タンクローリーの容量はどのくらい?大型・中小型のサイズ別に解説
タンクローリーを運転する方にとって、どのくらいの容量が入るのかは気になるところですよね。
この記事では、タンクローリーのサイズ別に容量を解説いたします。
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タンクローリーの容量は車両総重量で変わる
タンクローリーとは、貨物自動車の一種であり固体・液体・気体を運搬する特種用途自動車です。
危険物から食品までさまざまなものを運搬します。
円筒状のタンクを背負っているトラックで、タンクの中はいくつかの部屋に仕切られています。
その仕切りを利用し、同時に多くの種類のものを運んだりもします。
運転するためには大型免許に加え、取り扱うもの別で業務上取り扱い者としての届出や講習修了証が必要です。
タンクローリーの容量は最小で12000L、最大で30000L、タンクローリー内は一室4000Lまでと定められています。
この容量は車両総重量で変化し、種類に分けると中小型タンクローリー ・大型タンクローリー・タンクセミトレーラー・LNGタンクセミトレーラーの4種類あります。
タンクローリーの種類別にみる容量
中小型タンクローリー
中小型タンクローリーの容量は2klから4klであり、主に灯油・軽油・重油などの石油燃料を小口に運搬します。
石油燃料を扱うため運転するには大型免許に加え、丙種危険物取扱者の資格が必要です。
丙種危険取扱者の資格は国家資格であり試験合格率は50%〜60%といわれています。
また石油燃料は危険物に値するので、『危』と記載された板もしくはステッカーを付けて走行しなければなりません。
大型タンクローリー
大型タンクローリーの容量は12klから20kl程度です。
中小型タンクローリーとは違い、石油輸送を担うために利用されています。
扱うものは主に石油のため必要になる免許等は中小型タンクローリーと同じです。
タンクセミトレーラー
タンクセミトレーラーの容量は20klから30kl程度です。
主に石油基地から燃料油をガソリンスタンドに運搬するために利用されています。
タンク部分はアルミ製のものが多いが、容量の大きいものではステンレス製のものもあります。
LNGタンクセミトレーラー
LNGとは液化天然ガスののことです。
LNGタンクセミトレーラーは、その名の通り液化天然ガスを運搬します。
通常のセミトレーラーとは違いタンク部分が二重になっています。
二重タンクは断熱効果があるため超低温でガスを運ぶことが可能です。
積載量は16tが国内最大といわれています。
容量が変わると車体寸法はどれくらいになるの?
容量が大きくなるとともに車体寸法も大きくなります。
中小型タンクローリー(4klの場合)の車体寸法は、全長約5m〜6mです。全幅は約2m、全高は約2.5mです。
大型タンクローリー(20klの場合)の車体寸法は、全長約11mです。中小型タンクローリーのほぼ倍ですが、全幅は約2.4m、全高は約3mと大きな変わりはありません。車両総重量は約24000kgにもなります。
タンクセミトレーラー(30klの場合)の車体寸法は、全長約14mです。全幅は2.4m、全高は約3mと大型タンクローリーと変わりありません。しかし、車両総重量は約30000kgと大型タンクローリーに比べ6000kgも重くなります。
タンクローリーの気になるQ&A
タンクローリーは主にどんなものを運ぶの?
タンクローリーは固体・液体・気体を運ぶことが可能な自動車です。タンクローリーが運ぶ固体の代表的なものはセメント、液体はガソリンや灯油などの石油、気体は液化天然ガスなどの高圧ガスです。
一番多く運搬しているのは、液体である石油です。石油の輸送やガソリンスタンドまでの運搬はタンクローリーが行います。
運ぶ量の違いで車両を使い分けます。気体である液化天然ガスを運ぶ場合のみ、LNGタンクセミトレーラーを利用します。
制限があるタンクローリーがあるの?
高圧ガスを運ぶ高圧ガスローリーには、制限が設けられています。継続的に燃焼する性質のある気体、可能性ガスは18000L未満でないといけません。アンモニアを除く毒性ガスは8000L未満でないといけません。
容量内であれば好きなだけ運んでいいというわけではありません。問題が起こる可能性がある量未満に制限し、安全を守ります。
万が一問題が起こった場合は安全装置が作動し、ガスの圧力を降下してくれます。
タンクローリーの内部はいくつか部屋があるの?
タンクローリー内部にはいくつか部屋があり、運ぶものを部屋ごとに分けることで、同時に多くの種類を運ぶことが可能です。
タンクローリーの大きさにより部屋の数も異なります。中小型タンクローリーの場合、部屋の数は2〜3部屋です。大型タンクローリーの場合、部屋の数は2〜6部屋です。タンクセミトレーラーの場合、部屋の数は6〜8部屋です。
1つの部屋の最大容量は4klで、他に1kl、2klと3種類の部屋の大きさがあります。
まとめ
石油やガスといった危険物を運ぶタンクローリーは、常に危険と隣り合わせです。そのためにも容量や制限量を必ず守り、安全に配慮する必要があります。
またなにか問題が起こった時にすぐに対処できるよう専用の免許も必須です。
タンクローリーは種類別、容量別に分けると種類がたくさんあります。購入される方や知識をつけたい方の参考になれば光栄です。