深ダンプとは?必要な免許/サイズ/寸法/積載量などの特徴を解説
貴方は深ダンプというのがどんなものなのか興味を持っていませんか?今回は、様々な魅力や注意点がある深ダンプについて詳しく解説していきます。深ダンプとはどんなものなのかを知って、今後に役立てていきましょう。
Contents
深ダンプとは?必要な免許と特徴と注意点
車両の形状と特徴
深ダンプは通常のダンプトラックと比べてアオリ部分が高い形状が特徴的なダンプです。深ダンプは一般的なダンプトラックよりも効率的な作業を行うのに適しており、後ろの荷台に傾斜を作ることができます。
傾斜をつけることで荷台に積んであった積載物を一気に排出することができるので、作業時間の短縮ができるでしょう。一般的な深ダンプだとシートで積載物が飛散しないようにしなければなりませんが、高性能の深ダンプならパネル一つで簡単操作ができます。
必要な免許
深ダンプといっても通常のトラックと変わりませんが、深ダンプの大きさによって求められる免許が違うので注意しましょう。
- 重量5t未満で積載量3t未満、定員が10人以下・・・普通免許
- 重量5t~11tで積載量3t~6.5t、定員11人~29人・・・中型免許
- 重量11t以上で積載量が6.5t以上、定員が30人以上・・・大型免許
が必要になります。
深ダンプに積載できるもの
深ダンプに積載できるものは、基本的に軽いものしかできません。飼料や石灰、木材チップや軽い産業廃棄物など軽いものしか運ぶことができないので、それ以外に重量があるものを運ぶ場合は他のトラックを使用することになります。
運搬するものによってはチップダンプと呼ばれることもあり、主に木材チップなどを中心に運搬することが一般的です。深ダンプにも様々な種類があるので、何を運搬することができるのかを知っておく必要性があるでしょう。
積載できないもの
先ほどご説明したように、深ダンプは軽いものしか運ぶことができないので重いものを運ぶことができません。代表的なのは土砂を初めとする重いもので、土砂を運べない深ダンプは土砂禁ダンプと呼ばれています。
土砂禁ダンプは通称「土砂等運搬禁止車両」と呼ばれ、無理矢理土砂を運ぼうとするとあっという間に積載量を超えて過積載になってしまいます。それでも土砂を積んで運んだ場合、違法になってしまうのでくれぐれも土砂禁ダンプで土砂を運ばないようにしましょう。
土砂以外に積載できないもの
深ダンプは土砂以外にも積み込めないものがあります。
深ダンプは土砂以外に
- 汚泥
- 鉱さい
- ガラスのくず
- コンクリートのくず
- 陶磁器のくず
- がれき類
などを積み込むことができない決まりになっています。
これらの積載物は土砂と同様の扱いになるので、無理に積み込んで運搬するとその時点でダンプ規制法に違反することになるでしょう。こうした産業廃棄物は比較的軽いので見逃しやすいですが、十分に注意することが大切です。
深ダンプに土砂を積んでしまった場合の罰則とは
ダンプ規制法による表示の義務
深ダンプを初めとするダンプを活用する場合、ダンプ規制法に従って活用させなければなりません。
ダンプ規制法とは、車両総重量が8t以上、または最大積載量が5t以上のダンプトラックを使用している人は、国土交通省に申請して表示番号の指定を受けた後、車両の荷台の両側面と後面に見やすく表示する義務のことです。
この表示義務が守られていないダンプトラックを使用していると、ダンプ規制法に違反することになってしまうので注意が必要です。
積載量は関係ない?
土砂禁ダンプは基本的に土砂を積み込めるような積載量ではないので、少し土砂を積んだだけであっという間に過積載になってしまいます。このことからダンプ規制法により、土砂禁ダンプに土砂を積み込むのを禁止しています。
つまり、土砂禁ダンプは少量の土砂を積み込んだだけでダンプ規制法に違反することになるでしょう。したがって、ダンプ規制法に違反しないためにも土砂禁ダンプには少しでも土砂を積み込まないように注意する必要性があります。
罰金を支払う場合
もし無理矢理深ダンプに土砂を積み込んでダンプ規制法に違反した場合、罰金を支払うことになります。
これは土砂などを運搬する大型車の交通事故を防止するために決められている特別措置法の一つで、違反するようなことがあれば3万円以下の罰金の支払いを命じられることになるでしょう。
- 『第4条の規定に違反して、表示をせず、又は虚偽の表示をした者』
- 『第6条の規定に違反した者』
など、様々な違反に該当する場合に罰金が課せられる可能性があるので、違反しないようにしましょう。
土砂を積む場合は?
もしダンプ規制法があることを知らずに少しでも深ダンプに土砂を積み込んでしまったとして、いきなり罰金が課せられるわけではありません。最初に深ダンプ以外のダンプに変えるよう、整備命令が出されます。
土砂を積み込むなら深ダンプではなく、土砂を積めるダンプに構造変更を行うしかありません。構造変更を行うには、まず国土交通省の運輸支局に行って構造変更したい旨を伝えます。
事前に予約する必要性があるので、電話かインターネットのどちらでも予約を申し込むことができます。
深ダンプを購入する際の注意点とは
車検証の確認
新しい深ダンプならまだしも、中古の深ダンプを購入するなら特に車検証を確認する必要性があります。土砂禁ダンプの車検証には必ず「土砂等運搬禁止車両」と記載しています。
そもそも土砂禁ダンプは土砂以外に様々な産業廃棄物を運搬するので、車検証を確認せずに土砂禁ダンプを購入すると、いざという時に一部の廃棄物を積み込むことができないという事態になりかねません。深ダンプを購入する際は、必ず車検証を確認しましょう。
キャビンとダンプが別売り
深ダンプを新品で購入する場合、キャビンは別売りとなっているので深ダンプとキャビンを別々に購入しなければなりません。中古の深ダンプであれば既にキャビンがついているので、その分費用を浮かせることができるでしょう。
中古の深ダンプだと200万円~250万円が平均的な相場ですが、新品の場合はキャビンだけで100万円~300万円ほどの違いがありますし、深ダンプ単体でも800万円以上することも珍しくありません。
中古なら中古ならではのデメリットもあるので、新品と中古を比較して決めましょう。
規則を守って乗ることが大事
深ダンプを使用する場合は、くれぐれも規則を守って乗ることが何よりも大事です。免許はもちろん深ダンプの土砂を初めとする様々な廃棄物を積み込むことが出来ない以上、ダンプ規制法に違反するようなことをしていると人々の迷惑になるでしょう。
誰かの迷惑になるようなことをしないように、きちんと規則を守って深ダンプに乗ることが重要です。正しく使えば作業の効率化に欠かせない一台になります。土砂などを運ぶ時は、構造変更を行って正しく使いましょう。