食品配送の転職で志望動機はどう答えるべき?履歴書/面接での答え方
トラックドライバーを志望する方の中には、食品配送の仕事に就きたいという方も多いのでは無いでしょうか。
この記事ではそんな方々のために、履歴書や面接で志望動機をどう答えたら良いのかについて、良い例と悪い例を踏まえて紹介します。
Contents
食品配送の志望動機はどう答えるべき?3つのチェックポイント
就職面接において、どういった理由でその業界や会社を志望したのかは定番の質問です。
明快な答えを返せるように準備をしておく必要がありますが、その際に押さえておくべきポイントとしてはどういったものが挙げられるでしょうか。順番に見ていくことにしましょう。
食品配送の仕事を理解しているか
志望動機をしっかりと答えるためには、まずは自分自身が食品配送の仕事について理解していなければなりません。どんな仕事なのかを理解していないようでは、いくら良いことを並べ立ててもピントがずれた答えになってしまいますからね。
- 梱包された食品をトラックの荷台に積み込んで走る
- 届け先で積み下ろす
- 配達した荷物に誤りがないかどうか伝票を見ながらチェックを行う
その一連の流れが食品配送の業務内容です。
あなたがどのような思いで食品配送を志望しているにせよ、その理由はこうした仕事内容を前提としたものでなくてはいけません。聞かれているのはあくまでも志望動機なので、面と向かって仕事内容を口にする必要はありません。
それでも最低限、志望動機と仕事内容とが矛盾しないように答える必要はあるでしょう。もちろん、仕事内容についてそれとなく答えの中で言及できればベストです。
食品配送の仕事であなたの実力が発揮できるか
上記で説明した食品配送の仕事内容を踏まえたうえで、あなたが取得している資格やこれまでの実務経験が活かせるかどうかを考えてみましょう。
たとえば免許。トラックを運転する仕事ですから、中型免許はまず間違いなく必要になると思ってよいでしょう。
また、食品であっても他の荷物であっても、店に搬入されるまでに長距離輸送を伴う点は変わりありません。長距離輸送には大型トラックが用いられることが多いので、大型免許を持っていれば即戦力になれますよね。
このような資格を保有している場合、志望動機の中に盛り込まない手はありません。
「自分のできること、得意なことを活かして働きたい」というのは志望動機として充分通用するものです。会社の採用担当者の側から見ても、一からのスタートになる人よりも既にスキルを持っている人のほうが計算できますよね。
食品配送の仕事に関してあなたの実力を証明するものがあれば、ぜひアピールすべきです。他の志望者と採用枠の争いになった場合、アピールポイントがあるか否かで有利不利が大きく変わってくるからです。
なぜ食品配送の仕事でなければいけないのか
トラックの運転ができる。それはたしかに食品配送の仕事に不可欠な技能であり、必要となる免許を所持していれば就職に有利にはたらきます。しかしながら、志望動機としてはもう一つパンチがあったほうが万全なものになるでしょう。
というのも、トラックを使った仕事というのは食品配送だけではないからです。家電や書籍、住宅建材……運送業界と関わりのある仕事は枚挙にいとまがありません。
それどころか現代においては、運送業界のサービスの介在しない領域は存在しない、と言ってしまっても過言ではないくらいです。
ということは、運転免許を持っているというだけであれば他の荷物を運んでもまったく構わないわけです。採用する側としては「なぜ、食品配送の仕事をやりたいのか?」という点を知りたがるはずですよね。
他の仕事ではなく、どうしても食品配送がやりたいのだ……という強い気持ちをアピールしましょう。モチベーションの高い人のほうが辞めにくいことは会社側も分かっていますから、志望動機の段階で熱意を示しておけばいっそう就職に有利になります。
食品配送の良い志望動機例
上記の内容を踏まえて、実際に志望動機を考えてみましょう。
- 他業種からの転職の場合
- 運送業界の中で転職する場合
二つのケースに分けてサンプルを記載しますので、ご自分の当てはまるほうを読んで参考にしてみてください。
他業種からの転職の場合
まずはこれまでに運送業界で働いた経験のない場合。
このケースでは免許を取得済であることは稀でしょう。したがって持っている資格によって自己PRを図るのではなく、仕事への熱意や関心をいかにアピールしていくかが大事になってきます。
ドライバーは未経験だが体力には自信がある、という人を想定して考えてみると、次のような文章になります。
「私は焼肉店でアルバイトしていた経験があり、そのとき初めて外食や食卓を支えているのが運送業であることを意識しました。私もそのような社会を支える仕事がしたいと思い、食品配送を行っている御社を志望した次第です。
中学生の頃から大学時代まで続けていた水泳のおかげで筋力や体力には自信があるため、荷物の積み下ろしや長時間の運転にも耐えられます」
このように、まったくの畑違いの職種から食品配送への転職を試みる場合は、自分のアピールポイントをこれまでの経験によって補強してやることが有効です。
そのエピソードは学生時代に取り組んできたことでも構いませんし、もし前職の経験を活かせるようであればそちらでもいいでしょう。
運送業界から転職する場合
次に、運送業界の他の会社から転職する場合について考えてみます。
もともと運送業界でドライバーとして働いていた人であれば、トラックを運転するための免許は所持しているはず。そのことをアピールしない手はありません。
また、なぜ以前の勤め先で満足せずに転職を希望したのかを質問される可能性もあります。自分の考えをしっかりと整理して、淀みなく答えられるようにしておきましょう。
「物流会社でドライバーとして5年勤めていました。中型免許を持っているので、御社の使っている2トントラックや4トントラックの運転には慣れています。
以前の職場はメーカーから物流センターへの配送が主だったのですが、もっとお客様の身近な仕事、お客様と直接コミュニケーションを図れる仕事がしたいと思い、食品のルート配送業務を行っている御社を志望しました」
このように、食品配送の仕事を転職先として選んだ理由を入れつつ、自分が即戦力になれる人材であることをアピールしましょう。
食品配送の悪い志望動機例
最初からよい文例を思いつくことができればいいのですが、残念ながらそう上手くいかないことは往々にしてあります。
そんなときは、悪い例を見て反面教師にする方向で考えてみましょう。どのような文章がどういった理由で悪いのかを判断できれば、同じ轍を踏まずに済みますからね。
食品配送の仕事でなければいけない理由がわからない
トラックを使った仕事は他にもいろいろあるため、その中からなぜ食品配送を選んだのかアピールすることが熱意を伝えるうえで有効である……と先に述べました。
ということは逆に、食品配送の仕事でなければいけない理由が盛り込まれていない志望動機は、熱意や関心の伝わりにくい「悪い例」であると言えるでしょう。
「昔から車が好きで、車を運転する仕事に就きたいと思ってきました。トラックを使って製品を配送している御社の仕事は、まさしく私の希望と合致していました」
このような志望動機を聞いた採用担当者はどう思うでしょうか?
おそらく、「それならうちの会社でなくても、物流会社ならどこでもいいのでは?なんならトラックと言わず、バス会社のような旅客運送の仕事でも構わないのでは?」と疑問を抱くはずです。
食品配送の仕事に就きたいのであれば、なぜ食品配送でなければならないのかを自分の中でハッキリさせてから志望動機を考えるようにしましょう。
待遇に惹かれたことをアピールする
一般的に正直は美徳とされますが、あまり明け透けすぎるのも考えもの。人には本音を言うべき場面と建前を使うべき場面があり、履歴書の文章や面接での受け答えは言ってしまえば後者です。
- 「前に所属していた会社よりも残業が少なそうだったので」
- 「以前勤めていた会社よりも給料が良いので」
このような回答はNG。たしかによりよい条件を求めるのはプロフェッショナルらしい態度と言えないこともないのですが、それをあからさまに語ってしまっては快く思われない可能性が高いでしょう。
それに、待遇に惹かれたと明かしてしまえば、採用担当者に「うちよりもいい条件でドライバーを雇う会社が現れたら、この人はあっさりとうちを辞めてそちらに靡くのでは?」と疑われてしまうかもしれません。
たとえ本当に好条件が決め手になったのだとしても、履歴書や面接ではそのことは心に秘めて、スキルや熱意をアピールしておいたほうが良い結果に繋がるでしょう。
まとめ
皆さん、いかがでしたか?
食品配送の志望動機をアピールする際に鍵になるのは、
- 仕事内容を理解していること
- 仕事に役立てられる資格やスキルを備えていること
- 仕事に対する熱意があること
の3つです。
これら3つの要素をうまく織り交ぜて、自分の経歴に合致する志望動機を考え出してみてください。それができれば、就職や転職の成功に一歩近づくはずです。