タンクローリーの容量はどのくらい?大型・中小型のサイズ別に解説

      2021/01/12

タンクローリーを運転する方にとって、どのくらいの容量が入るのかは気になるところですよね。

この記事では、タンクローリーのサイズ別に容量を解説いたします。

タンクローリーの容量は車両総重量で変わる

タンクローリーとは、貨物自動車の一種であり固体・液体・気体を運搬する特種用途自動車です。
危険物から食品までさまざまなものを運搬します。

円筒状のタンクを背負っているトラックで、タンクの中はいくつかの部屋に仕切られています。その仕切りを利用し、同時に多くの種類のものを運んだりもします。

運転するためには大型免許に加え、取り扱うもの別で業務上取り扱い者としての届出や講習修了証が必要です。

タンクローリーの容量は最小で12000L、最大で30000L、タンクローリー内は一室4000Lまでと定められています。

この容量は車両総重量で変化し、種類に分けると中小型タンクローリー ・大型タンクローリー・タンクセミトレーラー・LNGタンクセミトレーラーの4種類あります。

トレーラー車

タンクローリーの種類別にみる容量

中小型タンクローリー

中小型タンクローリーの容量は2klから4klであり、主に灯油・軽油・重油などの石油燃料を小口に運搬します。

石油燃料を扱うため運転するには大型免許に加え、丙種危険物取扱者の資格が必要です。丙種危険取扱者の資格は国家資格であり試験合格率は50%〜60%といわれています。

また石油燃料は危険物に値するので、『危』と記載された板もしくはステッカーを付けて走行しなければなりません。

大型タンクローリー

大型タンクローリーの容量は12klから20kl程度です。中小型タンクローリーとは違い、石油輸送を担うために利用されています。

扱うものは主に石油のため必要になる免許等は中小型タンクローリーと同じです。

タンクセミトレーラー

タンクセミトレーラーの容量は20klから30kl程度です。主に石油基地から燃料油をガソリンスタンドに運搬するために利用されています。

タンク部分はアルミ製のものが多いが、容量の大きいものではステンレス製のものもあります。

LNGタンクセミトレーラー

LNGとは液化天然ガスののことです。LNGタンクセミトレーラーは、その名の通り液化天然ガスを運搬します。

通常のセミトレーラーとは違いタンク部分が二重になっています。二重タンクは断熱効果があるため超低温でガスを運ぶことが可能です。

積載量は16tが国内最大といわれています。

人気メーカーのタンクローリーの容量とは?

有名メーカーのタンクローリーを例にして、具体的なタンクローリーの容量について解説します。

トラックの大手メーカーといえばいすゞや日野自動車ですが、トラックメーカーが作っているのは前方のトラクタ部分で、ローラー部分を作っているのは別のメーカーです。ここではタンクローリーの有名な製造メーカーである日本車輌製造株式会社、昭和飛行機工業株式会社、新明和工業株式会社のタンクローリーをご紹介します。

日本車輌製造株式会社のタンクローリー

日本車輌製造株式会社は民生用バルクローリーの製造量が業界1位のメーカーで、大型タンクローリーや40t以上のガソリンタンク車なども製造しています。

<11t積LPGタンクローリー>

LPガス(液化石油ガス)を運ぶためのタンクローリーです。

<14t積LNGタンクセミトレーラ>

液化天然ガスを運ぶためのタンクローリーです。

<8.78t積炭酸タンクローリー>

アンモニア・塩素・炭酸・酸化エチレンなどの高圧ガスを運ぶためのタンクローリーです。

参考サイト

昭和飛行機工業株式会社のタンクローリー

昭和飛行機工業株式会社はさまざまな種類のタンクローリーを作っているメーカーで、航空機へ給油を行う給油車では国内トップシェアを誇っています。

<12.8t積アルミタンクローリー>

軽量のアルミでできたタンクローリーです。アルミニウムは毒性が少ないため、小麦粉などの食品配送によく使われます。

<12klステンレス製飲料水用タンクローリー>

コストの低いステンレスでできたタンクローリーです。腐食に強い素材であるため食品や飲料の配送によく使われます。

参考サイト

新明和工業株式会社のタンクローリー

新明和工業株式会社は小型から大型まで幅広いサイズのタンクローリーを製造するメーカーです。タンクローリー以外でも200機種を超える車両を製造しています。

<スチール製大型タンクローリー>

ガソリン、軽油、灯油をガソリンスタンド等へ配送するタンクローリーです。サイズは10t積
、12t積、14t積、16t積があります。

<小型中型タンクローリー>

さまざまな液体を運ぶタンクローリーです。積載容量は2t、3t、3.75t、4tの4つがあります。

参考サイト

タンクローリーの構造

タンクローリーはどのような構造になっているのでしょうか?液体ローリーを例に挙げ、部位や部位ごとの役割を解説します。

タンクの注入口(マンホール)

タンクの上部分に液体を流し入れるための注入口があります。ハンドルを回してあけて危険物を注入します。注入口の周りには防護枠というものがあり、万が一危険物が溢れた際に流れ出さないように食い止める役割を持っています。

タンクの安全弁

安全弁は注入口部分に設置されており、タンクの内圧が上がり過ぎた時に空気を逃して安全性を確保するためのものです。危険物を搬送する場合、消防法により年に1回点検を行うことが義務付けられています。

タンクの防波板

タンクの中にある防波板は車両の揺れが液体に及ぼす影響を最小限にするためのものです。タンクの容量が2,000L以上の場合に防波板の設置が義務付けられています。液体危険物を運ぶ場合、消防法によって防波版の設置が義務付けられています。

タンクの仕切版

タンク内の仕切りに使われる板を仕切板と呼びます。仕切板によって軽油やガソリンなど異なる液体を1つのタンクローリーに混載することができます。4,000Lごとに仕切板によって分ける必要があります。

タンクの検尺棒

検尺棒はマンホールの中央に備えられており、タンク内の液量を計測するためのものです。乗用車に備え付けられているオイルゲージと同じような役割を持ちます。

タンクの底弁(排出口)

タンクの底に液体を排出するための底弁があります。この部分を開閉するためのハンドルはタンクの上部にあることが一般的ですが、最近は上に登らなくても開閉できるタイプが増えています。液体を積載する場合は、タンクの注入口から液体を流し入れ、下の底弁から排出しますが、気体や粉体など圧力によって積載する場合はコンプレッサーの圧力差で排出・吸引します。

タンクの操作ハンドル

液体の吸引・排出をする底弁を操作するハンドルです。車両によっては底弁が複数あり、その場合はハンドルも複数になります。

タンクのランニングボード

タンクの上で底弁開閉する作業を行うため、タンク上部にはランニングボードが設置されています。作業中の事故を防いだり、作業の効率を上げたりと言った役割があります。

混載看板

ガソリン、灯油、軽油、重油などを1つのタンクローリーに混載する際に、車両に積んである油の種類を表示する看板です。車両の後ろに設置されています。

消火器ボックス

危険物を運ぶタンクローリーには消火器が備え付けられています。消化器だけの場合もあれば、ホースボックスと一体型のものもあります。

標識

危険物、毒物、または高圧ガスを搬送する際は、標識の設置が必要になります。危険物の場合は「危」の標識板/ステッカーを、毒物の場合は「毒」の標識を、そして高圧ガスの場合は「高圧ガス」の標識を車両の前後に付ける必要があります。

容量が変わると車体寸法はどれくらいになるの?

容量が大きくなるとともに車体寸法も大きくなります。

中小型タンクローリー(4klの場合)の車体寸法は、全長約5m〜6mです。全幅は約2m、全高は約2.5mです。

大型タンクローリー(20klの場合)の車体寸法は、全長約11mです。中小型タンクローリーのほぼ倍ですが、全幅は約2.4m、全高は約3mと大きな変わりはありません。車両総重量は約24000kgにもなります。

タンクセミトレーラー(30klの場合)の車体寸法は、全長約14mです。全幅は2.4m、全高は約3mと大型タンクローリーと変わりありません。しかし、車両総重量は約30000kgと大型タンクローリーに比べ6000kgも重くなります。

タンクローリーの気になるQ&A

タンクローリーは主にどんなものを運ぶの?

タンクローリーは固体・液体・気体を運ぶことが可能な自動車です。タンクローリーが運ぶ固体の代表的なものはセメント、液体はガソリンや灯油などの石油、気体は液化天然ガスなどの高圧ガスです。

一番多く運搬しているのは、液体である石油です。石油の輸送やガソリンスタンドまでの運搬はタンクローリーが行います。

運ぶ量の違いで車両を使い分けます。気体である液化天然ガスを運ぶ場合のみ、LNGタンクセミトレーラーを利用します。

制限があるタンクローリーがあるの?

高圧ガスを運ぶ高圧ガスローリーには、制限が設けられています。継続的に燃焼する性質のある気体、可能性ガスは18000L未満でないといけません。アンモニアを除く毒性ガスは8000L未満でないといけません。

容量内であれば好きなだけ運んでいいというわけではありません。問題が起こる可能性がある量未満に制限し、安全を守ります。

万が一問題が起こった場合は安全装置が作動し、ガスの圧力を降下してくれます。

タンクローリーの内部はいくつか部屋があるの?

タンクローリー内部にはいくつか部屋があり、運ぶものを部屋ごとに分けることで、同時に多くの種類を運ぶことが可能です。

タンクローリーの大きさにより部屋の数も異なります。中小型タンクローリーの場合、部屋の数は2〜3部屋です。大型タンクローリーの場合、部屋の数は2〜6部屋です。タンクセミトレーラーの場合、部屋の数は6〜8部屋です。

1つの部屋の最大容量は4klで、他に1kl、2klと3種類の部屋の大きさがあります。

まとめ

石油やガスといった危険物を運ぶタンクローリーは、常に危険と隣り合わせです。そのためにも容量や制限量を必ず守り、安全に配慮する必要があります。なにか問題が起こった時にすぐに対処できるよう専用の免許も必須です。

タンクローリーは種類別、容量別に分けると種類がたくさんあります。購入される方や知識をつけたい方の参考になれば光栄です。

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