タクシードライバーの給与体系と給与アップの方法とは

   

車の運転が好きでタクシードライバーになったけれど、思うように給与が上がらず悩んでいる人も多いのではないでしょうか。好きなことを仕事にできるのは素晴らしいことですが、できれば給与アップを望みたいものですよね。

そこで、タクシードライバーの収入を上げるポイントについてご紹介したいと思います。

タクシードライバーの給与の仕組みとは

タクシードライバーが、会社員として勤務する場合の、給与の仕組みをご説明します。

固定給と完全歩合

会社員として勤務する場合の、タクシードライバーの給与には、は固定給+歩合+賞与が支給されるケースと、完全歩合制に近い体系があります。

まず、前者の固定給+歩合+賞与が支給されるケースでは、ある程度以上しっかりとした会社なら給与明細に基本給・超過勤務手当・夜勤手当といった項目があり、その「基本給」と「各種手当」が、「固定給」に当たります。

しかし、それらも売上げや出勤数に応じて変動するのが多いです。そこに、売り上げの一部を「歩合給」として、足されます。また、会社にもよりますが、そこに、「賞与」いわゆる「ボーナス」が、支給されます。

次に、後者の完全歩合制のケースを説明します。まず、日本では、完全歩合制は違法とされており、最低賃金の支払いが会社に義務付けられています。そのため、タクシー会社の場合も完全歩合制で働く事はありません。

基本的には、乗務1回に対して、固定給が支払われるようになっています。ただ、乗務1回に対してのノルマを達成できない場合は、固定給が大幅に減額されて、言葉通り最低限の固定給しか貰う事ができません。

そして、一定額を超えた売上(固定給分の売上)に対して歩合が付く事が一般的です。歩合は企業によっても異なりますが、東京都では、60%前後が多いのではないかと思います(売上が高い程に歩合率が増えることもあります)。また、地方では、50%前後となります。

タクシードライバーの平均年収

タクシードライバーの平均年収は、平成28年度で、前年に比べ7.2%、22 万2,500円増の322万100円です。

また、平成28年6月度の月間給与(超過勤務手当等を含む)の平均は、26万4,000円 で前年に比較して2万4,700円、10.3%増加しました。

平成28年の年収に平成27年に支払われた年間賞与を加えた年間推計額は、332万100円で、平成27年度の賞与は、332万100円-322万100円=10万円です。

給与に影響を与える要素

次に、上記の給与に影響を与える要素について、見ていきたいと思います。

勤務時間

タクシードライバーの勤務形態には、昼勤務と夜勤務があります。そして、勤務時間によっては、移動する距離も変わってきます。

まず、昼勤務は、朝から夕方までの勤務の一般的なサラリーマンの勤務時間に近い勤務形態です。体力的に一番楽で、未経験者でも安心して働けるというメリットがあります。

朝は通勤客をターゲットにするため、7時、8時から勤務開始し、そこから8時間勤務という形態です。ただ、ビジネスで多くの人が外出している時間帯ですが、公共交通機関も稼働している為に余程急いでいる人以外は利用者が少ないというデメリットがあります。

一般道ではあまりお客さんは期待できませんが、デパートやホテルなど富裕層を狙えば稼げる可能性も高くなります。稼ぎ時は、夕方で中には長距離のお客さんもいます。昼間は短距離の多いサラリーマン、夕方は長距離の帰宅者を対象にすると、効率良く稼ぐことができます。

次に、夜勤務です。夜勤務は、夕方からスタートの勤務形態となります。ターゲットは、これから食事や飲みに行く人や終電を逃した人となります。
利用者も多く深夜になると夜間料金として3割増し料金となることからタクシードライバーとして一番稼げる夜の時間帯に勤務します。何よりも、公共交通機関がなくなるとタクシーは唯一の「脚」となり、終電を逃した人達から頼りにされています。

客単価

昼勤務の中でも、午前中の通勤客を対象とする距離と、午後から夕方にかけての一般客を対象にした距離では、お客さんの移動距離も限られてしまいます。そういった「単価が低いお客さん」を多く乗車させると売上も伸びず、歩合として収入につながりません。

対して、夜勤務では長距離が望めるかと言うと、それもドライバー次第です。昼勤務に比べれば、長距離のお客さんを望めますが、例えば、終電後のターミナル駅のタクシー乗り場で獲得することが多いです。しかし。ターミナル駅のタクシー乗り場には、厳重なルールがあるし、帰宅距離が、短いお客さんもいるからです。

歩合

会社によって歩合の率は違いますが、前述の通り、東京都では、売上に対して、60%前後が多いです。また地方では、50%前後が平均です。

例えば、売上が、60万円だった時は、東京都の場合、60万円×60%=36万円、地方の場合、60万円×50%=30万円といった具合です。

 

給与を上げるためのテクニック

タクシー会社は、固定給+歩合を用いていることが多いので、どのようにしたら、給与アップが叶うか具体的な方法をご説明します。

乗車効率を上げる

歩合を考え、なるべく空車にならないように乗車効率を上げる努力をします。

乗車記録を確認しながら、時間や曜日を考慮して、ルートを再確認して、少しでも売上を伸ばす努力をします。

客単価が高いエリアを選ぶ

ターミナル駅や、繁華街に限らず、長距離が見込めるエリアを見極め、積極的に営業を行うことで、
売上を伸ばせば、それが歩合として返ってくるので、客層や、エリアなどをリサーチする習慣をつけるようにすると、良いでしょう。

歩合の高い会社に転職する

歩合のパーセンテージは、会社と交渉しないと上がりませんので、現在よりもパーセンテージの高い会社に転職するという方法もあります。

やり方次第で給与アップは十分見込める

給与アップを望むのであれば、健康に注意しながら、なるべく夜勤務を選びましょう。
また、ターミナル駅や、終電後の繁華街など、客単価が高いエリアを絞り込み、綿密なリサーチを行って、営業を掛け、乗車効率を上げましょう。そうすれば、売上は大きく変わり、給与アップは十分見込めます

まとめ

タクシードライバーと普通の会社員が異なるのは、営業などの一部職を除けば、歩合制が、メインであることです。つまりは、個人の頑張り次第では、給与アップすなわち高収入が望めるということです。また、お客さんにもいろいろな人がいて、毎日が、新鮮な出会いの場だというのも魅力の一つではないでしょうか。前述した方法を試みて、皆さんが、給与アップを叶えることを願っています。

【EU用】記事終わりCTA_22/09更新

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