運送業界の景気動向はオンリンピック以降は下がるの?ドライバーになるなら今がチャンス!

   

現在、運送業界では人手不足が深刻化しており、多くの求人が出されていますよね。そのため、転職の候補に考えている方は多いはずです。

このように活気のありそうに見える運送業界ですが、実際の景気はどうなっているのかも気になりますよね。

そこで今回は、運送業界の今の景気や、今後の景気がどのように変化していくのかについての予測などを詳しく紹介していきたいと思います。

現在の運送業界の景気はいいの?

まずは現在の運送業界を取り巻く状況について知っておきましょう。

仕事量の増加

運送業界の仕事量は年々増加している傾向にあります。日銀短観の「雇用人員判断指数」によると、2010年度以降は毎年マイナスを記録しており、2017年にはマイナス43.3ポイントに達しています。

この数値は人手が「過剰」と答えた企業の割合から「不足」と答えた企業の割合を引いたものですから、マイナスが拡大しているということは、それだけ人手不足と感じている企業が多くなっているということです。

では就業者数が減っているのかというと、そんなことはありません。運送業界への就業者数は、細かい増減はありますが、基本的には2003年度から横ばいの状態が続いているのです。

就業者数が変わっていないのに人手不足に陥っているということは、仕事量が増大していることを意味します。近年においてはEコマース市場が伸びているため、それに伴って宅配の需要も大きくなっていることが仕事量増加の原因として挙げられます。

平均給与の増加

仕事量が増えるに伴って人員を確保する必要が生じているため、ドライバーの待遇を改善して就職・転職市場での競争力を高めようとする運送会社が多くなっています。

これにより、ドライバーの平均給与が増加傾向にあるのです。仕事量、平均給与ともに増えているわけですから、総じて現在の運送業界の景気は良好であると見ることができます。

全業種の中でも人手不足は深刻!

ちなみに、先ほど持ち出した日銀短観の「雇用人員判断指数」という指標ですが、これはなにも運送業界に限ったものではなく、あらゆる業界について従業員の過不足を調査した資料です。

先述の通り、2017年度における運送業界の数値はマイナス43.3ポイントでした。

このマイナス43.3というのがどういう水準なのかというと、マイナス50.0ポイントを記録した宿泊・飲食サービス業に次いで低い数字です。宿泊・飲食サービス業は全業界の中でも一番の人手不足ですから、つまり運送業界はワースト2ということになりますね。

運送業界の人手不足がいかに深刻であるかおわかりいただけたのではないでしょうか。

人手不足解消のための取り組みについて

上記のような人手不足の状況に対して、運送業界ではどのような取り組みを行っているのでしょうか。

労働環境の改善

人手不足の解消のために重要なことの一つは、運送業界につきまとうマイナスイメージの払拭です。宅配ドライバーの長時間労働がニュースで取り上げられ、全国的に問題となったことを覚えている方も多いでしょう。

運送業界ではこうした問題や昨今の働き方改革の影響を受けて、ドライバーの労働環境の改善に取り組んでいます。

  • 給与のアップ
  • 増員による一人あたりの労働時間の削減
  • 荷待ち時間の減少
  • 福利厚生の充実

といった施策が各社で行われています。

積載率の向上

積載率という指標があります。トラックの最大積載量と実際に積んでいる荷物の重量との比率を表したもので、数値が高いほど効率よく荷物を運べていることになります。

トラックの積載率は平均して41%ほどだと言われています。これは荷台のスペースのうち4割ほどしか有効に利用できていないという意味ですから、いかに積載効率を高めていくかが今後の運送業界の課題であると言えるでしょう。

トラックの大型化

ドライバーが不足しがちな状況にあるため、一回の輸送あたりで捌く荷物の量を多くしようという試みも行われています。

その試みというのがトラックの大型化です。トラックが大きくなれば荷台も当然広くなるので、より多くの荷物を積み込むことができるようになるわけですね。具体的な施策としては、ダブル連結トラックの運行開始が挙げられます。

ダブル連結トラックというのは、大型トラックの後ろにもう一つ荷台を牽引する形で走行するタイプのトラックのこと。荷台が2つあるため、通常の大型トラックの2倍の荷量を一度に運搬することができるのです。

受け取り側の意識改善

宅配業務のアキレス健とも言えるのが再配達です。受取人が不在だと、一度荷物を持ち戻ってから日時を改めて配送に行かなければならなくなるため非効率になります。

ドライバー数が限られている中で再配達業務を行うことは、運送会社のリソースを著しく削ります。そのため、

  • アプリの活用
  • 宅配ボックスの推進

など、受け取り側の意識改善を促す活動も進められています。

女性ドライバーの雇用促進

トラガール、という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。これは女性のトラックドライバーを意味する用語で、現在の運送業界では聞く頻度が徐々に増えつつあります。

人手不足に対応するため、これまで業界内ではあまり活用されてこなかった女性ドライバーの雇用促進が図られているのです。

これからの運送業界の景気について

日本は深刻な少子高齢化社会にあるため、ドライバーの成り手は減っていきますし、既存のドライバーも加齢によって体力が衰えてゆくでしょう。そのため、労働力不足は当面続くものと予想されます。

一方で、Eコマース市場は今後も伸びが見込まれます。物量は増加し、運送会社の需要はますます高まっていくことでしょう。

これらのことを組み合わせて考えると、運送業界の景気の見通しは明るいと言えます。これからトラックドライバーとして働きたいと考えている方にとっては有利な状態が続くことになります。

まとめ

運送業界は人手不足にある一方、物量は増加傾向にあるため常に需要が高まっている状況です。作業量はきつくなるかもしれませんが、景気は良い状態が続くでしょう

【EU用】記事終わりCTA_22/09更新

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