歩合給とは?給与計算方法や最低賃金など、歩合給のメリット・デメリットを解説!

   

ドライバーの仕事は、歩合給のお仕事のケースも結構多いです。

しかし、みなさんは、ご自分の給与体系について詳しく知っており、またご理解されていらっしゃるでしょうか。

給与体系には似通ったものもありますが、いくつかの形態があります。ここでは、「歩合給」について、詳しく見ていきましょう。

歩合給とは?

歩合給とは、各人の売り上げや、成績に応じて変動する給与のことです。企業ごとに違いはあるものの、

例えば営業職などでは、売り上げ額の何割かが歩合給として、固定給と合わせて支給される、または固定給はなくて歩合給のみ、売り上げが良ければ給与が高額で、悪ければ給料が低額、と言うケースもあります。

また、運送業界のセールスドライバーなども、集荷・配達荷物の量、物販の売上などで、歩合給であることがあります。

給与体系には3種類ある!【定額制・歩合制・年俸制】

定額制と年俸制とは?

給与の定額制と年俸制の違いは、賃金の決め方が、月単位か年単位であるかという点です。

まず、定額制においては、その額は、月単位で決まっており、1年間にいくらもらえるのかは決まっていません。その年の賞与によって、年間の賃金額は変わってきます。

一方、年俸制においては、一年間に支払われる賃金額が決まっています。ただ、1年分の給与が一度には支払われません。普通は年俸給与額を12で割って、その額を各月ごとに支払われます。

つまり、年間にもらえる額が、変動するのが定額制、固定されているのが年俸制ということになります。

歩合制と似ている言葉

「歩合給」と似ている言葉に、「出来高払制」があります。これについて、労働基準法第27条では、

「出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない」と定められています。

つまり、支払いの対象である成果が無かったとしても、労働時間に応じて一定額の賃金を支払わなければなりませんので、完全出来高払制にして、賃金を無しにすることはできません。

また、労働基準法には定めはないものの、通達では、「常に通常の実収賃金と余り隔たらない程度の収入が保障されるように保障給の額を定める」こととされています。

例えば、休業手当が平均賃金の6割以上の支払を労働基準法で義務付けていることから、保障給についても同様に平均賃金の6割以上が目安とされていることなどが挙げられます。

次に、「インセンティブ制」についてですが、まず、「インセンティブ」の本来の意味は、「励ます」を意味するラテン語です。企業側が、社員を「励ます」ために用意するもので、

主に、企業側が定めたノルマや目標を達成した場合に、社員に対して支給する「奨励金」のことを指します。インセンティブについての定め方は企業によって様々です。

社員の一つの売り上げごとに定めている企業もありますし、一定ノルマを達成した場合のみインセンティブが発生する企業もあります。

そして、「請負給制」については、業務の完成度合に応じて賃金額を定める「能率給」の日本独特の呼称として,現在では主に、建築・造船・運輸・石炭・金属・繊維などの業界や、各種の家内労働で用いられます。

単位出来高の価格を基準とした「単価請負制」と、単位出来高の完成に必要な時間を基準とした「時間請負制」に分かれます。

なお,パソコンの普及によって、在宅勤務形態が進む業界では家内労働による単価請負が一般的ですが,請負の際の契約内容の文書化・提示が慣行として定着せず、一部で問題化しています。

歩合給のメリット・デメリット

歩合給のメリット

歩合制のメリットは、仕事を頑張った分、または成果が出た分だけ給与が上がるという点です。

固定給の場合には、いかに成果を出したとしても、昇給や昇進という形では、給与アップにつなげられるとは言えますが、反映されるには時間がかかりますし、その給与の上がり方も緩やかな場合が多いです。

しかし、歩合給はすぐに給与に反映されて、その額が上がります。成果に見合った給与が欲しいという方には、向いているのではないでしょうか。

歩合給のデメリット

歩合給のデメリットは、不安定さが挙げられるでしょう。仕事の成果が出せなければ、給与は少なくなります。そして、完全歩合制の場合においては、収入が0円という月があるというケースさえ考えられます。

固定給の場合は、たとえ成果が出せなくても一定の労働時間に応じて、給与が支給されるので安心です。安定した収入によって、予算通りの生活を送りたいという方には向いているのではないでしょうか。

歩合給は残業代が出ない?

残業代は出る

歩合給制でも、残業代は出ます。歩合給とは、上述したように、一定の成果や実績に応じて給与が定められる制度のことです。

単純に、給与を成果や実績に応じて定めているだけのことで、それ以外は歩合給だからといって特別なことはありません。

よって、所定労働時間を超過して労働した分まで歩合給で補われるわけではなく、それを超えて働いた場合には会社は残業代を支払わなければなりません。

歩合制には、固定給と歩合給の併給制や、全て歩合給制のケースもありますが、どのケースであっても同じことが言えます。

歩合給に残業代を含めることを「正しい」とするためには、残業代部分とそれ以外の賃金部分とが給与全体の中で明確に区別されていなければなりません。

つまり、「残業代として具体的な残業代が、歩合給に含まれているか」が就業規則などではっきりとわかるようになっていないと、「歩合給に残業代が含まれている」という会社の主張は通りません。

普通の労働時間にあたる賃金部分と時間外割増賃金にあたる残業部分とを区分することができない場合は、歩合給の支払いによって残業代までも支払われたことにはなりませんので、

法定労働時間を超過して労働すれば、その残業時間に応じた残業代を請求することができます。

仮に、その区分が明確な場合でも、実際の労働時間により計算した残業代が、歩合給の中に含まれる固定残業代を超えれば、その超えた部分の残業代を請求できます。

また、残業代だけではなく、労働基準法37条により、休日手当や深夜手当の支払いを会社に求めることもできます。

たとえ、労働契約書に「残業代(時間外割増賃金)を含む」と書かれていたとしても、残業代を含む給料だとは認められません。

以上のことから、歩合給でも、残業代は支払われるべきものですが、違法な企業は、「歩合給制だから残業代出ない」と、主張し、

企業側が残業代を支払わないための企業にとって都合の良い口実として用いている場合が少なくありません。気を付けましょう。

どんな会社が違法?

歩合給制を用いている企業が、残業代を出さない理由は、人件費を抑えるためです。

そういった企業は、上述のように、「歩合給に残業代が含まれている」と主張します。しかし、それは、これもまた上述のように、労働基準法に違反しています。

最低賃金を下回る不当な扱いは違法!

最低賃金とは、賃金の最低基準額のことで、最低賃金法という法律などに基づいて国が決定しています。

雇用する企業側と、雇用される被雇用者との関係で見た場合、雇用者は最低賃金以上の賃金を被雇用者に支払う必要があります。最低賃金は都道府県ごとに定められています。

また、特定の産業についてのみ、定められている産業別最低賃金というものもあります。最低賃金の調べ方は、各都道府県労働局のホームページにて、調べられます。

次に、現在のご自分の給与が、最低賃金以上かを確認する方法です。時間給制の場合には、単純に、時間給≧最低賃金額(時間額)となっていれば、大丈夫です。

日給制の場合には、日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)と比較します。ただし、日額が定められている特定最低賃金(産業別最低賃金)が適用される場合には、日給≧最低賃金額(日額)です。

また、月給制の場合、月給÷1箇月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)となっていれば、大丈夫です。

歩合給制及び出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合、歩合給制及び出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を、

当該賃金計算期間に歩合給制及び出来高払制その他の請負制によって労働した総労働時間数で除して時間当たりの金額に換算し、最低賃金額(時間額)と比較します。

また、上記のケースの組み合わせの場合、例えば、基本給が日給制で、各種手当が月給制などの場合は、

それぞれ上記「日給制の場合」と「月給制の場合」の式により時間額に換算し、それを合計したものと最低賃金額(時間額)を比較します。

違法の会社に勤めないためのポイント

以上のように、歩合給制を取り入れている企業でも、残業代は出さなくてはならない、など従業員は、労働基準法で守られています。

もし、これから就職活動をして、企業に就職をお考えの方がいらっしゃれば、以下のような方法で、ご自分の身を守りましょう。

  • 各都道府県労働局のホームページなどで、上述した給与体系に関する情報を仕入れましょう。
  • 面接の際に、給与体系や労働条件について、率直に尋ねてみましょう。
  • 「歩合給制を採用している」という企業に対しては、就業規則などを見せてもらったりしましょう。

まとめ

さて、「歩合給制」を中心とした、企業の給与体系については、ご理解いただけたでしょうか。

現在、企業に属して働いているという方も、これから就職活動をして企業に就職するという方にとっても、「給与」は、最も重要な要素の一つと言えます。少しでも正しい知識をしっかりと頭に入れて、働いてください。

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