【初心者トラック運転手必見!】デジタコの操作方法を解説!正しい操作で適切な管理を

   

日本の物流を担うトラックやバスに搭載されているデジタコですが、運行状況や労働時間の把握管理などに大きく貢献しています。

しかしデジタコの操作は運転手が行わなければならず、未経験の人はよくわからないと思います。

そこで、デジタコの操作方法についてご紹介します。

デジタコとは?

デジタコとは、トラックの運行時間や走行距離、速度の変化などをグラフ化し、トラックの稼働状況を把握するために搭載するデジタルの運行記録用計器のことです。

デジタコはその名の通りデジタルであるため、従来のアナログ方式とは違い、運行記録を数値データで扱うので、データの解析がやりやすいというメリットがあります。

また、デジタコで記録された記録はメモリーカードに等に保存することができますので、トラックの運転では運行管理システムとして導入が普及しつつあります。

デジタコ(運行管理計)の装着義務について

「運行記録計」という名称で1962年より装着が義務付けられ、1998年よりデジタコの復旧が進み、国土交通省より形式認定対象になっています。

当時は大型トラックのみ装着が義務付けられていました。当然これは免許制度が変わる前であるため、必然的に大型トラックのみの義務化になりましたが、ここ数年の間で中型トラックも長距離輸送に使われることが多くなり、それに比例するように交通事故の発生件数が増えていきました。

そのため、2014年12月1日に貨物自動車運送事業輸送安全規則の改正によって、今までは「車両総重量8トン以上または、最大積載量5トン以上のトラック」に装着が義務付けられていたのですが、「車両総重量7トン以上または最大積載量4トン以上のトラック」にも装着を義務づけられるようになりました。

デジタコの操作ボタンを紹介

ではデジタコは一体どのようになっているのか、操作ボタンについて見ていきましょう。

実車

トラックに荷物を積んでいる時は実車ボタンを押しましょう。前日に荷物を積み込み、デジタコの電源も切ってしまうと実車ボタンがリセットされるため、運行前に押す癖をつけておく必要があります。

高速

高速道路や有料道路など、一般道よりスピードが出るところを走行する時に押しましょう。このボタンを押さずに高速道路などを走行するとデジタコが一般道でスピードを出しすぎていると判断し、どんどん減点されます。

待機

荷積みや荷卸しの待機時間の時に押す必要があります。待機中のアイドリングを認めていない会社の場合、待機中にアイドリングをしていればデジタコが減点する対象になる為、アイドリングストップのし忘れに注意しましょう。

休憩

休憩中は休憩ボタンを押します。トラックドライバーの仕事は

  • 4時間の運転ごとに30分
  • 2時間の運転ごとに15分

の休憩が定められています。これを守らないと減点対象になるため、忘れずに押しましょう。

荷積み

荷積み中の時に押すボタンとなります。もし押し忘れても減点にはなりませんが、勤務時間がずっと反映されるため、正確な勤務時間を把握するためにこの操作は忘れずにしましょう。

荷降ろし

荷積みの時と同じで、押し忘れても減点とはなりませんが、正確な勤務時間を把握することができないため、ご注意ください。荷卸し完了後に押し忘れても、走行を検知すれば自動で荷卸し完了になる機種もあります。

デジタコの操作方法に多いQ&A

デジタコの操作方法で、特に多い質問にお答えします。

デジタコの音量を小さくしたい

デジタコから発せられる音声がうるさくても基本的にデジタコ自体を操作して音量を下げることができません。どうしても音量を下げたいと思うと、パソコンに繋いで設定を変えるしか方法がありません

しかし音声はドライバーに注意を促すことを目的としているため、会社も小さくすることも少ないかと思います。あまりにも気になるドライバーはスピーカー部分にテープを貼って音を小さくしている人もいるようです。

設定速度を変えたい

アナログのタコグラフの時は、記録している針の角度や長さをを変えることで設定速度を変更することができましたが、デジタルになった現在は基本的に変更をすることはできません。

また、設定速度を変えてスピード違反をすると重大な事故に直結するため、変更することは禁止とされています。

回転数の設定を変えたい

速度に加えてエンジンの回転数の設定も変えることができません。会社にある全てのトラックの回転数の設定を同じにしていると排気量の大きさの違いで同じスピードを出していても回転オーバーになり減点になることがあります。

アイドリングストップをごまかしたい

デジタコの種類によってアイドリングストップをしていることにする方法もありますが、全くできない機種もありますのでご注意ください。

また、アイドリングストップをごまかせたとしても最終的にデジタコの消費燃料と実際の燃料が合わなくなるため、厳密に見ると隠しきれないとも言えます。

また、大企業の場合はデジタコに手を加えただけで罰則を受ける可能性もあるため、そもそも手を加えることを考えないほうがいいでしょう。

GPS機能搭載でさらに詳しく

最近のデジタコにはGPS機能が搭載されたものが登場しました。

GPS機能が備わったデジタコは、どこにいても衛星から位置を把握されるため、

  • リアルタイムの現在地
  • 積み込みや荷卸しをした場所
  • 休憩などで立ち寄った場所

なども記録されることになりました。そのため、管理者からはトラックが常にどこにいるかを把握できるようになったので、突発的に目的地の変化があっても運行管理者は迅速に対応することができます。

まとめ

デジタコはトラックの安全運転を推進するために取り付けられたものですが、その細かい管理から、時にはドライバーにとって非常に煩わしいものになります。

しかし、面倒だからといってむやみに設定を変更するなど不正行為をすると、会社自体が罰せられるため、絶対にやめましょう。最初は煩わしいと感じても自然と慣れてくるため、安全運転をしている自覚を持って運転しましょうね。

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