ドラム缶運搬・転がし方をスムーズに行うコツとは?
ドラム缶はとても重く、運搬するためには慣れや経験が必要となります。この記事ではドラム缶をスムーズに運ぶ方法を知りたいという方のために、
ドラム缶運搬時のコツや注意点、ドラム缶運搬に役立つドラムクリッパーについての知識などを解説していきます。
Contents
ドラム缶運搬時の注意点
まずはドラム缶を運搬する際に注意すべきポイントについて説明します。
手で無理な作業をしようとしない
冒頭でも述べましたが、大前提として、ドラム缶は非常に重いものです。無理に作業をすると怪我をしたり、周囲の人を巻き込んで怪我をさせたりといった事態に繋がるおそれがあります。
また、ドラム缶を転倒させてしまうと、破損して内容物が漏れてしまうかもしれません。そのような状況を招かないためにも、無理に作業しようとするのはやめましょう。
複数人で運搬したり、ドラムクリッパーを装着したフォークリフトで移動させたりなど、他にも方法はあるのです。
ドラム缶の中身が漏れないようにする
ドラム缶の中身はガソリンのような揮発性の高い燃料から、潤滑油や食品用油といった油脂類、化学薬品まで様々です。
いずれにしても危険物である確率が高いのですから、中身が漏れないように作業することが重要となります。
勢いよく横転させたりすると、蓋が外れたり、ドラム缶が傷ついて破損した箇所から内容物が漏れてしまったりするおそれがあります。
内容物の入ったドラム缶を移動させる際はくれぐれも注意して、慎重な作業を心がけましょう。
事故や怪我を見越して作業する
すでに再三述べていますが、ドラム缶は重量物です。勢いをつけて運搬しようとした結果制御が覚束なくなってしまうと、周囲のものを破損させてしまうおそれがあります。
物損で済めばまだいいのですが、人を巻き込んで大怪我をさせてしまったり、自分が体を痛めてしまったりといったことも起こり得ます。
ドラム缶に限らず重量物の取り扱い全般に言えることですが、事故や怪我のリスクを念頭に置いて作業しましょう。内容物が入っていて重さが増している場合であれば尚更です。
手作業で行うドラム缶運搬のコツ
ドラム缶を手作業で運搬しようとする場合、いくつかのコツを押さえておくと作業がしやすくなります。
蓋のはしと手前側をしっかりつかむ
まず、足の外側をドラム缶の下に沿わせてください。このときは利き足ではなく、逆足を使います。足をドラム缶の下に置いたら、ドラム缶の蓋の縁、手前側をしっかりと掴みましょう。
ドラム缶は一気に引き寄せる
ドラム缶の縁を掴んだら、ドラム缶につけた足を支点にして一気に引き寄せます。てこの原理を応用するわけですね。
傾けること自体はそこまで難しくはないと思われますが、なにしろドラム缶は200kg近い重量がありますから、勢い余って倒してしまわないように気をつけましょう。
一度倒れたドラム缶を引き起こすのは至難の業です。引き寄せた後、腰骨で支えるイメージを持つと上手くいきやすいと言われます。
楽にもてる角度を見つける
ドラム缶を傾けたら、あとは接地している側の縁に沿って転がしていくだけです。このとき、楽に持てる角度を見つけると、片手でも動かすことができます。
とはいえ失敗すると骨折などの危険もあります。充分に注意を払った上でバランスを探りましょう。
フォークリフトで行うドラム缶運搬のコツ
ドラムクリッパーを使うことにより、フォークリフトでドラム缶を運搬することができるようになります。
ドラムクリッパーを使う
ドラムクリッパーとは、フォークリフト専用のアタッチメントの一種で、フォークリフトのツメに取り付けることによりドラム缶を取り扱うことが可能になります。
ドラムクリッパーは、ツメを上下させることによってドラム缶の縁を掴むことができる構造になっています。そして一度掴んだら、ドラム缶の自重によってしっかりと『固定されるのです。
内容物が入っているか否かを問わず使用できますし、フォークリフトが使えれば人力で運ぶよりも遥かに手軽に作業できるので、業務効率が格段にアップします。
ただし注意点として、どんなフォークリフトにも取り付けられるわけではないということは覚えておいてください。
ドラムクリッパーを装着できるのは1トン~2.5トンまでのフォークリフトであり、ツメの長さも約1,000mmほどとなっています。
無理に何本も運ぼうとしない
ドラムクリッパーを使ってドラム缶を運ぶ際に気をつけなければならないのは、一度に何本も運ぼうとしないことです。
ドラムクリッパーには1本吊タイプと2本吊タイプがあり、それぞれ決まった本数までしかドラム缶を掴めないように設計されているのです。
つまり、ドラムクリッパーを使って一度に運べるドラム缶の数は、最大2本ということになります。
まとめ
皆さん、いかがでしたか?ドラム缶の運搬にはいくつかのコツがあり、それらを活用することでスムーズに作業することができるようになります。
ぜひこの記事で紹介させていただいた内容を頭に入れて、業務の効率化に役立ててください。