タンクローリーの大きさってどれくらい?用途や容量、構造も解説!
タンクローリーというと特殊な車両のイメージがありますが、どのぐらいの大きさでどんな構造なのでしょうか。
大型免許がなくても乗れるものがあるなら、転職の幅も大きく広がりますよね。
また、大型免許はあっても危険物の免許がないと足踏みしている人もいるかもしれません。
そこで今回は、タンクローリーの大きさや容量、構造について解説したいと思います
Contents
タンクローリーの大きさと容量
小型タンクローリー
小型タンクローリーは、主にガソリンスタンドや燃料会社がエンドユーザーに直接配送するために使われています。
冬場に見かける灯油の移動販売や、漁港で漁船に燃料を入れて回るトラックなどですね。
「少量危険物の移動タンク」という扱いで、様々な法規制があります。
中型車では入れないような場所への配送に使用されます。
小型タンクローリーには軽トラックから2tクラスまでのラインナップがあり、積載容量は2kl~2.5klあたりです。
中型タンクローリー
3t~4tクラス(増トン含む)のタンクローリーが中型タンクローリーです。
建設現場などに重機の燃料を給油するために使用する業務が多いですが、酪農家を回って生乳を回収するような業務にも使用されることが多い車両です。
また、散水車や給水車でも見かけるサイズの車両ですね。
タンクサイズはタンクのメーカーにもよりますが、3kl・3.5kl・3.6kl・3.75klなど細かい刻みの豊富なラップから始まり、増トンの8klクラスまでの幅広いタンク容量があります。
大型タンクローリー
タンクローリーと聞いて最もイメージされるであろう、ガソリンスタンドへの納品などに使われるタンクローリーです。
その他にもアルコールやLPガスなどの危険物、水やシロップや醤油などの食品、セメントや小麦粉などの粉粒、そして高圧ガスの輸送など、実に様々な用途で活躍します。
大型タンクローリーのタンク容量は、小さいものなら6klから、8kl・10klと2kl刻みで、最大は車両総重量25kgギリギリの20klまであります。
平均すると14kl前後が一般的です。
トレーラータンクローリー
最も大きなタンクを搭載するのが、トレーラータンクローリーです。
大型と同様に様々な気体・液体・固体の輸送に使用されており、大容量だからこそ大型よりも多くの種類を混載することができます。
フルトレーラーのタンクローリーもありますが、多くはセミトレーラーです。
そのタンク容量は24kl・28kl・30klまでです。
法令による最大容量が30klですが、車両総重量の関係もあり、30klのタンクを積んでいるトレーラーは多くありません。
タンクローリーの構造
タンクローリーのタンクの中は、いくつもの室に仕切られています。
危険物ローリーの場合は、1室の大きさは最大で4kl。
それぞれの室ごとに違うものを積むことができますが、その積載内容と積載量を明確にする「混載看板」を表示しなければなりません。
タンク内が仕切られているのは、混載するためだけでなく、大きなタンクで液体を輸送すると振動で波が生じて、車体が振られてコントロールが難しくなってしまうためです。
仕切り板は前後の揺れを軽減する役割があり、左右の振動を軽減するためには防波板があります。
また、タンクローリーの上部には三角形に似た出っ張りがありますが、これは万が一横転した際に転がってしまうことを防ぐためのものです。
タンクローリーの材質
タンクローリーのタンクは、用途に応じて材質が違います。
すべての用途にいえることは、その重量や圧力に耐えられる強度のある材質であること。
その上で、積荷による腐食や化学変化を防ぐための材質が採用されています。
基本的には普通鋼や高張力鋼などの鋼が主流ですが、油類にはアルミニウム合金、食品系にはステンレス鋼が使用されているものも数多くあります。
さらに酸の強い化学薬品などにはチタン製のタンクも採用されています。
まとめ
一口にタンクローリーといっても、その用途によって大きさや材質は様々です。
ガソリンなどの輸送に使用されているイメージが強いですが、実はあらゆるところでタンクローリーは活躍しています。
タンクローリーには必ず積載物を明示する義務がありますので、見かけたら確認してみると、思わぬものを運んでいることもあります。
ヤクルト原液やチョコレート、醤油、さらには温泉まで多種多様なので、危険物の免許がないからとタンクローリードライバーの選択肢を視野に入れていなかった人も、この機械にローリードライバーを目指してみるのもいいかもしれませんね。
大型免許を持っていないからと諦めていた人も、中型タンクローリーを目指してみるのもひとつの道です。