【2020年版】トラック運転手向け、労働基準法の改正内容と運送業の労働時間規定をわかりやすく解説!(休憩時間・拘束時間など)

      2020/10/27

みなさんはトラック運転手の労働基準法についてご存知ですか?

厚生労働省によると、労働基準法とは「労働者が安心して働くことができるよう、賃金や労働時間、安全衛生基準などに関するルールを定めている法律」のことです。

トラック運転手は一般の労働者とは異なる基準である「自動車運転者の労働時間などの改善のための基準」を定めています。これを通称「改善基準」と呼びます。長期労働の改善や、体調不調が原因の交通事故防ぐことが目的です。

今回は、トラック運転手が知っておくべき労働基準法のポイントをまとめました!

Contents

労働基準法って?

労働基準法とは、労働条件に関する最低基準を定めたもので、すべての業種で守られるべき法律です。

もちろん運送業界にも適用されますが、トラック運転手には労働基準法だけでなく、「改善基準」というものも規定されています。

改善基準とは

「改善基準」とは、自動車の運転者についての労働時間や拘束時間の条件を定めた、厚生労働大臣によって告示された「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」のことです。

改善基準を設けている理由は、トラック運転手をはじめとするドライバー職の業務形態が特殊であることが理由です。

トラック業界は、顧客からの過度な要望や長時間運転などが原因で、長時間労働の実態が多く見られます。

そこで、長時間労働による肉体的・精神的疲労が原因で交通事故が起こることを防ぐため、改善基準による規制が定められているのです。

しかし、この改善基準はまだまだ認知度が低いのが現状です。

36協定とは

労働基準法についての話によく出てくる「36協定」ですが、これは「使用者と労働者との間で結ばれる協定」と簡単に説明されています。労働基準法の第36条に規定されているため、「36協定」と呼ばれています。

ですが、厳密には労働者本人と会社の間で締結されるものではありません。「労働組合」または、組合がない場合には「労働者の過半数を代表する者」と会社との間で結ばれる協定です。

「入社時にそんな契約は結んでいない」と思う人もいるかもしれませんが、会社設立時に入社する場合でもなければ、通常は入社時にはすでに締結されています。

36協定は、時間外労働や休日労働を行うために必要なもので、締結後は必ず労働基準監督署に届け出ていなければなりません。

労働基準法が改正されて何がどう変わった?抑えるべき4つのポイント

そんな労働基準法が近年改正されたことをご存知でしょうか?

労働基準法の改正内容は2018年に決定され、2019年4月からすでに順次施行され始めています。残業や休みなど、労働者に直接関わる部分が変わっているため、改正内容を知っていて損はないでしょう

ここでは労働者として抑えておくべき4つのポイントとそれぞれのトラック運転手への影響について解説します。

労働基準法の改正ポイント1:より柔軟に労働時間を調整できるようになった

労働基準法の1つ目の改正ポイントは、フレックスタイム制の変更により、より長い期間の労働時間を柔軟に調整できるようになったことです。フレックスタイム制とは、労働時間を1)必ず出社しないといけないコアタイムと、2)いつ出社・退社しても良いフレキシブルタイムに分け、始業時間と終業時間を労働者が自由に決めて良いという制度です。

これまでは、1ヶ月間の総労働時間を満たしていれば、1ヶ月間の出勤・退勤時間を自由に決めて良いという内容でした。しかし、清算期間が1ヶ月だけだと、合計の労働時間に達しない場合は欠勤扱いとなったり、総労働時間に達するために月の終わりにたくさん残業しないといけなかったり、といった課題がありました。その課題を解決するために、清算期間が1ヶ月間から3ヶ月間に延長されたのです。

トラック運転手、運送業への影響

トラック運転手の場合、荷主によって集荷/配送時間が決まっているため、自分で労働時間を決めることができません。そのため、そもそもフレックス制を導入していない事業所がほとんどです。

ただし、トラック運転手には様々な時間帯の仕事があるため、自分が働きたい時間に合わせて働く会社を決めることは可能です。朝5時スタートの代わりに昼過ぎには終わる仕事もあれば、夜8時に始まって翌朝に終わる仕事もあります。フレックスがなくても、自分の働きたい時間を選べることはトラック運転手という職業の魅力でしょう。希望の労働時間がある場合は、その時間に合わせて運ぶ荷物や会社を決めることをおすすめします

いつ施行がスタートした/するか

フレックス制の改正は2019年4月より適用されています。

労働基準法の改正ポイント2:残業時間の上限規制が厳しくなった

労働基準法の改正の中でも労働者への影響が大きいものが、残業時間の上限の規制です。他業界に比べて時間外労働の多いトラック運転手の方は気になりますよね。

注意点として、この改正に限っては、自動車運転の業務である運送業界は適用除外・猶予の対象となっていることを留意してください。今後は運送業界でも他業界と同じ基準を求められる可能性もあるため、改正内容は抑えておきましょう。

今回の改正で、残業時間(時間外労働)の上限が月45時間までとなりました。特別な事情として認められない限り、残業時間が月45時間を超えると法令違反となります。

また、特別な事情があったとしても月60時間を超えてはいけず、かつ月45時間を超えて良い期間は1年で6ヶ月間までです。そして、時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満でないといけません。

自動車運転の業務である運送業では上記が適用されない代わりに、2024年4月より運送業だけの基準が設けられます。2024年以降は、トラック運転手の残業時間の上限は月80時間となります。時間外労働と休日労働の合計100時間未満や月45時間を超えて良い期間は6ヶ月間までなどの規制は適用されません。

トラック運転手、運送業への影響

残業時間の上限規制に関しては、運送業は適用除外・猶予の対象となります。比較的残業の多い業界でいきなり残業時間を規制すると、事業所へのダメージが大きいことや労働者の給料が大幅に減ってしまうことが理由です。

実際に運送業界は時間外労働が多く、その分「走った分だけ稼げる仕事」として高い給料を望む人に人気の職業です。月の残業時間が80時間を超えたとしても、その分お給料がもらえるなら構わないというドライバーも多いのではないでしょうか。ただし、今後は働き方改革により、そういった残業ありきの働き方が難しくなっていくでしょう

いつ施行がスタートした/するか

時間外労働の上限規制は2019年4月より適用されています。

ただし、運送業界においては2024年4月から運送業に特化した規制内容で適用がスタートします。

労働基準法の改正ポイント3:有給休暇5日間の取得が義務化された

法改正により、年次有給休暇の確実な取得が義務化されました。これは、上司や同僚に気を遣ってしまいなかなか有給消化ができない事業所が多い現法を受け、有給の取得促進のために定められた法案です。

これまで有給取得は労働者の任意で取得していましたが、法改正により事業所側に有給休暇を年間5日間取得させる義務が発生します。この5日間の有給は、年次有給休暇を付与してからの1年以内に取得する必要があります。有給休暇は労働者から申請しても良いですし、事業所側が取得時季を指定することも可能です。

トラック運転手、運送業への影響

トラック運転手は比較的休みの少ない職種です。有給休暇の制度はあるけど、消化率はほぼ0%という事業所も少なくありません。また、運送業界は荷主の都合で急遽出勤しないといけない場合もあることから、事業所側も「いつでも出勤できるドライバー」を求めてしまうため、余計に有給休暇を取得しにくい環境になってしまいがちです。そんな環境のせいで体を壊してしまうトラック運転手も多くいます。

有給休暇の取得義務ができたことにより、ドライバーが気兼ねなく休める日が確保されます。これまでなかなか休みが取れなかったという人には嬉しい法改正なのではないでしょうか。

いつ施行がスタートした/するか

有給休暇義務化は2019年4月より適用されています。

労働基準法の改正ポイント4:割増賃金の割合が上がる

労働基準法の改正により、中小企業を対象に、月60時間以上残業をした場合の割増賃金の割合が上がります。これまでは、中小企業でどれだけ残業をしても割増賃金の割合は25%(通常賃金の1.25倍)でした。しかし法改正により、月60時間を超える残業をした場合は割増賃金の割合が50%(通常賃金の1.5倍)に変更となります。

トラック運転手、運送業への影響

トラック運転手は他業界に比べ残業時間が長いため、この改正は影響が大きいと言えます。特に長距離運転手の場合などは、月の残業時間が60時間を超えることもあるのではないでしょうか。その際に割増賃金が上がれば給料アップが見込めます。

いつ施行がスタートした/するか

中小企業を対象とする割増賃金変更の適用がスタートするのは2023年4月からとなります。

運送業で労働基準法を違反した場合の罰則4種類

労働基準法に違反した場合、最高刑は懲役10年と重い罰則が発生します。労働基準違反の主な罰則が以下になるので、労働者として把握しておきましょう。

  • 強制労働:1年以上10年以下の懲役または20万円以上300万円以下の罰金
  • 中間搾取、最低年齢違反など:1年以下の懲役または50万円以下の罰金
  • 強制貯金、労働時間、休憩、休日、割増賃金など:6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 契約期間、休日手当未払いなど:30万円以下の罰金

補足として、働いている運送会社が労働基準法に満たない労働条件を定めている場合は、会社の労働条件は無効となり労働基準法が適用されます。例えば、社長が「うちには有給休暇制度がないから休みを与えない」と言っても、自動的に労働基準法上の有給休暇の権利が発生し、その会社は労働基準法違反となります。

また、労働基準法に違反すると個人だけでなく会社も連帯責任が問われます。例えば労働者に違法な長時間労働をさせた場合、働かせた者(上司)は6ヶ月以下の懲役、そして会社には30万円以下の罰金が科せられる、などです。ただし、会社が労働基準法違反防止の措置を行っている場合は、会社に罰則は与えられません。

労働基準法違反は違法行為であり、被害者がいる場合はその方々に対して数百万、中には億単位の賠償金も請求されることもあります。「知らなかった」では済まされないほど大きな罰則を科せられることもあるのです。

引用元:「図解 わかる労働基準法(2020-2021年版)」-荘司芳樹(2020年)

運送業の84%が法令違反?!

すべての労働者に定められている労働基準法ですが、実は多くの運送会社で守られておらず、認知すらしていない会社もあります。

厚生労働省は2018年7月に、トラックやバスなどの運送業の事業所のうち84%が法令違反を行っていたことを発表しました

指導の対象は5436カ所で、そのうち4564カ所で法令違反が見つかった。内容は違法残業などの長時間労働が3162カ所で最多、賃金未払い関連の違反も1171の事業所で確認された。

1日の拘束時間が最長18時間で、1カ月あたり130時間を超える時間外労働が判明した運送会社もあった。深夜の割増賃金も支払われてないことから、労働基準監督官が是正を指導した。

違反率が8割を超える高止まりの傾向が続いており、厚労省の担当者は「引き続き監督指導をしっかり進めていく」と強調した。

引用元:運送業84%で法令違反、高止まり続く 厚労省

主に労働時間管理に問題がある場合が多く、2017年には、運送会社大手のヤマト運輸で過労死ライン越えの長時間労働が認められ、書類送検されたケースもあります。

参考記事:ヤマト運輸はなぜ書類送検されたのか? 人事課長、支店長すら36協定を知らない実態

この現状を受け、東京労働局は監督指導を厳重化し、悪質な違反に対しては司法処分などの対応を行おうとしています。

労働基準法違反している背景には人材不足が?

では、なぜこの様な労働基準法違反が横行してしまっているのか。それは、「どの企業も人材不足なのに、仕事量は増えている」からになります。

下記の国土交通省「トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)」によりますと、ドライバーが不足している企業は68.8%で、1社平均で4.2人分の不足となっています。

トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)

しかし、ドライバー業界の人員の母数自体が増えるわけではないため、人が辞めたりした際にすぐに人員補充を行えないために、各社仕事量をさばくために四苦八苦している状態になります。

中型免許新設以来、AT限定免許が主流となっていることもあり、トラックを運転できる免許を取得している人は少なくなっています。

下記は、ドライバー不足の際の対応方法ですが、基本的には「下請け・傭車で対応」が多数を占めております。しかし、ドライバーが必要な仕事は基本的に人が不足しているため、下請けや傭車の負担が増えるため、業界全体で見たときの労働基準法の是正には繋がりません。

トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)

これらは、運送企業だけで改善が進むものではなく、荷主側の協力も含めて関係者全員で是正を進めていかないと、状況は悪化する一方でしょう。

運送業界の労働環境改善は進むのか?国や日本ト協会の取り組み

労働基準法の改正や働き方改革の波により、長時間労働などの運送業界の課題が浮き彫りになっています。果たして法改正によって運送業界の労働環境改善は進むのでしょうか?

現実問題、法律が変わっただけでは運送業界の根本の課題は解決されません。むしろ法律が厳しくなることで経営が厳しくなる事業所が増えたり、給料が減るドライバーが増えたりと、短期的には悪い影響の方が大きいでしょう

そんな運送業界の根底の課題解決に向け、国や日本トラック協会が様々な取り組みを行っています。ここではそれら取り組みを2つご紹介します。

荷待ち時間などによる長時間労働の抑制

運送業界の最も大きな課題は長時間労働です。これは荷待ち時間が長いことや運賃が低いことなど、運送業界全体の仕組みに課題があることが原因で、トラック運転手のスキルや効率の良さなどで解決できる問題ではありません。

全日本トラック協会は2008年に、運送業界の働き方改革実現に向けたアクションプランとして、時間外労働の上限規制がトラック運転手に適用されるまでに時間外労働年960時間超のトラック運転者の割合を0%とすることを目標に掲げています。それに伴い、アクションプランを解説書やセミナー等を通じて、運送業界が主体的に長時間労働の抑制を推進しています。

荷主の立場が強いことも長時間労働の原因?

運送事業所は荷主に対して立場が弱く、荷主に対して適正な料金を請求できないという課題があります。また、これまでは「運賃」というくくりの中に別途請求すべき不随サービスも入ってしまうなど、そもそもの運賃の基準が曖昧でした。運賃が安いとドライバーの給料も減り、お金を稼ぐために残業を余儀なくされるトラック運転手もいるため、長時間労働の原因の一つになっています。

この課題を受け、2020年7月から改正貨物自動車運送事業法により1)荷主の運送業者に対する配慮義務の新設、2)荷主の勧告制度の拡充、3)違法行為を行う荷主に対する国の働きかけの3つが施行されました。3)に関しては2023年までの一時的な措置となっており、過労ラインを超えるなど違法行為の疑いがあった場合に、国土交通大臣が公正取引委員会に通知するなどのアクションをとることができます。

労働基準法のポイントまとめ

トラック運転手は、顧客からの過度な要望や長時間運転などが原因で、長時間労働の実態が多く見られるため、一般労働者とは異なる労働時間(運転時間)や休息時間の規制を設けています

今回はトラック運転手なら知っておくべきポイントをご紹介します!

拘束時間・休息時間・運転時間の決まり

トラック運転手の拘束時間は、主に休息時間と運転時間に分けられます。それぞれの時間の限度や決まりを説明します。

拘束時間

トラック運転手の拘束時間とは、始業から終業までの全時間を指します。休憩や仮眠など、労働していない時間も含まれます。

トラック運転手の拘束時間の限度は、原則1日13時間までです。

そして、拘束時間を延長する場合でも、最大拘束時間は16時間を超えてはいけず、1日の拘束時間が15時間以上である日は1週間に2回以内でないといけません。

この場合の「1日」は始業から終業までの24時間を指します。また、「1ヶ月」は月の1日から末日までを指しますが、賃金を計算する期間を対象とすることもできます。

例えば15日締めであれば、16日から翌月15日までを「1ヶ月」として勘定することができます。

なお、1ヶ月の拘束時間は原則として293時間までですが、後に解説する労使協定を結んでいる場合は、1年間の拘束時間が3,516時間を超えない範囲内であれば、1年のうち6ヶ月までは1ヶ月320時間まで延長することができます。

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荷待ち時間(手待ち時間)

この、積み下ろしの順番待ちや指定時間待ちなどを指す荷待ち時間を「労働時間」と「休憩時間」どちらにするかによって、労働基準法の違反になっているケースはよく見受けられます。

下記調査結果を見てみると多いケースでは1日13時間の手待ち時間、平均でも1日2時間程度の手待ち時間が発生しているようです。

トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)

労働基準法の定義に当てはめると「荷待ち時間=労働時間」です。そのため、荷待ち時間は労働時間として計算していない場合は、労働基準法違反になるケースがあります。

企業側としては、残業代を抑えるために休憩時間にしているケースもありますが、荷待ち時間以外で拘束時間の制限ギリギリの場合は、労働基準法違反になるケースがあるので注意しましょう。

大きな物流倉庫などでは長時間の荷待ちが発生しますが、待ち時間中の行動が制限されていれば、拘束時間と考えなければなりません。

労働基準法では、労働時間は「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」と定義されているためです。

休息時間

休息時間とは、勤務と勤務の間の時間のことを指し、睡眠時間も含まれます。トラック運転手の自由時間です。

トラック運転手は、原則として継続8時間以上の休息を取らないといけません。この休息は、運転手の住所地で行うことが奨励されています。

ただし、渋滞や荷主の都合などで8時間の休息が取れない場合もあります。その場合は、休息時間を分割して与えることが認められています。

ただし、4時間に満たない場合は休憩時間とみなされ、休息時間として認められません

また、2人乗りトラックの場合、体を伸ばして休息できる設備がある場合のみ、休息時間を継続4時間まで短縮することが認められています。

運転時間

長時間の運転は集中力を低下させ、最悪の場合交通事故に繋がる危険があるため、労働基準法で厳しい規制が設けられています。

最大の継続した運転は4時間まで、そして運転時間の限度は2日で平均9時間までと定められています。(※2日とは、連続した2日間を指します。)

4時間運転するごとに、必ず30分以上の休憩を取らないといけません。したがって、トラック運転手は〔4時間+30分1セット〕で運行計画を立てる必要があります。

また、1日の拘束時間の最大は16時間のため、1日目に18時間運転して2日目は全く運転せず、平均9時間の運転時間、というのは認められません。

また、運転時間というのは「渋滞」によって大きく影響を受けるため、渋滞によって1~2時間程度の運転時間の延長はおこります。

つまり、外部の状況によって勤務時間が左右されることもあるので、それを加味して労働時間を管理しておかないと違反になってしまいます。

休憩時間

休憩時間とは「労働者が権利として労働から離れることを保証された時間」のことです。

つまり、銀行やコンビニに行こうが恋人に電話しようが、健康ランドで入浴しようが、それは労働者の自由なのです。

逆にいえば、呼び出しがあればすぐに荷下ろし(または積み込み)を開始しなければならない状況は、労働基準法で定められた「休憩時間」とはいえない可能性があります。

ただし、休憩中とはいえ運転手はトラックの安全を管理しなければなりませんので、路上駐車で遊びにいくといったことは禁じられても問題はありません。

労働基準法では、6時間を超えての労働の場合は45分以上、8時間を超えての労働の場合は60分以上の休憩を取らせなければならないと定められています。

休日の取り扱い

トラック運転手の休日は、休息時間に、連続した24時間を合わせた時間です。

例えば、休息を8時間とっても、休日が16時間しかなければ改善基準を満たしません。また、連休となる場合は、休息をプラスしなければならないのは1日だけです。

時間外労働や休日労働をする場合、先に挙げた1日の最大拘束時間および1ヶ月の最大拘束時間を超えない範囲でなければなりません。また、休日労働は2週間に1回までです。

なお、時間外および休日労働をする場合は、労働基準法に則って、いわゆる「36協定(さぶろく協定)」の締結が必要です。36協定については、のちに詳しく解説します。

時間外・休日労働の限度

トラック運転手の時間外・休日労働の限度は、1日の最大拘束時間である16時間が限度です。また、休日労働は2週間に一度しか行えません。

そして、従業員に時間外・休息労働を行わせる場合、過半数労働組合との間で労使協定を締結し、これを所轄の労働基準監督署へ届けなければいけません。この労使協定とは、いわゆる36協定のことです。

時間外及び休日の労働(第36条)

時間外または休日に労働させる場合には、労働者の過半数で組織する労働組合か労働者の過半数を代表する者と労使協定を締結し、事前に所轄の労働基準監督署長に届け出なければなりません。

参照元:トラック事業者のための労働法のポイント

この届け出を行わずに時間外・休日労働を行わせることは認められていません。

自社が労働基準法に違反している場合

さて、実際に自分の働いている会社が労働基準法違反しているケースではどのように対応するべきかを解説していきます。

会社に直談判する

会社との関係が良好な場合は、まずは相談してみましょう。

ドライバーが関係法令を知っているとわかれば、対応が変わることもあるかもしれません。

チャーター契約で他社が配車を組んでいる場合などは、申し入れてくれることも期待できます。

もちろん一蹴されることもあるかもしれませんし、人手不足だからと拝み倒される場合もあるでしょう。

会社の対応によって、次の一手を考えてみましょう。

労働基準監督署に相談してみる

労働基準監督署とは、労働基準法に基づき、会社を監督・指導する行政機関です。つまり、労働基準法違反の会社のもとで働いている従業員が相談する機関としては、適切なところになります。

相談することで、

  • 自社や自分の状況について、法律に基づいたアドバイスをもらえる
  • 労働基準法違法など違法行為が発覚した場合、会社に対して「調査」「是正勧告」などの対応を行ってくれる

しかし、現在世の中ではブラック企業や残業代未払いなどが一般的になってきたため、相談する方も増えています。

そのため、労働基準監督署の対応人員を大きく上回る相談件数が来ているため、内容によっては対応の優先度が下げられる可能性があることは留意しておきましょう。

明らかに違法だとわかっている場合は、弁護士に相談してしまう方法もあります。無料相談を行っているところもありますので、調べてみてはいかがでしょうか。

違う運送会社に転職する

こちらが最もハードル低く、現状を変えられる対応になります。

「その会社で働き続ければいけない」という法律は存在していないので、本当に忙しすぎて体を壊してしまいそうだったり、心を壊してしまいそうなのであれば、無理して今の会社に残る必要はないのです。

冒頭でも述べたとおり、ドライバー不足のため条件のいい会社でも人を募集しているケースは珍しくありません。

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最後に

いかがだったでしょうか?

今回ご紹介したトラック運転手の労働基準法について、ポイントをおさらいしましょう。

<トラック運転手の労働基準法 まとめ>

  • 拘束時間始業から終業までの全時間)
    • 原則1日13時間まで(延長する場合は16時間まで)
  • 休息時間勤務と勤務の間の時間)
    • 継続8時間以上の休息をとる(分割してとる場合も一回4時間以上)
  • 運転時間
    • 最大の継続した運転は4時間まで、そして運転時間の限度は2日で平均9時間まで
    • 4時間運転するごとに最低30分の休憩をとる
  • 休日休息時間に連続した24時間を合わせた時間)
    • 休日労働は2週間に一度のみ認められる

労働基準法を守れていない会社がまだまだ多いのが現状なので、トラック運転手の皆さんは賢く会社選びをすることが大切です。

労働基準法を守っていない会社は、労働時間が長すぎたり、給料が低かったりと条件が悪いのももちろんですが、「行政処分などになった場合、営業停止になってしまう」などの可能性も秘めています。

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