ違いの際のミラー同士の破損や、壁や電柱にぶつかってしまわないように注意しなくてはなりません。
バス運転のテクニックとコツ
ここではバスの運転を上手に行う時のテクニックとコツをご紹介いたします。
左折時は内輪差とオーバーハングに気をつける
バスで左折をする時の難しさはトラックと比べる事はできません。なぜならバスの前輪はトラックのように運転席のすぐ下にあるのではなく、少し後ろについているのです。
なので左折する時にはどうしてもオーバーハング気味になります。
曲がるときの速度にも注意しましょう。手前で十分に減速して2速または3速で速度を一定にして曲がります。基本は直線になってからアクセルを踏み込みます。
アクセルを踏み込む時にも急に踏み込むのではなく徐々にスピードを上げていきます。
停車時のクラッチ操作のコツ
停車する時の注意点としては急ブレーキにならないようクラッチ操作を慎重に行います。直線で5速に入っていたものを4速そして3速と減速していき、十分減速してから停留所手前程からブレーキを踏み込んでいきます。
もちろバスは排気ブレーキといってペダルを話すとブレーキがかかります。これを上手に活用するバス運転手が多いのも事実です。停車する時は急ブレーキにならないようにするだけではなく、周囲にも十分気を配りながら停車しましょう。
狭い道はミラーでしっかり確認を
狭い道を走行する時にも十分に気を付けなくてはなりません。無理なく危険を回避しながら走行するためには、ミラーを上手に活用して周囲を徹底的に確認しながら走行する事が望ましいでしょう。
バスのミラーは4種類ほどあります。バスの後方を確認するにはルームミラーで確認します。左右のサイドミラーでそれぞれの後方を確認します。
アンダーミラーは前の車との車間や横断者の確認を行う事ができます。それぞれを駆使して安全確認しながら走行しましょう。
路線バスと観光バスはどちらが難しいか?
ここでは路線バスと観光バスのどちらがより運転が難しいのかを比較してみました。
路線バスは立ち乗り客を意識する
路線バスは立ち乗りのお客様がいます。急ブレーキをかけると立ち乗りのお客様が転倒してしまう危険があるので、ついつい安全運転を心がけようと思うかもしれませんが、実はあまり乗り心地を重視するとかえって危険な事もあるのです。
だからといって乱暴運転はいけません。気を付けるべきは停留所の場所や信号機が変わる時間などを覚えておく事も大切です。スムーズに運転する事で時間のロスを防げるよう心がけると良いでしょう。
観光バスは安定・等速での走行
路線バスと違って観光バスは長時間乗っていて目的地まで走るので安定性を求められます。
安定性を重視する事はつまり乗り心地の良い運転という事になるので、バスを利用している乗客がリラックスした状態で旅を楽しむことができるのですね。
そのため急ブレーキや急発進をしたりするのは避けた方が良いでしょう。必要なのはアクセルワークやクラッチをスムーズに行う事です。観光バスのガイドが前方を確認せずに立っていられるのも運転手の技術の賜物なのです。
入社から一人前のバス運転手になるまで
ここではバス運転手として一人前になるまでの道のりについてをわかりやすくご紹介いたします。
免許取得
まずバス運転手になるためには大型の運転免許ではなく大型二種免許の取得をしなくてはなりません。個人で取得すると費用がかかりますので、バス会社に入社してから指定の教習所で大型二種免許の取得を目指しましょう。
バス会社に就職してから免許を取得すると、免許取得の支援が得られる事もあります。もちろん大型二種免許を取得したからといって、すぐにバス運転手として活躍できるというわけではありません。
プロになるためには訓練が必要になるのです。
座学と実務研修
路線バスの場合は実務研修の中に座学を学ばなくてはなりません。座学は通常1週間ほど行われる事が多く、その1週間でバスの構造を学びます。そして最も重要なのが運賃箱をどうやって操作するのかなどです。
ちなみにバス運転手はドライバーというだけではなくサービス業でもあるので、お客様に対しての接客についても学ばなくてはならないでしょう。
あとは路線についてや走行についての注意なども受けるなどの注意なども受けるでしょう。
走行しながらの研修
座学やバスの構造や設備などの使い方を学んだ後は、実際にバスに同乗して先輩ドライバーと一緒に研修を受けます。
注意しなくてはならないのはバス会社と言っても研修に利用できるだけの場所の確保が難しいので、公道での研修になる事です。
研修の仕方については教育を行うドライバーと、複数の新人ドライバーが一緒に走行研修を受ける形が一般的です。乗客を乗せる事はありませんがより営業運行に近い形で訓練を受ける事になります。より実践的なのですね。
バスとトラックの違い
同じ大きな車両の運転を行うので、大型トラックとバスはよく比較されますが、どのような違いがあるのかを簡単に説明いたします。
車輪の位置
まず最初の項目でご紹介したように、バスの前輪の位置はトラックのように運転席の下ではなく、少し後ろについているものです。このような構造の場合は右左折を行う時のハンドルの取り方に気を付けなくてはなりません。
曲がる方角と逆に頭を振らなくてはならないので、対向車にも気を付けなくてはなりませんし、リアもオーバーハングになるので人、建物、看板などに注意しながら右左折しなくてはならないので、ミラーをよく確認する癖をつけましょう。
客を乗せている
トラックが乗せているのは荷物ですが、バスが乗せているのは乗客です。そのため常に乗客の安全を確保しながら走行しなくてはなりません。また、停留所に乗客がいなくても周囲を確認し、乗れない方がいないように気を配る必要があります。
ちょっとした事でもクレームが来る時代なので、特に乱暴運転だと感じられないようにしなくてはならないのと、時刻表を守れる運転を心掛ける事も非常に重要です。
さらに乗客に対する接客態度に気を配らなくてはならない点もトラックと違います。
重量が変化する
トラックは満載か空荷のどちらかである事が多いので、重量については慣れている方も多いものですが、バスの場合は日によって重量の変化が著しいです。それは乗客の数が時間帯や気温や日によって変わるからです。
さらに乗客がどこの位置に座るのかや立っているのかによっても重量が変わったりするので、バランスの取り方にも注意が必要になるのです。微妙な変化でカーブや右左折時の減速や加速にも影響がでるのもトラックとの違いでしょう。
まとめ
今回はバス運転手は意外と難しいと言われているのはなぜなのかについてを簡単に説明いたしました。同じ大きさでも構造が違うので微妙に操作も難しいものなのです。
しっかりと研修を受けて乗客が安心して乗れるバス運転手を目指しましょう。