大型トラックの燃料タンクの容量は?増設は場合によっては違法に!
2019/06/11
大型トラックの燃料タンクに、どのくらいの燃料が入るのか、後から増設は可能なのか気になりますよね。燃費にも関わってきますので、正しい容量を知っておくことで補給のタイミングをうまく調整できるようになります。
それでは、容量から増設のやり方を見ていきましょう。
大型トラックの燃料タンクについて
例えば、10tトラックの燃料タンク容量はだいたい300~400リットル程度です。車体の下部分に簡単に止めただけのタンクが多くなっていますが、それには理由があります。
もちろん燃料タンクは燃料を入れる重要なものですが、大型トラックは車体が長いために急カーブを曲がるときなどは車体に強いねじれが発生します。
そのため、燃料タンクをシャーシが完全に固定してしまうと燃料タンクにねじれる力が伝わってしまい、破損の原因となってしまうのです。それを防ぐために、バンドなどで止めるだけにして余裕を持たせているのです。
また、燃料タンクの中は「バッフルプレート」と呼ばれる板のようなものがあります。この板のおかげで坂道などになっても安定して燃料を供給することができるのです。
これらの燃料タンクはメーカーによっても大きさや形状が違いますし、もちろん燃費も違います。ただ有名な大型トラックはだいたい燃費が4.05㎞/l~4.25㎞/lほどですので、あまり大きな差はありません。
大型トラックの燃料タンクを増設するメリット
トラックの燃料タンクを増設すると積載量を増やすことができるというメリットがあります。具体的に増設の流れを見ていきましょう。
まず、トラックの登録を行う際に燃料タンクを1つの状態で登録しておきます。そして、燃料タンクをもう1つ増設すれば積載量が増えて燃料も倍入るトラックが完成します。
例えば、400リットルのタンクだとすると、軽油400リットル分を多く積めるということになります。軽油の重さとタンク自体の重さを考えると、400kg近い量を水増しで積載できるようになるのです。
また、基本的には燃料タンクの容量が大きいほど低燃費になります。1回の給油の量は増えてしまいますが、燃費の向上を考えれば増設するメリットとも言えます。
大型トラックの燃料タンクは増設できるのか?
メリットしかないのであれば、どのトラックも燃料タンクを増設すれば良いよいうことになりますが、実はやり方次第ではこれは「違法行為」になります。
燃料タンク自体はカー用品を売っているお店でも販売されていますし、通販などでも手に入ります。1つ1~7万円ほどです。よほど知識があれば自分で増設することもできますが、ミスがあると大事故の元にもなりますのでプロに任せたほうが無難でしょう。
燃料タンクは無限に増設できるわけではなく、燃料と燃料タンクを合わせて200kgまでと決められています。また、燃料タンクを増設したので積載容積が小さくなってしまうこともありますので、これも注意が必要です。
燃料タンクの容量を大きくする、燃料タンクを増設すること自体は不正改造、不法行為ではありませんので考えても良いでしょう。
では何が違法になるかというと「積載量の水増し」が違法行為に当たるのです。車検後に燃料タンクを増設して積載量を水増ししていた場合は、間違いなく次の車検は通すことはできません。国土交通省が「不正な二次架装」として例を挙げている中にもあります。
それらを踏まえた上で不正改造、違法行為とみなされない増設を行うようにしなければならないのです。
まとめ
ここまで見てきたように燃料タンクを増設したり容量を増やしたりすること自体は不正改造にはあたりませんが、それによって積載量を水増しするとそれは不法行為に当たります。
不正改造行為として見なされると「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」などの罰則を受けることもあります。もちろん免許の点数も罰点がありますし、悪質だと認められると一発で免停になる可能性もあります。
違法行為の判断が難しい方は、燃料タンクを増設することは避けた方が良いでしょう。