重量物運搬トレーラーのドライバーになるには?必要な免許や資格費用を解説!
建設現場で使用される建機・橋脚や、電車などの道路を走行することができない乗り物などの場合に活躍するのが、重量物運搬トレーラーです。
通常では考えられないような荷物の運搬を行う、重量物運搬トレーラーに乗ってみたいと考える方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、重量物運搬トレーラーに乗りたいと考えている方にとって、役に立つ情報を詳しくご紹介していきたいと思います。
Contents
重量物運搬トレーラー・略して重トレ!
「重量物運搬トレーラー」というトレーラーの名前を聞いたことがあるでしょうか。トレーラーと言っても、普通のトレーラーとは全くの別物です。
重量物運搬トレーラーは、大型トラックや普通のトレーラーでは積載することのできない重量の荷物や、一般道路を走れない建設機械・電車などを運搬するための専用車両のことです。
例えば、橋脚やコンクリート製品など、最も小さいサイズでも大型トラックの最大積載量を越えてしまうものや、キャタピラのついた建設機械などが該当します。
重量物運搬トレーラーは通称、「重トレ」と呼ばれ、主に建設会社で活躍する車両になっています。
運転の難易度は最高峰!
「重量物運搬トレーラー」は運転が非常に難しいことで有名な車両でもあります。
重量物運搬トレーラーの運転が難しいと言われている理由としては、2つあります。
一つ目の理由は「トレーラー」であることです。トレーラーは、普通車とは異なり、いわゆる「牽引車」にあたります。
牽引車は2つの車両が連結されているため、曲がったりバックしたりするのが非常に難しく、普通車とは全く異なる運転スキルが必要になってくるのです。
二つ目の理由は「荷物が巨大」であるということです。重量物にはサイズが大きいものが多く、運転席からは荷物に邪魔されて後方が確認できないこともよく起こります。
さらには、荷物が大きすぎて車線に収まらないこともあり、片側1車線しかない道を走行するときは常に対向車線に荷物がはみ出ていることもあります。
このため、重量物運搬トレーラーは特に運転が難しいとされています。
重量物運搬トレーラーのドライバーに必要な免許は?
重量物運搬トレーラーは運ぶものの大きさや重量から見ても、運転の難しさから見ても最も運転の難しい車両の一つといえます。そんな重トレを運転するのに必要な免許はどうなっているのでしょうか。
大型免許
基本的に重量物運搬トレーラーを運転するには特殊な免許はいらず、重量的には大型免許とけん引免許さえあれば十分です。
なぜならば、大型免許には運転できる車両の重量の上限がないためです。中型免許などには運転できる車両の重量の上限があるのですが、大型免許には上限がありません。
そのため大型免許さえとってしまえば、条件はありますが、一般的な車両であればどんな重さの車両でも運転できるようになります。
大型免許の取得には合宿の場合「30~35万円前後の費用と、15~20日以上の時間」がかかってきます。
費用や時間は普通免許しかもっていないか、中型免許を持っているかによって変わってきます。
大型特殊
大型免許に加えて、運ぶ荷物によっては「大型特殊免許」も必要になってきます。
上記で述べたように、基本的には重量に上限のない大型免許を取得していれば重量に関する制限はなくなり、ほとんどの車両の運転ができるようになります。
しかし、重トレを使って運ぶものがホイールローダーやフォークリフトなどのキャタピラやクレーンといったの特殊な装置がついている車両であった場合、大型特殊免許が必要になってきます。
大型特殊免許の取得には「16~17万前後の費用と4日程度の期間」がかかります。
けん引
そして最後に、トレーラーを運転するためには「けん引免許」が必要になってきます。
けん引車両は運転が非常に難しく、普通車とは扱いが全く異なります。そのため、トレーラーを運転するには、けん引車両を安全に運転する技術があることを示すけん引免許を取得しなければなりません。
けん引免許の取得には合宿で「12~17万円ほどの費用と5~8日程度の期間」がかかります。
けん引免許は大型免許などと比べて実技試験が難しいと言われているので、しっかり講習を受けることをおススメします。
重量物運搬トレーラーに乗るために持っておきたい資格
他にも、必須ではないですができれば取得しておきたい重量物運搬トレーラーに載るために持っておきたい資格を紹介していきます。
車両系建設機械運転技能講習
「車両系建設機械」とは、簡単に言うと自走することができる建設機械のことを表します。例えば、ブルドーザーやショベルカーなどが車両系建設機械にあたります。
この資格を持っていた方がいい理由としては、重量物運搬トレーラーで建設機械を運んだ先で車両系建設機械が運転できるようになるためです。
建設機械が操作できなくてもほとんどの仕事に支障はありませんが、運転できると仕事と給料の幅が大幅に広がります。そのため、年収のアップを狙っている方は建設機械の運転技能講習を受けてみるといいかもしれません。
講習受ける場合、講習には「4~10万円の費用と2~6日間程度の期間」がかかります。
フォークリフト運転技能講習
こちらも建設機械と同様の理由で取得しておいた方がいい資格です。
フォークリフトの資格はもう既に持っているという方もいるかもしれません。フォークリフトの資格は取得が比較的簡単なので、もし必要であればパッと取得してしまうのがおススメです。
フォークリフトを運転するにはフォークリフトの運転技能講習を修了している必要があります。その講習を受けるには「3万円前後の費用と4日程度の期間」がかかってきます。
玉掛け技能講習
玉掛けとはクレーンで荷物を吊り上げるときに必要な資格です。玉掛け免許がないと重量物運搬トレーラーに荷物を乗せるときに作業ができなくなってしまいます。
玉掛けの資格があると、荷物を固定する方法や玉掛けのための作業の知識もつき、重量物でもトレーラーに載せる作業ができるようになります。
玉掛けの資格を取得するには玉掛け技能講習を終了しなければなりません。この講習を受けると「2万円程度の費用と3日程度の期間」がかかってきます。
重量物運搬トレーラーに乗務したいなら
重量物運搬トレーラーを運転するために必須の免許と、その他取得しておくと仕事の幅が広がる資格を紹介してきました。最後に、重量物運搬トレーラーになるためにその他に必要なことを解説していきます。
重量物運搬トレーラー業務のある会社を探す
重量物運搬トレーラーを運転する仕事に就きたいなら、まずは重量物運搬トレーラーの業務がある会社を探さなくてはなりません。
重量物運搬トレーラーの業務がある会社としては主に以下のような会社があげられます。
- 建設会社
- 建設機械レンタル会社
- 重量物運搬が専門の運送会社
この様な会社であれば重量物運搬トレーラーの業務がある可能性が高いです。
ただし一点注意することがあります。重量物運搬トレーラーの運転経験がある人は入社してすぐに重トレを運転させてもらえることもあるかもしれませんが、未経験者の人は入社後すぐには重トレの業務につけない可能性もあります。
未経験者は、重トレ業務のある会社に入ったらまずは大型トラックなどで運転経験を積んでから重量物運搬トレーラーの業務に転向することになるケースもあります。
取れる資格は取得しておく
未経験者の人が重量物運搬トレーラーの仕事に就職・転職したい場合、まずは取れる資格や免許を自分でとっておくのがいいでしょう。
未経験であってもすでに免許や資格をすでに取得していれば、比較的短い時間で戦力になることができますし、やる気があることも示せます。
このように、すでに重量物運搬トレーラーの免許や資格をあらかじめ取得していれば、転職・就職の際に自分をアピールできるので、是非取得しておきましょう。
まとめ
今回の記事では重量物運搬トレーラーを運転するために必要な免許や資格について説明してきました。
最低、大型免許とけん引免許さえあれば重量物運搬トレーラーは運転することができます。加えて未経験者の人は、他の資格なども取得して即戦力になることをアピールでるとよりいいかもしれません。