フォークリフトの事故は危険予知トレーニング(KYT)で防せごう!危険予知で何が変わる?
フォークリフトを所有している事業者は、フォークリフトよる従業員の怪我や事故など、考えておかなければならないことは多いですよね。
そんな、フォークリフトによる事故や怪我を未然に防ぐための方法として、危険予知トレーニングが推奨されていますよね。
そこで今回は、危険予知トレーニングについて詳しくご紹介していきたいと思います。
Contents
危険予知とは?
私たちの日常には様々な危険が潜んでいます。ですがそうそう危険な出来事が起こるわけがないのであまり気にせずに日々を送っているのです。これは日常生活だけではなく職場でも同じです。
特にやり慣れている作業を行う時、気を付けているようでも「聞き間違い」をしてしまったり「見間違い」をしてしまったりする事はあるものです。気分や体調によって集中ができず「うっかりミス」をしてしまう事もあるのです。
それによって重大な事故が起こる可能性があるため、常に「対策」を考えて作業を行う事を
- 「危険予知」
- 「危険予知活動」
と言うのです。
危険予知トレーニング(KYT)とは?
事故やアクシデントが起こる原因は
- 「ヒューマンエラー」
- 「リスクテイキング」
です。ヒューマンエラーとはうっかりしてしまったりぼんやりしてしまったりする事で起こる人間が起こす危険の原因の事を言います。
リスクテイキングとは
- 「面倒」
- 「多分大丈夫」
- 「これくらいなら」
- 「みんなもやってるし」
といった心理による原因を指します。危険予知トレーニングはこうしたミスを防止したり、対策を事前に考えたりするための教育の事を言います。
危険予知を行うことのメリット
危険予知を行う事によって、ヒューマンエラーやリスクテイキングを防止する事ができるだけではなく、万が一の事故やアクシデントが起こった時に適切な対応や対処を行う事ができます。これは事故やアクシデントを最小限にとどめる事ができます。
大きな事故が起こった時に
- 「あの時こうしておけばよかった」
- 「やらなければよかった」
といった後悔に悩まされる事も少なくなります。ちょっと気を付けておけば大きなリスクを回避できるという思考を持つ事ができるのも大きなメリットだと言えるでしょう。
トラック協会の4ラウンドKYT
トラック協会においての危険予知についてわかりやすく説明いたしましょう。
現状把握
まずは現状を把握する必要があります。
通常はチームで危険予知を行い、まずはリーダーがイラストや写真などを活用し、どんな危険が潜んでいるのかをチームの皆に問い、チームの皆はどんな危険が潜んでいるのかを想像しながら発表していきます。
書記がホワイトボードなどにそれらを書き込んでいき、どんな危険が潜んでいるのかの現状把握を行います。
本質追及
2ラウンドでは1ラウンドで提示された危険要素や危険要因を絞り込んでいきます。最初に提示された問題点をここでさらに3~4つに絞って問題点を整理していくのです。こうする事でさらに危険への意識が高まります。
絞り込みを行う時には重要度をチームで話し合って、最も重要であるものには◎をつけ、重要であるものには〇をつけるとより危険度がわかりやすくなります。
対策樹立
2ラウンド目で絞り込んだ危険度の高いものから、それぞれに対してどのように行動すれば危険を回避する事ができるのかについてを話し合います。
この時チームのひとりひとりに「自分だったらどうするのか?」といった対策をあげてもらうと良いですね。
各々が出した対策や改善をホワイトボードに書き込み、最終的に1~2項目に絞り込んでいきましょう。注意点としては、
- 対策は自分たちが可能であるもの
- 実現ができる対策だけを発言する事
が重要です。
目標設定
4ラウンド目では3ラウンドで出された対策の中から「すぐ実行できる対策」を残った対策の中から選び出します。どれにすればいいのかについては挙手など本人の意思を反映できる方法が望ましいでしょう。
最終的に選ばれた項目1つを行動目標として実際に全員で実行していきます。決まった項目を強く意識するために、全員で指差し唱和してしっかりと実践していきましょう。
よく「〇〇点検ヨシ!」などと掛け声をかけているシーンを見ますが、それと同じように全員で3回唱和していきましょう。
危険予知トレーニングを始める前に
危険予知トレーニングを始める前に基本的なやり方やチームの作り方などをご紹介していきます。
チームを作る
まずはチームを作っていきましょう。チームは1チームに5名~6名ほどで作ります。その5名~6名の中から
- 「リーダー」
- 「書記」
を決めていきます。リーダーや書記は毎回同じ人がなるのではなく、交代しながら全員で行うと公平です。チームとリーダーと書記を決めたらホワイトボードと筆記用具を準備しましょう。
参加者もそれぞれ筆記用具を用意する事も忘れてはいけません。
資料の準備
危険予知トレーニングには危険予知を行うための参考写真、イラストなどが必要になるので集めておきます。資料についてはインターネット上で無料でダウンロードができるので準備すると良いでしょう。
毎回同じ資料を使っても同じ結果や意見しかでないので、数種類用意してなるべくかぶらないようにすると良いでしょう。
日頃からの危険予知が事故を減少させる
人間ですから毎日同じ業務を繰り返していれば慣れてしまい、ついつい危険予知ができなくなってしまう事だってあります。問題はそれによって重大な事故になってしまう可能性があるという事です。
そうならないためにも、日頃から危険予知トレーニングを行って、全員で危険予知に勤める事が必要です。また万が一のトラブルや事故が起こっても迅速に適格に対応する事ができるようになるので、ぜひ企業で危険予知トレーニングを取り入れていきましょう。
まとめ
今回は職場での事故やアクシデントが起こらないための危険予知と危険予知トレーニングについてご紹介いたしました。
フォークリフトはとても便利な車両ですが、一歩間違うと人の命を奪ってしまう可能性がある凶器になるので、ぜひ毎日危険予知に取り組んで事故防止を心掛けましょう。