アルコールをチェックできる方法とは?アルコールチェッカーの使い方
アルコール検査と縁のないドライバーはいないでしょう。運送会社に所属していれば、業務開始前に必ずアルコールチェックを実施していますよね。
ところでこのアルコールチェック、一般的には呼気を調べる方法が主流ですが、他にも検査する手段はないのでしょうか。
アルコールチェッカーの精度は高くないという噂もありますから、出発前にアルコールが出なくても一抹の不安は残りますよね。
そこで今回は、アルコールチェッカーの種類や検査の方法、また呼気から検査するアルコールチェッカーの精度が悪いという噂の真偽について調査してみました。
Contents
アルコールをチェックする方法
物流会社やタクシー会社など、自動車を使って仕事を行う業態の会社にとって、飲酒運転を防止する体制を整えることは必須。ドライバーであれば誰であっても、アルコールチェックを受けなくてはなりません。
まずは、アルコールをチェックする方法としてどのようなものがあるのかを確認していくことにしましょう。
アルコールチェッカーを使用する
最もポピュラーな方法は、アルコールチェッカーを使用することです。アルコールチェッカーとは、息の中に含まれるアルコール濃度を計測し、酩酊度を検知するための機器です。
使い方は、センサーに向かって息を吹きかけるだけ。あとは機械が自動的にアルコール濃度を読み取ります。アルコールチェッカーは様々なメーカーから発売されており、タイプもいろいろあります。
- 使い切りのハンディタイプ
- センサーを交換できる据え置きタイプ
- デジタル表示や音声でのアナウンスがされるもの
- 計測結果を印刷できるもの
など種類が豊富なため、営業所の都合に合わせて選ぶことができます。
臭いや言動を確認する
では、アルコールチェッカーがなければアルコールを検出することはできないのでしょうか?
明確な数値を出せないという意味においては、答えはイエス。しかし単に飲酒運転を防止するという目的であれば、より簡単な手段によって確認することが可能です。臭いや言動を調べるのです。
- 点呼時や乗務中などに酒の臭いがしたり
- 水を飲みに行く回数が不自然に多かったり
- 顔色が悪かったり
- なんとなくイライラしているように見えたり
などといった兆候が現れていたら、その人がアルコールを摂取していることを疑ったほうがよいでしょう。
呼気から調べる方法は正確ではない!?
冒頭でも少し触れましたが、アルコールチェッカーで計測される数値は精度がよくないという話もあります。
実は、国民生活センターには実際にそのような相談が複数寄せられていて、テストを行った結果やはり過信は禁物であるという結論が出ているのです。
なぜ正確に計測できないのでしょうか。原因はいくつか考えられるので、一つ一つ順番に説明していきます。
使用回数によって結果が変わる?
寄せられた相談の中には、
- 「2年前に購入したアルコールチェッカーの精度が最近になって疑わしくなった」
- 「最初のうちは正確に測定できていたが、数ヶ月経つと数値がゼロのまま動かなくなる」
といったものがありました。つまり、使用回数を重ねるにつれて測定結果が怪しくなっていったわけです。これはセンサーの劣化が原因と考えられています。
国民生活センターのテストによれば、同じ銘柄の製品であっても
- 個体によって指示値に差が出たり
- 使い続けたときに指示値が著しく変動したり
といった現象が見られたとのことです。
息の吹きかけかたによって結果が変わる?
また別の相談内容としては、「自宅で呼気を測定したときはアルコール含有量ゼロと出たのに、勤務先のアルコールチェッカーではアルコールが検出された」というものもありました。
どちらかの機器に異常が生じていたとも考えられますが、その時々の息の吹きかけ方によって測定結果が変わったという可能性もあります。
というのも、国民生活センターが市販の簡易型アルコールチェッカーで実験してみたところ、息を強く吹きかけたときと弱く吹きかけたときとで指示値が変わる機器があったのです。
個体差・個人差が大きく、参考程度にしかならない
総じて言えば、やはり噂は否定できないと考えるべきでしょう。市販されているアルコールチェッカーの測定値には、機器の個体差や測定者の個人差が大きく現れるため、鵜呑みにするのは危険です。
現状、アルコールチェッカーの測定結果だけで運転の可否を判断することは避けたほうがよいでしょう。
また、アルコールチェッカーのセンサーには寿命があります。精度が甘くなったと感じたら機器の買い換えを検討してみてください。
まとめ
皆さん、いかがでしたか?
アルコールチェッカーは呼気に含まれるアルコール量を数値で示してくれる便利な機器ですが、その精度には疑問の余地が残り、100%の信頼を置くことは難しいと言わざるを得ません。
原始的な方法ではありますが、臭いや言動を判断材料に加えた上で、総合的に見て運転の可否を決めることをおすすめします。