二種免許とは?取得方法と取得にかかる費用、期間がどのくらいかを解説!
自動車の免許、と一口にいっても実は「一種免許」と「二種免許」があります。運転する車によっては二種免許を取得していなければ運転できないものもあります。
そこでここでは二種免許とはどういったものか、取得するにはどうすればよいか、取得すれば何ができるのかなどについて紹介していきたいと思います。
二種免許と一種免許の違いとは
お金をもらってお客様を乗せることができる
普通に自分が運転するだけであれば一種免許を取得していれば問題ありません。
ただしバスやタクシーなど「お客を乗せてお金をもらう」という仕事をするには二種免許を取得していなければいけないのです。
二種免許は正式には「第二種運転免許」といい、
- 普通免許
- 中型免許
- 大型免許
- 大型特殊免許
- けん引免許
のそれぞれに二種免許がありますが、大型特殊とけん引に関しては二種免許はほとんど使用することはありません。実際には普通、中型、大型が関係してきます。
二種免許がなくても運転できる車とは
タクシーやバスを運転するには必ず二種免許が必要であると思う人もいますが、実際にはそうではありません。簡単に言えば「旅客を乗せて運賃をもらう、事業を行う」ものが該当するのです。
具体的に言えば
- 「タクシー運転手」
- 「運転代行」
- 「路線バス・貸し切りバス」
が二種免許が必要になる職種で、
- 「引っ越し業者」
- 「運送・宅配業者」
- 「工事現場のトラック」
などは必要がないということになります。
細かいことで言えば「幼稚園や塾などの送迎バス」はそのたびに運賃を得るわけではないので二種免許は必要ありません。また、お客が乗っていないタクシーも同様に二種免許は不要です。
二種免許の取得条件
次に二種免許を取得する条件を述べていきます。
満21歳以上
- 一種免許の場合は普通免許は「満18歳以上」
- 中型免許は「満20歳以上で普通免許取得から2年以上」
- 大型免許は「満21歳以上で他の一種免許取得から3年以上」
というのが条件ですが、二種免許に関しては「満21歳以上」というのが最低条件になっています。
一種免許を取得してから3年以上
二種免許を取得するには一種免許を取得してから3年以上経過しているということが条件になります。ただしこの間に「免許停止」などの処分を受けている場合は、その停止期間は除外して考えられます。
また、一種免許を取得して3年以上という条件のために必然的に満21歳以上というのが条件になります。
すでに他の二種免許を持っている
二種免許にも
- 普通免許
- 中型免許
- 大型免許
とそれぞれに種類があります。
他の二種免許をすでに取得していて、新たに違う二種免許を取得する場合は取得条件をすでに満たしていると認められます。
視力が片眼で0.5以上、両目で0.8以上必要
一種免許の場合、普通免許は
- 「片眼0.3以上で両目で0.7以上」
- 「片眼が0.3未満の場合は他眼が0.7以上で視野150度以上」
中型免許と大型免許は、「片眼0.5以上で両目0.8以上、深視力2cm以下」となっています。
二種免許の場合は「片眼0.5以上で両目0.8以上かつ深視力2cm以下」が条件となっています。その他に聴力に関しても「10mの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえる」という条件があります。
二種免許を取得する2つの方法
二種免許を取得するということはお客を乗せて仕事をするということが前提になります。もちろんそれだけ安全性、技術、知識が必要とされますので一種免許取得よりも難しいということになります。
もちろん学科試験も一種免許を持っているからといって免除にはなりません。その取得の方法としては2つの方法があります。
技能試験を個人的に受ける
教習所などで学ぶことなく、自分で運転試験場に行ってそこで適性試験、学科試験、技能試験を受けるというものです。一回で合格することができれば教習所の費用や教習時間がかからないために大きなメリットとなります。
ただし二種免許は自分で勉強だけしてもなかなか合格できるものではありません。どちらかと言えばすでに二種免許を取得していた人がなんらかの事情で免許を取り消しされていた場合などに再取得する場合などに利用される方法です。まったく初めての受験の人はまず合格することは難しいでしょう。
自動車教習所で取得する
自動車教習所に通って免許を取得するという方法です。
一般的にはこちらの方法を選ぶ人が圧倒的に多くなっています。自動車教習所を卒業すれば試験の際の技能試験が免除されるというメリットもあります。
かかる費用や日数はその時点で取得している免許や「通学か合宿か」などの条件によって変わってきます。自分が取得している免許、取得しようとしている免許を考えてコースを選ぶようにしましょう。
教習所での二種免許取得にかかる費用と時間
二種免許を取得する際はすでに取得している免許や教習所によっても費用は変わってきます。ここでは一般的に二種免許を取得する際にかかる費用を紹介していきます。
普通二種免許の平均費用
普通二種免許を取得する際は以下のようになっています。
- 「普通免許を取得している場合」 約20万円
- 「中型・大型免許を取得している場合」約18万円
これは通学した場合の費用で、合宿を利用する際はだいたい+2万円ほどがかかります。
中型二種免許の平均費用
中型二種免許を取得する際は以下のようになっています。
- 「普通免許を取得している場合」 約25万円
- 「中型・大型免許を取得している場合」約23万円
同じく合宿の場合には+2万円ほどがかかります。
大型二種免許の平均費用
大型二種免許を取得する際は以下のようになっています。
- 「中型免許を取得している場合」 約30万円
- 「大型免許を取得している場合」 約25万円
合宿を利用する場合には3~5万円ほどが加算されます。
学科講習と実技講習の受講時間
普通二種免許を取得する場合
技能講習 | 学科講習 | |
普通免許を取得している場合 | 21 | 19 |
大型・中型8トン限定 準中型5トン限定免許を取得している場合 | 18 | 19 |
中型二種免許を取得する場合
技能講習 | 学科講習 | |
普通免許を取得している場合 | 28 | 19 |
大型・中型免許を取得している場合 | 18 | 19 |
大型二種免許を取得する場合
技能講習 | 学科講習 | |
大型免許を取得している場合 | 18 | 19 |
中型8トン限定免許を取得している場合 | 28 | 19 |
二種免許で可能な仕事例
タクシードライバー
タクシーは「乗客を運んで運賃をもらう」というシステムですので、わかりやすく二種免許が必要な仕事と言えます。
取得する際にはタクシードライバーになるつもりでも路線バスや観光バスに関する知識も問われますが、それほど専門的な問題は多くないので心配はいりません。
タクシー会社によっては入社後に二種免許を取得するサポートをしてくれるところもあります。もしまだ二種免許を取得していない人でタクシードライバーを目指す人はそういった会社に応募するのも良いかもしれません。
バスの運転手
定期的に走っている運賃が発生しない送迎バスなどでは二種免許が必要ないこともありますが、路線バスや観光バスなどの運転手には大型の二種免許が必要になってきます。
運転も責任も大変な部分はありますが、それだけにやりがいもありますし待遇も良い職種でもあります。
介護送迎
高齢化社会が進む日本で注目されている業界です。介護の送迎、運送施設への送迎など老人や要介護者の送迎はますます需要を増しています。
細かい条件によっては二種免許が必要ない場合もありますが、広く仕事をしていくためには必要不可欠なものと言えます。二種免許を取得していることで仕事の幅がかなり広がりますので介護業界に興味がある人にもぜひおすすめです。
まとめ
一種免許は基本的に物を運ぶものですが、二種免許は人を運ぶものです。それだけに取得するのには知識、費用、日数がかかることもあります。
しかしその分、報酬となって帰ってきたり、仕事のやりがいも上昇することは間違いありません。仕事の幅を広げるという意味でも二種免許は非常に有効的なものなのです。