二種免許の難易度は?受験資格・試験内容など二種取得に必要な情報まとめてみました

   

タクシーやバスのように乗客を運搬することで運賃を得るという運転手の仕事をするためには「二種免許」が必要となります。ではこの二種免許は誰でもすぐに取得できるものなのでしょうか。

また取得するためにはどのような方法があるのでしょうか。ここではそれらについて紹介していきたいと思います。

二種免許について

二種免許とは

一種免許は普通に車を運転するときに必要なもので普通車の定員まで人を乗せたり、トラックなどで荷物を運んだりすることができる免許です。

それに対して二種免許は荷物ではなく人を乗せて運ぶというもので、それだけ安全運転などが強調されることになります。

二種免許が必要な仕事

人を乗せて運ぶ仕事に二種免許は必要になります。例えば

  • タクシー
  • ハイヤー
  • 介護タクシー
  • 路線バス
  • 観光バス
  • 高速バス

などの運転手は二種免許を取得していなければ仕事ができません。

二種免許の受験資格

年齢・運転歴

今まで無免許だった人がいきなり二種免許を取得することはできません。まず一種免許を取得して3年が経過しているということが条件になるからです。

そのためどんなに早くに取得しようとしても最短で21歳ということになります。ただし3年の間に運転免許停止などの期間があった場合はその期間分は延長されることになります。

身体条件

二種免許を取得にするにあたって健康面からの身体条件はないのですが、運転するのにあたって必要な視力、深視力や動体視力は必要になります。そういった適性検査は受けなければいけません。

ここで条件を満たしていなければ学科試験や実技試験に進むことができませんので、そういった意味ではこれが身体条件となります。

二種免許にAT限定はある?

最近トラックでもAT車のトラックが増えてきているように大型車全体にAT車が増加傾向にあります。そういった理由もあってバスなどの二種免許にもAT限定免許が存在しています。

しかし古いタイプのバスなどではまだまだマニュアル車が多いというのが実状です。幅広く運転をしていくということを考えるとマニュアル車も運転できるほうが望ましいでしょう。

二種免許の受験内容

適性試験

適性試験では視力や聴力に関しての検査が行われます。こういった検査は大型一種免許などの取得の際にも行われるものですが、二種免許の際は数値が少し厳しくなっています。

視力は両目0.8以上が必要となっており、必要に応じて眼鏡やコンタクトレンズを使用することができます。ただし聴力に関しては補聴器などを使用することができませんので注意が必要です。

学科試験

マークシート方式で文章の問題が90題、イラストの問題が5題出題されます。合格点は90点となっています。内容は一種免許取得の際のような基本的な問題がほとんどで応用問題は数問しかありません。

つまり基礎をしっかりと固めておけば合格点は突破できるということになります。ただし、一部、旅客に関する問題が出題されますのでそこだけは注意しておきましょう。

技能試験

やはり重要になるのは技能試験、実技試験です。学科試験はかなりの合格率なのですが、実技試験になると急激に合格率は下がってきます。特に大型二種免許は評価基準が厳しくかなりの不合格者がでています。

二種免許取得の方法と費用

教習所に通う

二種免許の取得に関しても教習所に通うのが一般的です。通う場合は10日~2週間程度で費用が22~25万円程度です。

合宿を利用する場合は1週間ほどで18万円前後の費用がかかります。どちらでも大差はないので都合に合わせて選ぶようにしましょう。

一発試験

教習所に通うのが一般的ですが、一応手続きをすれば一発試験を受けることも可能です。この場合は試験費用4万円がかかります。

これで合格できれば問題ありませんが、二種免許はなかなか自力で合格することは難しく、何度も不合格になっている人もいます。そのため安全に考えるのであれば教習所に通うのが良いでしょう。

二種免許の難易度・合格率

 

平成30年度の合格者数と合格率

二種免許の受験者数は年々減少しており、20年前は10万人を超えていた受験者も近年では3~4万人程度となっています。また、合格率は一種免許と比べるとはるかに低く、「36%前後」となっています。

これはだいたい3人に1人しか合格していないという計算になります。

一種免許の合格者数と合格率

一種免許はだいたい70%前後の合格率をキープしています。それでも学科試験、実技試験で不合格になる人が3割ほどいる計算になります。

二種免許合格のポイント

学科試験

一種免許の時の学科試験の内容をしっかりと覚えているのであれば特に問題はないのですが、二種免許ではその内容に加えて旅客に関する問題が出題されています。

この部分を勉強してこなかった人にとってはかなり難しいと感じるかもしれません。

技能試験・校内試験

場内の試験においては

  • 「方向転換」
  • 「縦列駐車」
  • 「V字路」

3つから2つが選ばれて試験が行われます

方向転換と縦列駐車は一種免許のときにもありましたので特に問題はないのですがV字路が難関となっています。左回り右回りに通っていくのですが、切り返しを1回でクリアしなければならないという難しさがあります。

技能試験・路上試験

路上試験では乗客が乗っているという仮定での運転となります。指定されたルートを走行し、乗客を乗せるポイントでの停車などを行うことになります。

ここで重要なのは実際にお客が乗るという仮定でその場所にドアがちょうどくるように停止できるかどうかです。ここで大きく場所がずれたりするとマイナス評価になります。

あとは転回して指定場所に戻るだけになります。この場合の転回の切り返しは回数制限はありません。落ち着いてミスのないように行うようにしましょう。

これらを90点以上で合格しなければいけないためかなりの難関となっているのです。

二種免許の実技試験においてもっとも重要視されるのは「安全意識」です。乗客を運ぶということは安全が何よりも重視されます。常に意識して運転するようにしましょう。

教育訓練給付金制度について

二種免許の取得に関しては多額の費用がかかります。しかし地域のハローワークなどで正しい手続きを踏めば「教育訓練給付金制度」を利用して費用を負担してもらうということができる場合があります。

もちろん誰でもすぐに利用できるというものではなく、条件はあるのですが、利用できるのであればぜひ利用していきましょう。

また、二種免許を取得していなければバス会社やタクシー会社などに入社できないというイメージはありますが、最近では入社時に二種免許を持っていなくても入社後に取得させてくれるという会社が増えてきています。

この場合は入社後に会社の「資格取得支援制度」を利用して免許を取得するということになります。

まとめ

二種免許は一種免許よりもかなり試験の合格率が低く、難関であることがわかります。しっかりと学科試験の準備をして臨み、実技試験では大きな車両をどれだけ早く、的確に動かすことができるかが問われるだけでなく、安全意識を持って運転を心掛けることが合格へのポイントと言えます。

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