混載便・帰り便・水屋の意味とは?言葉の定義や由来について解説!
今回は、是非とも知っておきたい「混載便」「帰り便」「水屋」の3つの用語の意味をご説明しましょう。ドライバーなら是非とも覚えておきたい用語ですが、どのような意味があるのか分からない人もいるでしょう。前もって意味を知ることで、柔軟に対応できます。
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「混載便」の意味とは
混載便とは、同じ目的地に向かう複数人の荷主、または同じ方面へ向かう予定がある複数人の荷主の荷物を一つのトラックにまとめて積み込み、順番に運んでいく方法です。
この方法が利用できる状況であれば効率良く荷物を運ぶことが可能であり、作業の効率化に繋がるといった特徴があります。
ドライバーも荷主にも様々な恩恵があるので、混載便を利用できる状況なら積極的に利用することで大きく時間を短縮することもできるでしょう。
「混載便」のメリットとデメリット
混載便には様々なメリットがありますが、デメリットもあります。まずメリットとして挙げられるのが、運送の効率化を上げることができること、そして運送コストが下げられることです。
ドライバーにとっては往復せずに運送できますし、荷主にとっては荷物を運送するのにかかるコストが下げられます。しかし、混載便は自分の他に同じ方面へ向かう人がいなければすぐに利用できないデメリットを抱えています。
混載便は必ず複数人で利用しなければならず、同じ方面へ向かうことになるので、同じ方面へ向かう人が現れるまで待たなければなりません。
「混載便」と「チャーター便」の違い
よく混載便とチャーター便が間違われることがありますが、この2種類には大きな違いがあります。先ほどご説明したように、混載便とは複数人の荷物を同じトラックで運ぶ方法です。
チャーター便は一人の利用者のために1台のトラックを貸し切り、荷物を配送する方法です。一人で利用するか複数人で利用するかの違いですが、その利用方法も大きく違います。
ただ、混載便は自分以外の荷主の荷物の積み込みが終わらなければ出発できないので、急いでいるならチャーター便を利用するのがおすすめです。
「帰り便」の意味とは
帰り便とは、荷物を配送した目的地から荷物を積み込んだ出発地点まで戻る運送方法のことを指します。目的地まで荷物を配送した後は、再び荷物を積み込んで配送するために出発地点まで戻らなければなりません。
帰り便を利用するメリットは、なんといっても目的地から出発地点までの間に荷物を配送してもらいたい荷主が利用するのに便利だということです、出発地点まで戻る際のガソリン代などを無駄にすることなく配送できるので、荷主にとっては運送コストを減らすことに繋がります。
「帰り便」にも荷物を積載してコストダウン
昔は目的地から出発地点まで戻る帰り便は、トラックが空便になっていることが多くありました。
そもそも帰り便を利用する人が少ないということもありましたが、現在では物流の効率化が進んでいるので目的地から出発地点まで戻る間にも荷物が積み込まれているケースがほとんどです。
出発地点まで戻る際にも荷物を積み込んでもらうことで、ドライバーも荷主も運送コストを下げることができるでしょう。
合わせて知りたい「立ち便」とは
帰り便の他に合わせて覚えておきたいのが、立ち便です。立ち便とは帰り便とは逆に出発地点から目的地に向かう運送方法のことで、ほとんどのドライバーや荷主が立ち便を利用していると言えるでしょう。
実際には帰り便よりも立ち便の方が運賃が高いですが、その分帰り便よりもサービスの品質が高いのが特徴です。
「水屋」の意味とは
水屋とはトラックが運ぶ荷物を提供している仲介業者のことです。様々な場面でトラックが運ぶ荷物がなかった場合に水屋が運ぶ荷物を提供してくれるので、実質的にトラックの業界は水屋が支えていると言っても過言ではありません。
目的地に運ぶ荷物はあるが、帰り日に運ぶための荷物が何らかの事情によって無くなってしまった時ときなど様々なケースで水屋が利用されるでしょう。水屋が存在するからこそ、トラック業界が成り立っていると言えるのです。
「水屋」の由来
水屋の由来は、昔に水を売り歩いていた人に飛脚への荷物を取り次いでいたことから来ています。今も昔も水がなければ生きていけませんし、特に昔は水を売り歩くほど需要があったので日本全国を練り歩く人が多くいました。
そんな人なら飛脚に会う可能性が高いので、「もし飛脚に会ったらこの荷物を渡してほしい」と荷物の取り次ぎを行っていたのが水屋と呼ばれる所以となっています。
昔は飛脚の他に荷物を届ける人がいないこともあり、水屋の存在は必要不可欠だったと推測できます。
まとめ
混載便や帰り便、水屋とどれもドライバーが覚えておきたい重要な用語だと言えるでしょう。混載便や帰り便には様々なメリットやデメリットがありますし、トラックのビジネスは水屋の存在がなければ成り立ちません。
物流の効率化によって混載便や帰り便を利用する人が増えているなど、これからのトラックのビジネスはますます盛況になっていくと推測できます。もし運ぶ荷物がない時は水屋を利用することで、効率良く荷物を運ぶことができるでしょう。