トレーラーの左バックがうまくできません!という人も上手になれるコツを紹介
トレーラーを初めて運転する方にとって、最初の難関は左バックですよね。
トレーラーの運転は難しいものですが、特に左バックがうまくできませんという意見が多いようなので、左バックの運転のコツを紹介します。
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トレーラーの左バックがうまくできません!というドライバーが多い理由
道を走っているトレーラーを見かけると、あんなに大きな車両を簡単そうに運転していてすごいなと思う事ってありますよね。そんなトレーラーの運転手の方の中には実は左バックが苦手という方が結構いらっしゃるのです。
左バックはミラーしか頼れない!
どうしてトレーラーの左バックをするのが苦手だと思う方が多いのでしょうか?
それは右側にバックする場合はミラーで後方の確認をするだけではなく、実際に運転席の窓を開けて自分の目で直接後ろの様子を確認できますが、左バックはそうはいかないからです。
では左バックはどうなのかというと、トレーラーの運転席って広いですよね。当然左側の窓を開けてもそこから自分の目で直接後ろを確認する事はできません。
ではどこを見ながらバックをすればいいのでしょうか?そう!ミラーなんです。もちろんこれはトレーラーに限った事ではありません。
トラックでも乗用車でも左バックを行う場合はサイドミラーを見ながらバックをしなくてはならないのです。だから左バックが苦手という方が多いのですね。
ミラーでも見れる事は見れますが、上から下までを直接見る事ができないので死角がとても多くなります。この死角がたくさんあるというのでトレーラーの左バックが苦手という方がとても多いのです。
セミトレーラーは逆ハンドルを切る
トレーラには
- セミトレーラー
- フルトレーラー
があります。一般的に公道を走っているのはセミトレーラーが多いのですが、トレーラーってバックをする時のハンドル操作がちょっと普通の車両とは違うのです。
普通乗用車やトラックだったら切りたい方向へハンドルを切りますよね。でもセミトレーラーの場合は曲げたい方向へハンドルを切ってもその方向へ曲がってはくれません。これはセミトレーラーの構造上仕方がない事なのです。
トレーラーは運転台の後ろに車両を連結する連結器がついていて、連結したトレーラーがその連結器を支点に左右に動きます。
右にハンドルを切るとトレーラーは左側に動いていくのです。だから右にバックしたいのなら左にハンドルを切らないといけないのです。
この操作が頭で理解できなかったり身体が反応しなかったりするので、トレーラーのバックは難しいと思う方が多いのですね。
フルトレーラーは逆ハンドルではない場合も
フルトレーラーの場合は車両の構造によってバックする時のハンドル操作が変わります。ドリー式だと連結部分が二か所になるので、必ずしも左にバックするのにハンドルを右に切らなくても良いケースもあります。
この場合は連結部分で逆に動くため、右にバックしたい時は右にハンドルを切り、左にバックしたい時には左にハンドルを切ってバックをしなくてはなりません。
また、センターアクスル式フルトレーラーの場合は、連結部分が一つなので一般的によくみられるセミトレーラーのバックの方法と同じで、右にバックしたい時は左に、左にバックしたい時は右側にハンドルを切るのです。
このように同じトレーラーであっても構造の違いによって、バックをする時のハンドルの切り方が違ったりするので、まずはそのトレーラーがどんな構造であるのかを頭に入れてバックの練習をすると良いですね。
右バックも難しいですが左バックは余計に混乱しやすくなるので、毎日練習をしてスムーズに左バックができるよう訓練しましょう。
トレーラーの左バックがうまくできるようになるコツ
構造や理論はわかっているのにやっぱり左バックがうまくいかないと悩んでいるのなら、左バックがうまくできるようになるコツを掴んで上手に左バックができるようになりましょう。
周囲の安全確認はしっかり行う
まずはトレーラーを止める場所だけではなく、周辺に障害物などが無いかどうかをしっかりと確認する必要があります。万が一障害物に気づけなくて下がった時に、障害物にぶつかってしまうと大変危険だからです。
特に左バックの場合はミラーで確認しながらバックをしていても、死角がとても多くなるので人や障害物に気づけずにぶつかってしまい、ケガを負わせてしまったり破損してしまったり、車体に損傷を受けてしまう事もあるからです。
まずは人や障害物がないかどうかを実際に運転席から降りて、必ず自分の目で確認してからバックをするように心がけましょう。駐車スペースを見る事でハンドル操作のイメージもできますので、より安全により確実にバックする事ができるようになります。
軌道修正は早めに行う
乗用車でもハンドルを巧みに操って一回で車庫入れが出来たらカッコいいですから、トレーラーなどの大きくて長い車両を一回でバックできたら、それを見た人が「すごいなぁ」と感心してくれる事はまず間違いありません。
ですが慣れていないとジャストなタイミングでハンドルを切る事は難しいはずです。もしも大きく曲がってしまった状態でバックしたら、建物や周囲にとめてある他の車両にぶつかってしまうかもしれません。
そうならないためには早めに軌道修正を行う事で回避する事が可能です。右バックをするなら駐車スペースを右に見て大きく通り過ぎ、ハンドルを左に切ってトレーラーを右バックしていきます。
左バックで入れる時は左側に駐車スペースを見て通り過ぎ、右にハンドルを切ってトレーラーを左バックさせます。ポイントはトレーラーが運転台に対してくの字に曲がったらハンドルを戻して微調整していく事です。
また折れ角を一定に保ってゆっくりとバックして、常に微調整を行いつつ駐車スペースへと納めていきます。
とにかく慣れが大事
誰でも乗用車とは違うので、トレーラーでの左バックを最初から得意だという方はいらっしゃいません。ですが運転をしていればその車の動きは自然に体に身についていきます。つまり上手に左バックができるようになるカギは運転の回数で決まります。
練習すれば自然に体が動くようになるので、とにかく毎日何度でもバックの練習を行うと良いですね。この時いきなり狭いスペースへ止めようとせずに、何もない広い場所で苦手な左バックの練習を行うと良いでしょう。
一人で練習をするのも良いですが、慣れている先輩や仲間に指導していただくというのも効果的です。バックをする感覚やハンドルを戻す感覚も学べます。そのほかにもアプリなどで練習するとより頭の中でイメージしやすくなるでしょう。
トラックやトレーラーのシミュレーターはインターネット上で無料で手に入れる事ができます。実際にハンドル操作を疑似体験してトレーラーがどのように動くのかをイメージする事も重要ですので活用しましょう。
サイドカメラを活用する
大型トラックのバックを補助してくれるバックカメラやモニターを上手に活用しても良いでしょう。最近はバックカメラだけではなくサイドカメラなども販売されているので、トレーラーの死角を見る補助としておすすめできます。
もちろんカメラだけを頼りにしてバックするのも危険ですので、必ず窓を開けて音を聞きながらミラーを見て、死角のチェックのためにカメラを見て、より安全にスムーズにバックができるよう練習を重ねて腕を上げていくと良いですね。
カメラを取り付けるとなると費用がかかってしまうので不安と感じたり、会社で取り付けてもらえるかどうかが不安な時は、トラック協会の助成金の制度を上手に活用しても良いでしょう。
会社に相談する時に助成金の話をしてお願いしてみても良いでしょう。
多少費用がかかったとしても事故や損害賠償責任が生じるリスクの事を考えたら、カメラを取り付ける費用なんてそんなに気にするほどの事ではありませんので、早めに取り付けを相談してみると良いですね。
まとめ
今回はトレーラーで左バックが苦手という方に、どうしてトレーラーの運転手が左バックが苦手という方が多いのか、そのいくつかの理由やトレーラーのタイプでバックする時のハンドル操作の違いについてもご紹介いたしました。
どうやったらトレーラーの左バックが上達するのか、その練習する方法やシミュレーションを使ったイメージトレーニングについてもご紹介いたしましたね。
練習をしながらも不安がある場合やより安全性を高めるために、バックをする時の死角を少しでも改善するためにカメラを取り付ける事や、負担を少しでも軽減するための助成金についても触れました。
より安全に運送を行うために必要な事なので、苦手を早めに克服するために自分なりに工夫をして、事故のないバックのやり方を実践していきましょう。