ブレーキフルードの交換時期は?交換方法や費用、交換期間の見分け方を解説!
マイカーを車検の見積もりに出した時に、ブレーキフルードの交換という項目を目にしたことはないでしょうか。
あまり聞きなれない言葉でブレーキの何を交換するのか良く分からず、交換の必要性があるのかもよく分からないですよね。
そこで今回は、ブレーキフルードとは何なのか、何を基準に交換すればいいのかについてご紹介していきたいと思います。
Contents
ブレーキフルードって何のこと?
ブレーキフルードとは油圧式ブレーキの性能を維持していくために必要なもので、一般的にはブレーキオイルと呼ばれるものです。
継続して使用していくことで劣化していきますのでブレーキの性能が落ちてしまい、思うようにブレーキがかからなくなってしまうことがあります。
ただし、エンジンオイルなどと比べるとそれほど頻繁に交換しなくても良いということがありますので、車検時に交換してしまうことが一般的です。
車検の見積もりの際に目にすることが多いのはこのためです。車検時よりも前にブレーキの利きが悪いと思ったときにはカー用品店で交換することもできます。
ブレーキフルードの基本的な交換時期は?
エンジンオイルが半年に1回交換することが望ましいとされているのに対して、ブレーキフルードは3~4年に1回とされています。
そのため、車検時に交換することが一般的と呼ばれているのです。ディーラー車検などでは必ず交換されます。もちろん、運転頻度が高い車などではさらに早い時期の交換が求められてきます。
ただし、個人の整備工場などで安い値段で車検を行っているところには、ブレーキフルードを必ず交換はしないというところもあります。
ブレーキの利きは運転時に非常に重要になるポイントですので、できれば車検時に交換するようにしていきましょう。
見た目で判断できるブレーキフルードの交換時期について
ブレーキフルードの量
ブレーキフルードの交換量は「800ml~1000ml」です。中には劣化している部分を取り除いて一部を交換するという人もいますが、これはあまりおすすめできません。
古いブレーキフルードと新しいブレーキフルードを混ぜて使用したときにはその間の性能になるのではなく、古い劣化した方の性能になるからです。交換するときはすべて交換する「全量交換」をおすすめします。
もし量が目に見えて減っているときは何か漏れなどの故障がある可能性があります。その場合は無理に継ぎ足しをするのではなく修理点検を行った方が良いでしょう。
ブレーキフルードの色
どれくらいの状態になっているかを調べるためには、ブレーキフルードの色を確認するのも効果的です。交換したばかりの新品であれば鮮やかな光沢のある黄色をしています。
しかし、劣化して状態が悪くなってきたブレーキフルードは茶褐色で濁った色になっています。色が明らかに濁っていると判断するときは交換をした方が良いでしょう。
4.ブレーキフルードの交換をしないと…
交換時期が過ぎているのに、いつまでもブレーキフルードを交換しないで放置しておくと色々なトラブルの原因となっていきます。
オイル漏れの原因に
ブレーキフルードの中には、吸湿性が高いポリグリコールエーテルというアルコール成分が含まれています。
これは長期的に使っていると、どんどん周囲から水分を吸収して水分量が高まっていきます。ブレーキフルードの水分量が多くなっていくと、ブレーキシステムの内部にサビが発生しやすくなっていきます。
ブレーキシステムの内部にサビが広がっていくと、ブレーキフルードが漏れ出しやすくなっていきます。これが「オイル漏れ」と呼ばれる状態です。
少し漏れた程度では運転には支障はありませんが、いざというときにブレーキが利かないということも起こりえる状態ですので早めに修理点検しましょう。
べーパーロック現象
油圧式ブレーキでは油圧によって摩擦力の抵抗値を調整することで、タイヤの回転数を下げてブレーキをかけるという仕組みになっています。
当然スピードが出てタイヤが勢いよく回転しているときにはそれだけ摩擦力は大きくなります。
一般的にはブレーキフルードの沸点は250℃ほどですので摩擦力にも耐えうることができるのですが、長く使っていて水分量が多くなっているブレーキフルードはそれだけ沸点が下がってしまいます。
沸点が下がると摩擦熱に耐えきれずに沸騰してしまうようになります。するとブレーキを踏むのに制限がかかってしまうことになり、ブレーキの利きが悪くなっていきます。これを「ペーパーロック現象」といいます。
ブレーキフルードの交換はプロに頼もう!
オイルを購入して自分でブレーキフルードを交換することも可能ですが、ブレーキ周り、ブレーキシステムは車の部品のなかでもかなり重要な部分です。車両知識に十分な自信がないのであればプロに任せたほうがよいでしょう。
車検時に交換してもらうのが一番確実ですが、カー用品店などで交換してもらうにしても3000~4000円ほどで交換してもらえますので、費用を考えても任せることをおすすめします。
その他のオイル関係の交換時期は?
エンジンオイル
一般的な目安は距離であれば15000kmほど、期間であれば1年ほどと言われていますが、ある程度頻繁に運転するという車であれば半年に1回交換するのが良いとされています。
交換時期を過ぎても使い続けていると燃費が悪くなるだけでなく、異音がしたりするだけでなく最悪の場合はエンジン自体が故障することもあります。
エンジンオイルフィルター
エンジンオイルを交換してもエンジンオイルフィルターを交換しないと、古いエンジンオイルがまた混ざってしまう可能性があります。
これだけを交換するというのが面倒であれば、エンジンオイルを交換するときに一緒に交換してしまうのが良いでしょう。
ATフルード
こちらはエンジンオイルやブレーキフルードのように全量交換をするのではなく、少量ずつ循環させながら交換するという方法をとります。メーカーによって交換時期は違っていますのでメーカーの仕様書に従うのが一番確実です。
デフオイル
デフオイルはディファレンシャルという車がカーブを曲がるときに必要になるパーツのオイルです。
これが劣化するとディファレンシャルを正常に動かせなくなり、カーブを正しく曲がることができなくなります。一般的には走行距離50000kmか、約2年に一度交換するのが良いとされています。
安全のためにブレーキフルードの定期的な交換を
ブレーキフルードの劣化はブレーキという運転に欠かせない部分に大きく影響してきます。いざというときにブレーキが利かないと大きな事故に発展する可能性もあります。定期的に交換するようにしていきましょう。
まとめ
自分でブレーキフルードの状態を確認するという機会はあまりないかもしれません。そういう人は車検時に交換をするのが確実でしょう。