貨物自動車運送事業実績報告書とは?書き方や未提出の場合の罰則も
運送業を営んでいる事業者は、貨物自動車運送事業実績報告書を決められた期間内に提出することが定められています。しかし、作業実績報告書は頻繁に書くわけではないので、書き方を忘れてしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、貨物自動車運送の事業実績報告書の書き方についてご紹介していきたいと思います。
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貨物自動車運送事業実績報告書とは?
貨物自動車運送事業実績報告書、運送業者であればどこでも提出しているこの書類はどんなものなのかというと、貨物自動車を使って荷物の輸送を行っている事業所が、1年間の事業の内容についてを運輸支局長あてに報告するための書類です。
毎年提出しなくてはならないこの書類は、支局長宛てじゃなく管轄している運輸支局へ送っても届きます。
また、トラック協会が代行している地域もあるので、事業所の所在地の管轄のトラック協会へたずねてみると良いでしょう。提出は7月10日までに管轄の運輸支局へ提出します。
報告書の提出は年一回!
上記したように、貨物自動車運送事業実績報告書は1年に一回提出しなくてはなりません。提出するのは事業報告書だけではなく事業実績報告書も一緒に提出する必要があります。
事業報告書は毎年事業年度の経過から100日以内に提出します。事業実績報告書というのは毎年4月1日~翌年の3月31日までの期間のものを提出する必要があります。様式が決まっているので定められた様式で両方とも作成して提出しましょう。
事業実績報告書の書き方を准を追って紹介!
ここでは事業実績報告書の書き方をご紹介いたしますので、参考にしていただけると幸いです。尚、報告書は様式に従わなくてはならないので、まずはダウンロードして正しく記載しましょう。
業者番号と区分の記入
まずは業者番号と区分を記入していきます。事業者番号は上部右側の空欄に記入していきます。記載するのは法人番号ではなく運送業の許可取得時に得た9桁の番号の事です。
ちなみに地域によっては記載しなくても良いとされますが、記入しておく箇所があるのなら記載しておくと間違いがありません。
区分は
- 「一般貨物自動車運送事業」
- 「第一種貨物利用運送事業」
のどちらかになります。当てはまる方を〇で囲むだけです。
提出先を記入
宛先の部分には事業所の管轄の運輸局の局長宛てになります。事業所がある都道府県によって管轄している運輸局が違います。管轄している運輸局支所は以下の通りです。
【北海道運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_hk.htm
【東北運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_th.htm
【北陸信越運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_ni.htm
【関東運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_kt.htm
【中部運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_cb.htm
【近畿運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_kk.htm
【中国運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_cg.htm
【四国運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_sk.htm
【九州運輸局】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_ky.htm
【沖縄総合事務局運輸部】
URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikyoku/area_ok.htm
上記の中から管轄している運輸支局を探して書類を提出します。
事業所情報を記入
この部分は報告者情報なので、事業所の
- 「会社名」
- 「住所」
- 「代表者名」
- 「電話番号」
などの基本的な情報を記載します。
事業用自動車・従業員数・運転手数を記入
事業用自動車の保有数については3月31日時点の保有台数を記載していきます。同様に実際に働いている従業員の数や、実際に運転手をしている方の人数をここに記載します。
ちなみに従業員数というのは事業所で働いている全従業員の数になります。運転手は運転手のみの数を記入しましょう。
輸送実績についての記入
この部分には実際に1年間の運送事業を記載する場所になります。この部分は1年間とは言ってもかなり細かくなるので大変かもしれませんが、漏れる事なく記載していきましょう。
- 『延実材車両数』
- 『延実働車両数』
- 『走行キロ』
- 『実車キロ数』
- 『輸送トン数』
- 『実運送』
- 『利用運送』
- 『営業収入』
などを全て記載していきます。
事故件数について記入
運送業をしていると必ずあるのが交通事故です。実は運送事業実績報告書には交通事故に関する情報の記載をしなくてはなりません。
でも小さな事故も全て記載しろという事ではなく、警察が介入した交通事故のみを記載します。記載するのは件数だけではありません。
- 事故がどのようなものだったのか
- 死者数
- 負傷者数
なども記載します。
書き方はさほど難しくない!
書く項目がたくさんあるのでとても大変そうに感じるかもしれません。それに調べないといけないものもあるので手間がかかってしまうと感じるものです。
ですが事前に準備をしておけばそれほど大変な事はありません。書き方も報告書に全てわかりやすく書いてありますので、事業者番号と区分などを間違わないように記載すれば良いでしょう。気を付けなくてはならないのは罰則です。
面倒だからと提出しなかったりいい加減に記載して発覚した場合、
- 100万円以下の罰金
- 監査時に警告を受ける
- 処分日車数を課せられる
などの可能性もあります。
まとめ
今回は貨物自動車運送事業実績報告書の書き方についてをご紹介いたしました。
期日を守って毎年提出するものなので、忘れずに期日までに提出しましょう。毎日本業が忙しくて大変な場合はあらかじめ準備しておくと良いですね。