深視力検査とは?大型免許に必要な視力はどのくらい?検査内容と合格基準をわかりやすく解説!
大型免許には、普通車の視力検査にはない深視力検査と言われる視力検査がありますよね。
これから大型免許の取得を予定している方や、何度か更新の経験があっても不安に感じている方にとって、内容や合格の基準について気になりますよね。
そこで今回は、特殊な深視力検査について、詳しくご紹介していきたいと思います。
Contents
大型免許の深視力ってどんな検査?
普通免許の取得や更新、学校や会社の健康診断で行われる視力検査と違って深視力検査というのは一般ドライバーにとって馴染みがあまりないかもしれません。
ですが、これから大型免許取得を目指そうと思っている方や現役大型ドライバーにとっては大事な検査になります。一体、大型免許の深視力検査とはどんな検査なのでしょうか?
深視力検査とは、両眼視機能の
- 「遠近感」
- 「立体感」
を測る検査です。
普通車と比較すると、とても大きな車体を運転することになる大型トラックのドライバーにとって通常の視力とは違う、遠近感や距離感といった目の機能を測る検査になります。
実際の検査は三桿(さんかん)試験という方式で行われます。
具体的には機械を覗くと正面に3本の棒が並んでおり、真ん中の棒だけが前後に動きます。真ん中の棒が左右の棒に近づき並んだときに手元にあるスイッチを押すといった具合になります。
大型免許の視力検査の合格基準は?
視力検査
「普通第一種免許・中型第一種免許(8t限定中型)・二輪免許・大型特殊免許」は両目が0.7以上、かつ、片目でそれぞれ0.3以上。
「原付免許・小型特殊免許」は両眼で0.5以上に対して、「大型第一種・中型第一種(限定なし)・けん引・第二種」は両目が0.8以上(片目が0.5以上)と原付免許や普通免許に比べて視力が高いことが求められます。
これはやはり大型トラックの場合、その車体の長さや幅が普通車などに比べ圧倒的に大きいため視力もより厳しい基準が求められているということでしょう。
深視力検査
大型免許の深視力検査は三桿法(さんかんほう)が用いられます。三本の棒が並んでいて、真ん中の棒が前後に動き両端の棒と同じ位置に並んだのを見て止めます。
その誤差を図るという検査です。合格の基準は3回止めてその誤差の平均が2センチ以内になります。
なぜ深視力検査があるのか?
このように少し厄介?な深視力検査ですが、一体何のため?どんな理由で行われているのでしょうか?これは先述しました通り、トラックの大きさに起因しています。
大型トラックは全幅約2m 50㎝、全長約12メートルで普通乗用車の3台分ほどの長さがあります。当然、交差点の右左折も乗用車より時間がかかり、バック時の接車も難しくなります。
こういった場面で必要になるのが、両目を使って立体感や遠近感を把握する深視力です。これは運転中の「距離感」を測るという大型ドライバーにとって、とても重要な能力です。
例えば深視力が低下していると交差点を右折時、対向車との距離感を十分に把握できなかったり、バック時に障害物との距離をしっかり測れなかったりと、大事故につながる原因になりかねません。
もしも不合格になってしまったら
時間を空けて再検査
深視力検査に不合格になってしまったら・・・免許は没収です。いえいえ!そんな事はありません!もし不合格になっても少し時間をおいて再チャレンジさせてくれますのでご安心してください。
少し時間をおいて目を休ませたり、深呼吸するなどしてリラックスして再チャレンジしましょう。私も経験があるのですが、不合格になって慌ててしまい、何回チャレンジしてもうまくいかないなんて事もあります。
まず、不合格になっても落ち着いて、焦らずに再チャレンジしましょう。
日を改めて再検査
もし合格できない場合、日を改めて再検査を受ける事もできます。その場合には、免許証の更新期限に気をつけましょう。免許証の更新期限内であれば、再検査を何回受けても問題ありません。
そして、気になるのが後日再検査になった場合の費用のことです。手数料をもう一度払わなくてはいけないのか?そんな事はありません。手数料を払った時に収めた申請書は、後日に再検査となった場合、その申請書は返してもらえます。
次回の再検査の時に返してもらった申請書を使う事ができますのでご安心ください。
矯正器具を付けて再検査
当日の再検査、日を改めての再検査でも合格できなかった場合には矯正器具(メガネ、コンタクトレンズ)を着用した再検査ができます。深視力はメガネやコンタクトを使うことで改善する事がほとんどです。
気をつけたいのはその矯正器具が自分にあっているかです。メガネやコンタクトも使っている内にレンズに傷がはいったり、度が合わなくなってきたりして、しっかり視力が出ない場合があります。
時間に余裕があれば眼科などで目の検査をしっかりして、再検査に臨みたいものですね。
深視力検査が不安な場合はアプリで対策を
深視力検査というのは一般的にはあまり馴染みのない検査で、これから大型免許を取得しようと思っている人や大型免許の更新を控えている人が不安になる気持ちはよく分かります。
そんな時オススメなのが、スマホアプリを使った事前練習、トレーニングです。
深視力検査に不安がある方は以下のアプリを使ってトレーニングをする事をオススメします。以下に紹介するアプリは実際の深視力検査を模した本格的なトレーニングアプリです。
アプリ1:深視力マスター
実際の深視力検査より合格が厳しめの設定となっており、難しい分、攻略できた時はそれが自信になります。オススメのアプリです。
https://play.google.com/store/apps/details?id=kikenji.depthvision&hl=ja
アプリ2:深視力測定
分かりやすいシンプルな画面で実際の深視力検査さながらの練習ができるオススメのアプリ!
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.anoptometer
どちらのアプリもレビューは概ね高評価で、
- 目の付け所が最高!
- 難しいけど自信がついた
など好意的なレビューが目立ちました。これから深視力検査に臨む方や再検査で次はなにがなんでも合格しなければ、という方は一度試してみてはどうでしょうか?
本人が気づかない内に視力は落ちている
視力の中でも深視力というのは、なかなか普段意識しないもので、仮に悪くなっていても自覚症状があまりないので気づかない事が多いです。
また視力が落ちる原因は様々で
- 加齢
- 目の疲れ
- 精神状態
などが関係してきます。
ですので仮に一度不合格になっても焦らずに落ち着いて再検査に望む事が大切だといえるでしょう。少し目を閉じて深呼吸でもして目の疲れ、焦りなどを少しでも取り除いて検査に臨みましょう。
また、注意したいのが大型免許の深視力検査を始めて受ける方などは、検査のやり方自体をよく理解出来ていないまま、深視力検査を受ける方もいます。
そうだとすると実際は深視力になんの問題もないのに関わらず不合格という事にもなりかねません。
対策としては
- 自分の前の順番の人の検査の様子をしっかり見ておく
- 検査官にお願いして、動いている棒を横から見せてもらう
などの手もあります。一度横から動きを見ておけば対策もたてやすくなります。そういった事前準備をしておくのがよいのではないでしょうか。
まとめ
ここまで、大型免許に必要な視力と深視力検査について解説してきましたが、どうだったでしょうか?深視力検査に合格!不合格!という言葉を聞くとたいそうな試験か何かと思われるかもしれません。
ですが、しっかりした体調で平常心で臨めば殆どの方は無事に通過できる検査になります。検査官の方も気長に対応してくれると思いますので、自信を持って検査に臨んで頂けたらと思います。