アルコール検知器の数値は正確なの?アルコールが検知されてしまったら?
アルコールを毎日飲むドライバーにとって、次の日にアルコールが残っているのか気になりますよね。
そこで活躍するのが市販されているアルコール検知器ですが、その数値が正確で信用できるものなのか気になるのではないでしょうか。
そこで今回は、アルコール検知器の数値がどれほど正確なのかについて、詳しくご紹介していきたいと思います。
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飲酒運転の罰則は厳しい
道路交通法には色々な決まりがありますが、もしも法律を違反する事があれば捕まって違反内容に応じた罰則を課せられる事になります。罰則は軽度のものから重度なものまでがあります。
その中でも最も重い罰則があるのが『飲酒運転』です。なぜ飲酒運転がそれほどまでに罰則が厳しいのかというと、飲酒運転によって事故を起こした場合、人の命を奪うような大きな事故になるからです。
罰則としては
- 『一発免停』
- 『一発免取』
などもありますし、引かれる点数もアルコール濃度が0.25mg以上だと25点、罰金は50万円以下または3年以下の懲役です!
アルコール濃度が0.15mg~0.25mgの場合は13点の減点と50万円以下の罰金または3年以下の懲役となっています。
最も罰が重いのが酒酔い運転です。35点の減点と100万円以下の罰金または5年以下の懲役です。
飲酒運転で死傷事故を起こすと
もしも飲酒運転で死傷事故を起こしてしまったらどうなるのでしょうか?わかりやすく説明いたします。
自動車運転過失致傷罪
もしも飲酒運転をしていて死亡事故を起こしてしまった場合には、自動車運転過失致傷罪という罪に問われます。この罰は飲酒運転に限らず自動車を運転している時に人を死傷させた場合に適用されます。
罰則としては7年以下の懲役・禁固または100万円以下の罰金となっています。実は以前は5年以下の禁固刑または懲役刑だった部分が7年に引き上げられています。
これは実際に交通事故に遭った方や遺族の方々の要望が強かったからです。特に飲酒運転は運転手本人の過失によるものなので当然の罰則です。
もちろん職を失ったり自らの家庭を壊してしまう事にもつながってしまうのです。
過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱罪
運転の仕事をしていてもいなくても飲酒していて事故を起こしてしまった場合、少しでも罪を軽くしようとしてその場を逃げたとします。
当然後日出頭したとしても捕まったとしても、アルコールは検知されないだろうと思うかもしれません。
ですが万が一飲酒や薬物を使用していて事故を起こしてしまい、少しでも罪を軽くするために逃げた場合でも決して罪は軽くはなりません。
もしこうした行為をしたら「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」に問われる事になるからです。
この法律は新しい法律で、飲酒運転を逃れようとその場を立ち去った場合などに適用されます。12年以下の懲役刑というかなり重い罰を受ける事になります。
アルコール検知器のタイプは?
ここでは検問や事故後のアルコールテストを受ける時のアルコール検知器のタイプをわかりやすく説明いたします。
電気化学式センサー
このタイプのアルコール検知器はプラチナ選択触媒電極という電気化学センサを使ったアルコール検知器です。息をかけるとアルコールが酸化させられ、電極電流が生じる仕組みになっています。
アルコールの量が多いと電流が大きくなるのでアルコール濃度を測る事ができるのです。従来のアルコール検知器のようにタバコやケトンなどに対しての反応が少ないので、正しいアルコール量を測定することができます。
また、小さくて軽いという特徴があるので検問などに使いやすいという特徴があります。ただし高性能で小型なだけに価格が高いのがデメリットです。
半導体式センサー
もう一つが半導体式センサーです。半導体センサーの周囲の酸素量でアルコールの濃度を検知するという仕組みになっています。息を吹きかけると酸素量が減るので半導体センサーが反応します。
このアルコール測定器は価格が比較的安いため、会社で導入しやすいというメリットはありますが、他のガスが干渉すると測定結果にも影響してしまったり、精度があまり高くないというデメリットがあります。
また半導体式センサーは使い捨てが基本となっていますので、毎年費用がかかるのもデメリットかもしれません。
吹きかけ式は数値が正確に出ないことも
アルコール検知器のタイプには
- 息を吹きかけるタイプ
- ストローなどで息を注入するタイプ
など色々とありますが、吹きかけ式は持ち運びが容易なため企業などで取り入れているところも多いですね。
確かに導入する事はとても良い事なのですが、吹きかけ式の検知器の場合は数値が正確に出ない事もある事を知っておきましょう。その理由の一つが息を吹きかける強さによって数値も変化するからです。
また、周囲の環境にも影響されるケースも多く、例えば排気ガスが多いトラック業界やタクシー業界などの場合は、吹きかけ式のアルコール検知器は慎重に行う必要がありそうです。
もう一つの理由は経年劣化によっても数値の正確性が落ちるという点です。定期的に買い替える必要があるでしょう。
アルコール検知器は完全ではない!
飲酒運転を少しでも減らすために警察では抜き打ちで検問を頻繁に行っています。検問に引っかからないようにするために個人で、または飲酒運転をさせないようにと企業でアルコール検知器を購入するケースが増えています。
確かにアルコール濃度を測るためにアルコール検知器を持っていると安心感があるかもしれませんが、アルコール検知器は完璧なものではありません。機種によって測定値も変わるものだと認識する必要があります。
例えば自分が持っているアルコール検知器で0.00mgだったとしても、警察の検問で使用しているアルコール検知器は高性能なので、検知されてしまう事だってあるのです。
そうならないためにも「飲んだら乗るな!乗るなら飲むな!」を徹底した方がより安全です。
飲酒をコントロールする事が大切
皆が集まる会などに出席すると必ず出されるお酒。アルコールは気分を高揚させてくれるのでお酒好きの方はついつい口をつけてしまいがちです。
ですがもしも飲酒した状態で車の運転をして、事故でも起こしてしまったら?もしも相手が死亡してしまうような大事故になってしまったら?仕事を失ってしまうかもしれませんし、家庭もめちゃくちゃになってしまうかもしれません。
アルコール検知器があるからと飲酒運転をしないよう普段から強く心掛けておくと良いでしょう。
ちなみにアルコール検知器の注意書きには測定結果が陰性だからと運転して事故を起こした場合には責任を負いませんという旨記載されています。自分で飲酒についてコントロールする必要があるのですね。
まとめ
今回はアルコール検知器とは?アルコール検知器の種類とそれぞれの性能について、さらに飲酒運転をして事故を起こした場合の罰則、飲酒運転で捕まった場合の測定値ごとの罰則についてをご紹介いたしました。
人生を台無しにしないためにも飲酒運転は決してしないよう気を付けましょう。