バス運転手は過酷な仕事か?バス運転手の一日の仕事とストレスの原因を解説!
バスの運転手はとにかく仕事が過酷であると言われています。ストレスを多く感じる仕事であり、勤務時間は長く、しかも給料が安いと言われています。では実際にはどうなのでしょうか。
ここではバスの運転手の仕事について詳しく紹介していきたいと思います。
Contents
バス運転手が過酷といわれる理由5つ
運転に気を使う
まずバスはお客を乗せて運転しなければいけません。安全運転を心掛けなければいけないために非常にストレスを抱えた状態で運転をする必要があるのです。
体調不良
バスの運転手は同じ姿勢のままで、しかもストレスを抱えながら長時間運転しなければいけません。また、運行時間が決まっているために余裕があるわけでもなく疲労が溜まりやすい状態が続きます。
そのため目や肩、腰を痛めやすく、勤務が続く間その疲労は続きます。そういった体調面の問題が過酷と言われることにつながっています。
人間関係のストレス
とにかく安全運転を行い、時間厳守で運転していても乗客からクレームが出されることがあります。運転手に責任ある内容であればともかく、理不尽ともいえるようなクレームも多くあります。
そういったストレスを受けながら運転しなければならないのです。またバス会社によっては厳しいスケジュールで勤務をさせられる場合もあり、上司や調整役との人間関係に悩むこともあります。
給料が安い
バス運転手はその勤務の厳しさや勤務時間の長さを考えると給料が安いと言われています。民間のバス会社か公営のバスかにもよりますが平均すると給料が安いのは間違いないと言えます。
勤務時間が長い
路線バスの勤務体制は
- 「早番」
- 「遅番」
- 「通し」
の3つが基本となっており、それに「中休み勤務」というものがある場合があります。
早番はたいてい5~13時、6~14時という早朝から昼過ぎくらいまでの勤務が普通です。遅番は15~24時、16~25時くらいの夕方から深夜にかけての勤務となります。
通し勤務とは朝から夜まで通しで勤務となるもので間に少しずつ細かい休憩を挟んで長時間勤務をするという勤務となります。
この「中休み勤務」とは早朝の通勤通学で忙しい時間帯と、夕方から夜にかけての帰宅ラッシュの時間帯を勤務時間として、その間の時間は休みとなる勤務体制です。
間の時間は勤務時間ではないので外に出たり一度帰宅したりするのも自由です。
バス運転手の一日と年収
バス運転手の一日と仕事内容
バス運転手は
- 「路線バス」
- 「高速バス」
- 「観光バス」
とバスの種類によってもまったく違いますので一概には言えません。また、路線バスの場合も勤務パターンによってまったく違った勤務となります。
一例としては、
- 「勤務スタート」
- 「昼休み」
- 「運行」
- 「中休み」
- 「運行」
- 「一日の仕事報告と精算」
- 「次の日の勤務確認」
という流れで進むというものがあります。
バス運転手の平均年収
日本の平均年収は420万円前後となっています。それに対して路線バス運転手の平均年収は455万円ほどです。それだけを見るとバス運転手の年収は平均よりも高いということになります。
ただしこれは民間や公営すべて合わせた上での平均ですので、民間だけを見るともっと下回っている可能性はあります。
実際に民営だけを見ると平均年収は300~400万円の間となっており、公営のバス運転手は500~600万円ほどとなっています。公営のバス運転手は地方公務員という扱いになりますので、公務員の給与設定となるためです。
また、首都圏や近畿圏などの大都市では給料は高めに設定されており、地方ではやや安めに設定されています。
バス運転手の人手不足と高齢化
バスやトラックなどの大型車のドライバーは人手不足、高齢化の状態が続いています。特にバス運転手は大型免許(一種)だけでなく大型二種免許が必要となるために狭い門となっていることが影響しています。
バス会社・行政の取り組み
資格取得支援制度
大型二種免許については入社時点で必ず取得しなければならないと思いがちですが、その必要はないという会社が増えてきています。
入社後に会社から補助が出て免許を取得することができるというようなシステムを採用しているところが増えてきており、バスの運転をするというやる気はあるという人であれば入社時に免許がなくても採用されることがあるのです。
労務管理
観光バスの運転手の勤務状況が過酷すぎるということが、寝不足で事故を起こしたニュースなどで大きく取り上げられたことから労働環境の改善が大きく進められている途中です。
長時間の勤務を削減や休憩時間の確保といった取り組みが民間、公営どちらでも進められています。
女性や若手運転手の育成
ドライバーの確保のために多くの会社で女性ドライバーの採用や若手ドライバーの育成などが進められています。これまで長距離バスの女性ドライバーはトイレや休憩室の問題がありました。
どうしても男性ドライバーが多かったということから女性は働きにくいというイメージがあったのです。
しかし最近では女性ドライバーが勤務しやすい環境を整えて求人募集を出す会社も増えてきていることから、これから女性ドライバーも増加していくと考えられています。
バス運転手の仕事のメリット
かっこいい・バスに乗れる
バスを運転しようという人は「大きい車両を運転したい」という人が多くいます。バスはそういった人たちからすると非常に魅力的な車両なのです。
休憩時間が長い
勤務体制にもよりますが中休みがある場合などはかなり長い休憩時間を取ることができます。
バス会社に居て他の人とコミュニケーションを取るのも自由ですし、一度帰宅したり好きなことにその時間を使うことが可能となっています。
飲酒以外はほぼ何をしても良いというのが大きなメリットとなるのです。
再就職しやすい
バスの運転手をしていたということは大型一種、二種免許を持っているということになり、これらの資格とバスの運転経験があれば、再就職には非常に有利になります。
業界自体が人手不足が続いている状況ですので、他のバス会社や運送業界などに再就職することは容易だと言えるでしょう。
まとめ
バス運転手の勤務は過酷だと言われていますが、その労働環境は最近大幅に改善傾向にあります。
これからますます良くなっているとされており、人手不足という状況もあって就職を考えている人にとっては非常に有利になっていると言えるでしょう。