佐川急便の仕事は激務?セールスドライバーの繁忙期や宅配業の実態とは
2019/02/01
宅配の仕事をしたいと考えているけど、どれくらい体力を使う仕事なのでしょうか。もし激務だったら、ついていけないのでは?と不安に思うものですよね。
そこで、佐川急便の仕事について本当に激務なのかどうか、そう思われてしまう理由や課題、仕事の考え方についてご紹介したいと思います。
Contents
宅配業に対するイメージ
一時期宅配業者で勤務するのはとにかく「体力自慢」の人だけで、
- 長い勤務時間
- きついノルマ
- 重い荷物
- その分高い給料
というのが一般的なイメージでした。
宅配している人が常に忙しそうに動いていることもあって広く知られたのだと思います。実際に「稼ぎたいなら佐川急便」と言われるほど高い給料を稼いでいる人も多くいました。
しかし、最近では勤務体制も整えられ、俗にいう「ブラック企業」というような体質を続けていくことはできなくなっています。
とんでもなく高い給料を得られなくなったと同時に休日や休憩時間の確保がなされるようになっているのです。以前よりも体力的な負担は下がっていると言えるでしょう。
宅配業における課題
では宅配業界にはどのような課題があるのでしょうか。それらを順に見ていきたいと思います。
ネット通販の拡大
「楽天」「Amazon」「ヤフオク」「メルカリ」などネットでの取引は近年急激に増加しています。
2017年度の通信販売の売上高は7兆5500億円となっており、前年度よりも6000億円以上の増加となりました。これはマイナス成長となった1998年度以降19年連続での増加となっています。
取引はネットで行われても商品を届けるのは宅配業者です。つまり通信販売が増加すればするほど宅配業者の仕事は増えることになるのです。
特に急激に売り上げを増加させているAmazonなどは「即日お届け」「翌日にはお届け」という制約もあるために、運送業者とも幾度となく衝突していきました。
この通信販売の増加傾向はますます加速しているために、運送業者、宅配業者の仕事はさらに増えていくことが予測されています。「確実に仕事がある」のはプラス材料ですが、多忙であることに関しては解消されることはなかなかないと思われます。
ドライバー不足
ネット通販が拡大し、仕事量が増えているのにも関わらずトラックドライバーは常に不足状態にあります。小型、中型、大型を問わずドライバーは不足しており、求人募集は常に出ている状態が続いています。
これは激務であり、大型トラックなどでは勤務時間も不規則であるにも関わらず平均的に給料が他の業種と比べて安いということもあってドライバー希望者が減少しているということが影響しています。
業界としても勤務時間や待遇を大幅に改善することで希望者を増やすような活動をしていますが、まだまだドライバーが不足していることには変わりはありません。
ドライバーの高齢化
トラックドライバーはかなり高齢化が進んでいる職種でもあります。
トラック業界で勤務している約半数近くが「40歳~54歳」で、29歳以下の若年層は全体の1割もいません。また、女性が全体の約2~3%しかいないというかなり偏った構成になっているのが特徴的です。
- 「仕事量の増加」
- 「ドライバー不足」
- 「ドライバーの高齢化」
が同時に進んでいることもあってトラック業界は早い対処が望まれています。
佐川急便の勤務時間
「激務」というイメージがある佐川急便ですが、実際の勤務時間はどうなっているのでしょうか?
まず「週休2日」の勤務体制の場合は「月に9休日」が定められています。基本的には休日出勤することはほとんどありません。また、勤務時間は一日に9時間半勤務で休憩90分を含んでいます。
なかなか連休を取ることは難しく、シフト出勤になるのですが通常は3日ほど勤務したら1日休みという形になりますので体力的にはそれほどきついということはありません。
また、もし休日出勤した場合は必ず代休をとるようになります。こう考えれば休みが少ない、勤務時間が異常に長いということは実際にはないということがわかります。
佐川急便の課題に対する取り組み
様々な課題があるとされている宅配業界ですので、佐川急便もそれに対して取り組みが行われています。
週休3日制の導入
営業所で出されている求人募集には
- 「週休2日」
- 「週休3日」
という二つの勤務体制のものがあります。
この「週休3日」の体制は月に13休日が定められているもので、募集に応募する際に選べるようになっています。
また、この週休3日の体制では兼業も可能とされていますので、自分がやりたいことがある人、他にも仕事を持っている人でも可能な勤務体制となっています。
他にも夜の宅配に対応するために朝から出勤の人と昼から出勤の人というように時差出勤をすることで、一人が長時間勤務することがないように配慮されています。
繁忙期とは
ほとんどの業種に「繁忙期」はあります。これはもちろん運送・宅配業界にもあります。お中元やお歳暮の時期、引っ越しが多い3月などがこれに当たります。この時期はどうしても忙しくなってしまいます。
ただ、これは毎年のことである程度時期的な予想がつくものです。もちろん業界としてもそれに対応しており、その時期にアルバイトやパートを増員したり、シフトを特に忙しくなる時期に集中させたりしています。
繁忙期だから寝る暇もないくらいドライバーが忙しくなるという状態にならないように考えられていますので、そこは安心して良いでしょう。また、こうした繁忙期はどの業界でもあることですので、特別運送業界だけが忙しいというわけではありません。
仕事内容と待遇のバランス
佐川急便のセールスドライバーについて不安を持っている人の中に「ノルマ」というものがあります。
これは宅配しているドライバー自信が営業を行うというものです。営業という言葉になれない人は苦手意識がありますが、それほど気にする必要はありません。
日々のノルマというものは普通に宅配をしていると達成することは難しく、達成できなかったからといっても特に何も問題はありません。
カーネーションの販売などに関しては慣れないうちは先輩ドライバーが助けてくれることが多く、慣れてくるころには問題なくクリアできるようになっている程度のノルマです。
また、宅配が多い「ごとうび」と呼ばれる「5日、10日、15日、20日、25日、月末」などは勤務しているドライバーも多く、偏って忙しい人がいるというようにはなりません。
繁忙期はどうしても忙しくなりますが、その分は繁忙手当や残業手当がつきますので忙しさと待遇のバランスはうまくとれるようになっています。
まとめ
佐川急便のような宅配業界は以前のように単純に激務なだけ、ということは現在はなくなっています。
もちろん忙しいのは間違いありませんが休みはしっかりと確保されていますし、それだけやりがいがある仕事です。しかも大手企業なので、福利厚生や給料については若手のうちから稼げる仕事であります。仕事にやりがいを感じたい人、少し忙しくても稼ぎたい人にぜひおすすめしたい仕事と言えます。