ユニック車の吊り上げ荷重はどれくらい?2t/4tなどサイズ別にまとめてみた
ユニックを運転している方にとって、どのくらいの重さのものまで吊り上げが出来るかどうかは気になるところですよね。
この記事では、ユニック車のサイズごとに、最大地上揚程や作業最大半径などとあわせてご紹介いたします!
Contents
そもそも「ユニック車」って?
ユニック車とはトラックの荷台部分もしくは運転席と荷台の間の部分にクレーンが装備されているトラックのことをさします。
本来は「ユニック車」という呼び方は「古河ユニック株式会社」のクレーン車のことを指すのですが、あまりにもその呼び方が一般的になったので、それが定まっていったものです。ここでも便宜上「ユニック車」で説明していきます。
ユニック車にも種類がある
ユニック車は大きく分けると
- 「クレーン付き」
- 「簡易クレーン」
- 「ハイジャッキ」
という三種類のものがあります。
- 大きなクレーンがついたもの
- 荷台にクレーンが乗っているもの
- 長いハイアウトリガーがついているもの
と考えていれば良いでしょう。
ユニック車の二大メーカーといえば
- 「古河ユニック」
- 「タダノ」
があります。タダノの場合はユニックと呼ばずに「カーゴレーン」と呼ぶことがあります。
用語の説明
ユニック車を見ていく際によく使用される用語について説明をしていきます。
「ブーム」
ユニック車の最大の特徴とも言えるクレーンの竿の部分です。種類によっては何段階にも伸びて使用するものがあります。
「アウトリガー」
クレーンで重い荷物を吊り上げたときに車が横転しないようにトラックを固定する棒のようなものです。平らな地面に左右に接地してトラックを固定させます。
2トンユニック車の吊り上げ荷重
2トンユニック車とは車両総重量が5トン未満、最大積載量が3トン未満という小型トラックにクレーンが搭載されているものです。吊り上げ荷重は2.2~2.6トンほどのものが多く、簡易クレーンであれば吊り上げ荷重が2トン未満のものも多くあります。
「古河ユニック」の吊り上げ荷重
そもそも「古河ユニック」と「タダノ」のカーゴレーンは性能や価格には大きな差はありません。
クレーンの色が
- 古河ユニックが「赤」
- タダノが「青」
というくらいです。そのため吊り上げ荷重は2.2~2.6トンほどで変わりはありません。
「タダノのカーゴレーン」の吊り上げ荷重
タダノのカーゴレーンを搭載した2トントラックに三菱ふそうの「キャンター」があります。
2トントラックには珍しい角足ハイアウトリガーが特徴で人気となっています。こちらは3段クレーンとなっており、吊り上げ荷重は2.63トンとなっています。
4トンユニック車の吊り上げ荷重
4トンユニック車とは車両総重量が8トン未満で最大積載量が3~5トンの中型トラックと呼ばれるトラックにクレーンを搭載しているものです。
とにかく汎用性が高いことが人気で様々な業種でもっとも利用されているサイズとなっています。
「古河ユニック」の吊り上げ荷重
古河ユニックの4トンユニックは大抵が吊り上げ荷重が2.63~2.93トンの間となっています。この重さを超えると安全手続き上かなり手間が増えるために使用頻度が大きく下がると言われています。
「タダノのカーゴレーン」の吊り上げ荷重
タダノのカーゴレーンを搭載したユニック車に三菱ふそうの「ファイター」があります。こちらは中型トラックではトップクラスの人気を誇る車種で、その利便性の高さが評判となっています。
こちらは4段クレーンで2.93トン吊りとなっています。また、クレーンの先端を収納できる「フックイン機能」が付いており、ラジコン装備というスペックの高さが光っています。中古車市場でもすぐに買い手が付くという人気ぶりです。
10トンユニック車の吊り上げ荷重
10トンユニック車とは車両総重量が20~25トン、最大積載量10トンほどの大型トラックにクレーンを装備したものになります。かなり大きなサイズにはなってきますが吊り上げ荷重は2.63~2.93トンほどであることは変わっていません。
「古河ユニック」の吊り上げ荷重
古河ユニックを装備している車種で有名なのがいすゞ自動車の「ギガ」です。
こちらはラジコン付き、フックイン付きであることはもちろん、希少価値の高い「5段クレーン」となっており、かなりの人気車種となっています。吊り上げ荷重は2.63トンとなっています。
「タダノのカーゴレーン」の吊り上げ荷重
タダノのカーゴレーンを搭載した10トンユニック車もほぼ同様です。吊り上げ荷重は2.63~2.93トンほどで、安定性を高めるために「角足アウトリガー」が標準装備されているものがほとんどとなっています。
だいたい同じくらいの吊り上げ荷重
こうしてそれぞれのサイズのユニック車を見ていきましたが、「古河ユニック」「タダノのカーゴレーン」のどちらも吊り上げ荷重は「2.63~2.93トン」の間に集中していることがわかります。
これは吊り上げ荷重が3トンを超えるとクレーン安全規制が急激に厳しくなることが関係しています。手続きに必要な書類などが一気に増える割には一度に3トンの吊り上げをすることはそれほど多くないために、これを避けているのです。
まとめ
ユニック車には「古河ユニック」「タダノ」の二大メーカーがありますが、それらにはそれほど大きな差はありません。クレーンに差がないので選ぶ際には単純に車種で選ぶのが良いでしょう。