レッカー車にはどんな種類がある?小型から大型まで解説!
車両を運ぶのに利用するレッカー車はあらゆる分野で活用されています。種類も大きさも用途に応じて様々な車種があります。
今回はレッカー車の種類や機能そして特徴をそれぞれご紹介するだけではなく、必要な免許などについてもご紹介いたします。
Contents
レッカー車の種類
まずはレッカー車にはどのくらいの種類があるのかをご紹介すると共に、どんな特徴があるのかについてをご紹介していきます。
小型レッカー車
小型レッカー車は2トンです。積載荷重は2,000kg、ブーム段数は3、乗車定員数は3名となっています。小型レッカー車は軽自動車や普通自動車の牽引をする事ができます。
必要なのは普通運転免許です。車両総重量が3.5トン未満で最大積載量が2トン未満のトラックが運転できるという範囲に収まっている場合にのみです。
ちなみに牽引免許が必要なのでは?と思うかもしれませんが、けん引する車両の総重量が750kgを越えなければけん引免許は必要ありません。
ただし車両総重量が750kgを超えた場合には牽引免許が必要になります。
中型レッカー車
中型レッカー車は積載荷重が3,000kgです。ブーム段数は3弾、乗車定員は3名となっています。中型のレッカー車を扱う時は中型の運転免許が必要になります。
レッカー車の運転をする場合には必ずしも牽引の免許が必要なわけではありません。車両総重量が750kg以下の場合は牽引の免許は必要なく、中型免許のみでも運転する事が可能です。
ただし、中型となると750kg以上の車両の牽引を行う事もあるでしょう。その場合には牽引の免許の取得も必要になります。
大型レッカー車
大型トラックなど大きな車両のレッカー移動を行う場合には、大型レッカー車を使用しなくてはならないでしょう。大型レッカー車は4t~8tまであります。
レッカー車にも種類があって、レッカーするためのブームのみのものもあれば、ユニック車とセットになっている種類もあります。運転をするには大型免許が必要です。
このクラスの大きさになると車両総重量が750kg超える車を移動させる事が多いので、大型免許のほかにクレーンの免許や玉掛け作業ができる免許の取得をすると良いですね。
また、大型小型中型に限らずクレーンで吊り上げるとなると、玉掛けの資格を取得しましょう。できれば牽引の免許そして玉掛けの免許を同時に取得しておくと良いですね。
レッカー車の装備について
レッカー車にはどのような装備があるのか?各種装備を簡単に説明いたします。
アンダーリフト
レッカー車は故障した車を運ぶだけではなく、実は駐車違反などをした車を運んだり事故車両を運んだりする事に使われています。
できるだけ素早く迅速に対応する必要があるため、事例に応じた車両を使う必要があるのです。
アンダーリフトとはレッカー車の後部についているT字型の装置部分で、自動車の前輪または後輪を持ち上げて、動かなくなっている車の移動をさせる装置です。
多くの場合はアンダーリフト単体ではなく、他の装置もついている車両を使う事が多いようですが、簡単に車両の下に差し込んで簡単に車体を運ぶことができる特徴があります。
レッカーブーム
レッカー車にはブームという装置が付いています。ブームというのはクレーン部分の事を言います。このクレーンは油圧伸縮式であったり、トラス式のものも多いようです。
代表的な用途としては転倒してしまった車両などをブームを使って直し、アンダーリフトへ乗せて修理工場などへ移動させる事ができます。
この作業を行うためには玉掛けさ作業者などの資格を所有している必要があります。
フルフラット型積載車
フルフラット型のレッカー車は車をそのまま乗せる事ができる大きな荷台が付いているレッカー車です。通常は普通のトラックにしか見えませんが、荷台をスライドさせて地上すれすれに下げる事が可能です。
そのため大き目のトラックなども簡単に移動させる事が可能です。フルフラット型積載車自体が大きな車両である事が多く、大型運転免許を必要とする事が多いでしょう。
主なメーカーのレッカー車について
ここでは各メーカーのレッカー車の特徴や各メーカーによって違う特徴についてをご紹介いたします。
いすゞ「エルフトラック」
いすゞのエルフトラックを使用したレッカー車は小型レッカー、または中型レッカーである事が多いです。それ以上の大きさのレッカー車になるとギガを使う事が多くなります。
タイプとしてはユニックがついたキャブバッククレーンや、フルフラットタイプにユニックが付いているタイプなどがあり、様々な企業で活躍しています。
日産「アトラス」
日産アトラスのレッカー車も非常に多くの現場で使われています。日産アトラスのレッカー車の場合も、エルフ同様に小型レッカー車や中型レッカー車である事が多いです。
ラジコンウィンチ付きで事故処理作業を中心とする企業で大活躍している車両です。大きな車両のレッカーをするためにフルフラットタイプの車種もあります。
トヨタ「ダイナトラック」
トヨタダイナトラックもレッカー車として大活躍している車両です。比較的小さな車の移動に使われています。
2tや3tはもちろんですが、大型車両をレッカー移動する時には大型車両を引っ張れるサイズの車両もあります。
一般の修理工場だけではなく、警察車両として活躍している車両もあります。特に警察では素早く事故車両を動かす必要があります。
ユニッククレーンが付いたタイプやキャブバッククレーンなど、機能も充実していてお得です。
三菱ふそう「キャンター」
三菱ふそうのキャンターも様々な現場で活躍しています。レッカー車として大活躍している車種ですね。JAFなどでも三菱ふそうキャンターの車体がよく使われています。
2t、3t車である事が多いですが、一般的な自動車修理工場などでも大活躍しています。キャブバック、ユニッククレーンの付いたタイプなどが多いです。普通乗用車の移動をするのに適しています。
まとめ
今回はレッカー車についてお話いたしました。レッカー車の大きさやレッカー車の種類、それぞれのメーカーの特徴や大きさや必要な免許についてもご紹介いたしました。
レッカー車を必要とする企業の方が、今後レッカー車を導入しようと検討している方の参考になれば幸いです。