自動車の減価償却耐用年数とは?計算方法を解説!【経営者/個人事業主向け】

   

今使用している自動車の減価償却耐用年数をご存じですか?

名前から難しそうと敬遠されがちですが、実はそこまで難しい話ではありません。

経営者様にとっては税金などにも関わる部分なので、理解しておきましょう。

自動車減価償却耐用年数とは?

自動車を購入した際に一般的なサラリーマンのご家庭では『自動車減価償却耐用年数』という言葉はあまり耳にしません。そこで簡単に自動車減価償却耐用年数について説明いたします。

資産には時の経過に伴ってその資産の価値が下がっていくものがあります。自動車も実は耐用年数というのがあり、自動車の経過年数に合わせて費用化するし、資産が利用できる期間を見積もったおおよその期間の事を言います。

この償却耐用年数は財務法令で年数が決まっているものです。新車と中古車ではまた違います。取得額をもとに減価償却費を計算する事ができます。

主に個人事業主に関係があるもの

先ほどサラリーマンのご家庭では自動車の減価償却耐用年数はあまり関係が無いと言いましたが、個人事業主の方の場合は違います。

個人事業主の方は、毎年確定申告を行います。この確定申告で、事業に使っているものは経費として計算する事になるのですが、自動車やパソコンなどの高額なものを経費で落とすには減価償却耐用年数を算出して計上するのです。

そのため、個人事業主にとっては非常に重要なものなのです。ちなみに減価償却耐用年数で計算して計上しないと、税務署から審査される対象となるので十分に注意が必要になるのです。

簡単にまとめると…

個人事業主や事業所などで自動車を購入して事業に使用する際には、購入した自動車を会社の資産として確定申告を行う時に、すべての費用を計上するのではなく、自動車減価償却耐用年数を計算して計上するのです。

自動車減価償却耐用年数は財務省令で定められており、その規定に従って算出しなくてはならないのです。もっと簡単に言うと会社で使う車を購入した自動車を経費で落とすための計算方法という事になります。

一度に計上するのではないためちょっと面倒だと感じるかもしれませんが、法律で定められているのでしっかりと計算して計上しましょう。

一般用の車両の場合

ここでは、一般用の車両の場合の減価償却耐用年数の計算についてをご紹介いたします。

2輪と3輪を除く自動車の耐用年数

普通自動車の減価償却耐用年数は4年です。2輪とはバイク、三輪自動車はミゼットなどが当たります。普通自動車の中にもいろいろとありますが、排気量が0.66L以下のもののみとなっています。

新車の場合と中古車の場合では耐用年数が違います。中古の場合は耐用年数がすでに過ぎている事も考えられます。この場合は新車の耐用年数の20%に相当する年数となります。

耐用年数の一部が経過したものに関しては(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

小型車の耐用年数

小型車の耐用年数についても、自動車の耐用年数と同じ計算方法で算出する事ができます。減価償却耐用年数も4年と法律で定められていますので気を付けましょう。

小型車に含まれるのは総排気量が0.66L以下という部分も自動車と同様です。

貨物自動車の耐用年数

貨物自動車の減価償却耐用年数は、ダンプ式ではない場合だと5年と定められています。こちらの場合も新車の場合となっています。

中古車を購入した場合の減価償却耐用年数の計算式は、耐用年数が経過したものに関しては自動車同様に新品の耐用年数の20%で計算し、一部が経過したものは(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

ダンプ式貨物自動車の耐用年数

ダンプ式の貨物自動車の減価償却耐用年数は、4年と定められています。その他のものよりも1年短いですね。

こちらも中古車の購入をした際には新品の耐用年数の20%に相当する年数が耐用年数となっており、一部が経過した自動車の場合は(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

2輪・3輪自動車の耐用年数

スクーターや自動二輪やミゼットなどの3輪自動車の場合の耐用年数は3年と定められています。こちらの場合も経過年数が過ぎている中古の場合は、新品の耐用年数の20%に相当する年数です。

一部の耐用年数が経過したものに関しては(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

自転車やリアカーの耐用年数

自転車やリアカーにも、減価償却耐用年数があります。新品の場合の耐用年数は、2年と定められています。長く乗るものなのに意外と耐用年数が少ないのは、やはり購入金額が低いからなのでしょうか。

実は、こちらも耐用年数が過ぎた中古を購入した場合には新品の耐用年数の20%に相当する年数となり、一部が経過したものに関しては(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

運送用の車両の場合

ここからは、運送用の車両の場合の減価償却耐用年数と計算についてご紹介いたします。

2輪と3輪を含む自動車の耐用年数

積載量が2トン以下である事、総排気量が2L以下のものに限り、新品で購入した場合の耐用年数は3年と定められています。運送事業用や貸し自動車業、または自動車教習所で使われている車両などが含まれます。

耐用年数が経過した中古を購入した場合には、新品の耐用年数の20%に相当する年数で計算し、耐用年数の一部が経過したものに関しては(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

小型車の耐用年数

積載量が2トン以下で総排気量が2L以下の小型車の耐用年数は3年と定められています。2輪と3輪を含む自動車の耐用年数と同じですね。こちらもやはり中古の場合は耐用年数を計算します。

耐用年数が経過している場合には新品の耐用年数の20%に相当する年数、経過年数の一部が経過したものに関しては(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

大型乗用車の耐用年数

総排気量が3L以上の大型乗用車の場合の耐用年数は5年と定められています。耐用年数が過ぎている中古車の購入をした場合には新品の耐用年数の20%に相当する年数。

経過年数の一部が経過している場合には(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

乗合自動車の耐用年数

まずは乗合自動車がどんな車なのかを説明すると、第52条の規定により許可を得た乗用自動車の事を言います。例えばスクールバスや路線バスやタクシーなどもこれに含まれます。

耐用年数は5年と定められています。意外と長いですね。耐用年数が経過した中古車の場合は新品の耐用年数の20%に相当する年数、耐用年数の一部が経過したものに関しては(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

被牽引車の耐用年数

被牽引車とは、トレーラーなどの荷物を載せる部分の事を、被牽引車と言います。一般的にトレーラーというと、けん引する方の車を含めてだと思われる方が多いかもしれません。

ですが、実はトレーラーというのは牽引車に引っ張られる荷台の事を指していいます。被牽引車の耐用年数は、4年と定められています。

耐用年数が経過した中古を購入した場合は新品の耐用年数の20%に相当する年数となり、耐用年数の一部が経過した中古車の場合は(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

自転車やリアカーの耐用年数

運送業であまり自転車やリアカーなどは使わないかもしれませんが、広い構内を移動する時に利用したり構内の作業を行うのにリアカーを使うところも意外と多いのです。

耐用年数は2年と定められています。こちらもやはり耐用年数が経過した中古の場合は新品の耐用年数の20%に相当する年数、耐用年数の一部が経過したものは(新車の耐用年数-中古の経過年数)+経過年数×20%で計算します。

まとめ

今回は自動車減価償却耐用年数とは何か?どのような性質のものなのか?個人事業主との深いつながりや法で定められた耐用年数についてをご紹介いたしました。

新品で購入しても中古で購入しても、耐用年数は経費として計上する事ができますので、確定申告の際には資産を購入したとして経費計上して節税をしてみてはいかがでしょうか。

【EU用】記事終わりCTA_22/09更新

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