トラック運転手の退職金はいくらが相場?退職金制度を徹底調査!
企業を退職する際、従業員は企業から退職金をもらうのが一般的となっています。
しかし、一般的なサラリーマンなどとは異なるトラック運転手には退職金という制度は存在するのでしょうか。
また、トラック運転手は退職金をどのくらいもらえるのか、実際に退職金を受け取った人の口コミなどから相場の金額を詳しく紹介します。
Contents
トラック運転手は退職金制度があるのか?
一般的な企業では退職金が用意されていることが多いですが、ドライバーの場合は退職金の制度はあるのでしょうか?
「退職金がない会社はあるのか」「退職金がない会社は違法なのか」を詳しく解説していきます。
退職金制度が導入されていない場合がある!
一般的な職業についていることが多い退職金制度は、トラック運転手にも退職金制度はあるのでしょうか?
答えとしては、退職金制度は会社によってあるところとないところが存在します。一般的に、大規模な会社で正社員としてトラック運転手になる場合は退職金制度があることが多いですが、中小規模の会社では退職金制度がないところもあります。
退職金制度がない会社では、その分月給や賞与などの給与が高めに設定されている場合もあります。
実際に自分の勤めている会社に退職金制度があるかどうか、またなかった場合は自分の給与と業界平均の給与を比べてみると、退職金がない分給与が高くなっているかどうかがわかりやすいです。
そもそも退職金制度は会社の義務ではない
では、なぜ退職金制度のある会社とない会社があるのでしょうか?
それは、会社には従業員に退職金を払わないといけないという義務がないからです。法律では、退職金制度を設けることは規定されていません。
そのため、必ずしも退職金がもらえるというわけではありませんが、退職金制度が存在する場合は、就業規則に記載することが法律によって定められています。
そもそも、退職金制度が存在する理由は、「従業員に長期間働いてもらうため」「制度が充実していることによって優秀な人材を集めるため」といったもので、これらは必ずしも企業が用意しなくてはならないものではないのです。
退職金制度は、会社に義務付けられているものではないことに留意しておきましょう。
会社によって導入している退職金制度が異なる
退職金制度は会社によってあるかないかが異なってくるということを説明しましたが、退職金制度が存在している場合でも、会社によって退職金の仕組みが異なってきます。
退職金には「退職一時金」と「退職年金」という2種類の年金の形が存在します。皆さんが退職金と聞いて想像するのは「退職一時金」の方でしょう。
「退職一時金」は退職時に一括で退職金を受け取る方法です。退職金の額については、基本給や勤続年数、給付率などによって算出される「基本給連動型」や、勤続年数のみをベースに算出される「定額制」などの年金制度によって異なります。
対して「退職年金」は「企業年金」ともよばれ、国の年金制度と仕組みは似ています。この場合、退職金は年金として企業によって運用され、毎月支給されます。
自分の会社の退職金制度がどちらなのかは自分で調べて確認する必要があります。
トラック運転手の退職金相場とは?
では、次に実際に会社ごとに退職金についての相場を見ていきましょう。すべてのドライバー職に当てはまるわけではありませんが、参考にすることができると思います。
ヤマト運輸のセールスドライバー
宅配会社大手のヤマト運輸は退職金制度が存在します。ヤマト運輸の求人などにも退職金制度があると記載されています。
しかし、金額については人によってまちまちです。
セールスドライバーとして正社員で10年以上勤めても、退職金がほとんどもらえなかったというケースもあったようです。
これはあくまで一例なので、勤続年数が20年ともなってくると、退職金がいくらもらえるのか正確な額はわかりませんが、会社によっては退職金があまりもらえないという場合も少なからず存在します。
佐川急便の輸送ドライバー
佐川急便にも退職金制度があります。佐川急便の場合には、あくまで参考にすぎませんが、セールスドライバーとして10年強の勤続年数で数百万円の退職金が出るケースもあるようです。
この退職金のうち、一部を退職時にもらう退職一時金として受け取り、残りの金額を退職年金として徐々に受け取るという形でした。
退職金は勤続年数と、その時の企業の退職金制度、自分の職種などによってかわってきてしまうので、実際に自分の会社の退職金がいくらなのか調べてみることをおススメします。
トラック運転手の退職金の相場はかなり幅がある
トラック運転手の退職金の相場はどれくらいなのでしょうか?
一般的な退職金の相場は、勤続年数15年で大卒の場合は200万円強、高卒の場合は200万円弱程度となっています。対して、ドライバーの退職金の相場は、運転する車種によって大幅に変わってきます。
例えば、長距離ドライバーの場合は500万円ほど、大型ドライバーの場合は400万円ほど、中型ドライバーの場合は300万円ほどとなります。
しかし、退職金は会社によって金額が大きく変わってくるので、大手企業でも上記の相場より大幅に低かったり、中小企業でも相場より高い退職金がでたりするケースもあります。
また、自分の勤続年数や仕事内容によっても退職金は左右されてきます。
トラック運転手は退職金制度ありとなしどちらが良いのか
トラック運転手の場合、退職金制度はあったほうがいいのでしょうか?それともない方がいいのでしょうか?退職金がなくても給与や賞与で高い金額を受け取るのとどちらがいいのか比較します。
退職金制度は勤続年数が長いほどメリットがある
退職金制度は勤続年数が長い人ほど、多くの金額を受け取ることができます。退職金制度は、一つの企業に長い間務めている方に有利な制度です。
そのため、転職を繰り返している方は必然的に一つの企業に勤続する年数が短くなるので、逆に退職金制度があることで不利に働いてしまう可能性もあります。
退職金制度のない会社は、退職金がない代わりに普段もらえる給与が高めに設定されていることがあるというケースも耳にします。
そのため、転職が多い方は退職金制度を利用するよりも、むしろ退職金制度がない代わりに月給や賞与が高いところを選んだ方が結果的には多くの金額をもらえる場合があります。
一つの会社に長年勤める自信がない方にとっては、しっかり退職金制度が整備されていて、高い退職金をもらえる会社を探した方がいい場合があります。
逆に一つの会社に長い間勤める自信のある方は退職金制度の整備された会社を探すのがよいでしょう。
老後の生活を考えると退職金があると安心できる?
退職金がないと普段の給与が高くなるとはいっても、中には退職金がないとやはり不安だという人もいるでしょう。そういう方の場合は、もちろん退職金のある会社を選択するという方法もあります。
退職金は、退職時にまとめて大きな金額をもらえるので老後のための蓄えを退社するまでに使ってしまうという心配をしなくていいですし、退職年金の場合は毎月年金を受け取ることができるので、より安心です。
ドライバーの場合は、同じ会社に勤続していると60歳を過ぎても継続して雇用してくれるケースもあるので一つの会社に長期で務める自信があるという方は、退職金制度のある会社を選ぶ方が結果的にお金を多くもらえます。
退職金制度は「忍耐強い、人間関係を上手く築くことができる」といった自身の性格や、「老後が心配、今お金が欲しい」といった気持ちを考慮したうえで自分に必要かどうかを判断すると、結果的に自分にプラスに働くことになります。
まとめ
ドライバーの場合、一般的な職種とは異なり、退職金制度が用意されている会社と用意されていない会社があります。
運送業界においては、退職金制度はあったほうがいいとは一概には言えず、自身のライフスタイルによって退職金制度が自分に合ってるかが変わってくるので、自分に合った選択をすることが重要です。
一つの会社に長い間継続的に勤続することができる方は退職金制度のある会社を、転職を繰り返しているという方は退職金制度がないかわりに普段の給与が高い会社を選ぶと、働いている際の不安や心配が減ります。
また、退職金がある会社でも、会社によって金額などが大きく変わってきてしまうので、会社を選ぶ際にはしっかりと情報を収集して慎重に選ぶことをおススメします。