クラッチが滑るとどうなる?クラッチ滑りの症状について!
ミッションの車はクラッチ操作を行います。もしも走っている時にギアチェンジをしようとしたら、クラッチに違和感を感じたのならば、もしかしたらクラッチが滑り出しているのかもしれません。
今回はクラッチが滑るとどうなるのか、クラッチ滑りの原因は何かなどについてご紹介いたします。
Contents
先ずはクラッチの構造を理解しておこう!
クラッチはエンジンとトランスミッションの間にあるディスク型をした動力伝達装置で、クラッチを踏み込む事によってエンジンの動力をタイヤから切り離したり、
逆にエンジンの動力をタイヤへ伝える役割を担っています。ATはギアチェンジを人間が操作せずに車が自動的に行ってくれますが、MT車は運転者が自ら操作しなくてはなりません。
ではどんな時にクラッチ滑りが起こるのか?それはクラッチディスクが摩耗して起こります。またクラッチカバーやスプリングが劣化したりしてもクラッチ滑りが起こります。
この状態になったら何らかの異常が現れるので、クラッチの状態を調べてもらって交換など必要な措置をとった方が安全に走行できるでしょう。
クラッチが滑るとどうなる?
もしもクラッチが滑るとどうなってしまうのかをご紹介いたします。
ギアが入らない
クラッチが滑るとギアが上手く入らないので車の運転自体ができなくなります。
というのも車はクラッチを踏み込んでギアチェンジを行いますが、ギアチェンジは車にもよりますが4速、5速、6速という感じで何段階かに分けてあげていきます。
ギアが入らないという事はエンジンの動力がタイヤに伝わらないので走る事ができなくなってしまうわけです。
速度が出ない
クラッチが滑ってしまう事でうまくエンジンの動力がタイヤに伝わらないので、速度が出なくなってしまう事があります。
ギアチェンジができたとしてもエンジンの回転がタイヤに反映されにくくなるので、これまでと同じように走れなくなってしまうのです。
この状態になると相当クラッチの部品の摩耗が心配されるので、できるだけ早く修理工場などで点検してもらって修理してもらう事をおすすめします。
クラッチをつないだ時の振動
クラッチ滑りが始まるとクラッチをつないだ時にガタガタと振動するようになります。
最初は「もしかしたらつなぎ方が悪かったのかな?」なんて思う事もあるかもしれませんが、頻繁に起こるようなら注意しなくてはなりません。
その状態で走っていたらギアの破損で修理代が高額になってしまう可能性や、走行不能になってしまう事もあるので注意しましょう。
クラッチの遊びが無くなる
クラッチ滑りをそのままにしていると、クラッチの遊びがなくなります。車は基本的に遊びというものがあります。
これは動作してすぐに反応したら危険だからですが、この遊びがなくなってしまうので大変危険です。
そのままの状態で放置しているとやはり走行不能に陥ってしまい、修理代が高くなっていくのでできるだけ早く修理をした方が良いでしょう。
クラッチ滑りの確認方法は?
ではクラッチ滑りをどうやって確認すれば良いのでしょうか?クラッチ滑りを確認する方法はいくつかありますが、まずはクラッチペダルの遊びを調べましょう。
クラッチの遊びを確認するには『エンストテスト』を行います。エンジンをかけてブレーキを踏み込み、クラッチを踏んで一番高いギアに入れ、ブレーキを踏んだままでクラッチをゆっくりと緩めていきます。
この時途中でエンストすれば遊びの確認ができます。もしいきなりエンストしたら遊びが無いという事ですね。
次は『走行中のテスト』です。ギアをトップから2番目(4速がトップなら3速)に入れてエンジンの回転数を2000~3000にして走行します。
アクセルを奥まで踏み込みます。この時クラッチが滑っているとエンジンの回転数が一瞬だけ上がります。
この走行中のテストを行う時には周囲に危険が及ばないかを確認し、制限速度を守りつつ行うようにしましょう。また騒音などが出る事も考えて時間帯も昼間の時間帯に行うと良いかもしれませんね。
クラッチ滑りの原因とは?
ここではクラッチ滑りが起こる原因についてご紹介いたします。
半クラッチの多用
ついついしてしまいがちですが、半クラッチを多用するとクラッチの摩耗が激しくなるのでクラッチ滑りを起こしやすくなります。
例えば交差点で止まって発進する時に半クラでちょろちょろ運転する事が多いとかですよね。
絶対にしてはいけないというわけではありませんが、クラッチディスクの摩耗や周辺の部品の破損につながるので気を付けましょう。
クラッチディスク関係の劣化
クラッチディスクは消耗品です。長い期間交換せずに使用しているのであれば、クラッチディスクがかなり摩耗している可能性がありますので、
なるべく早い段階でクラッチディスクの摩耗をチェックして交換すると良いですね。
ディスクだけではなくカバーやスプリングなどの関係部品も消耗品なので、定期的に点検を行い早めの交換を心掛けましょう。
クラッチペダルに足を乗せたままの走行
通常、ギアを最高まで入れて走行中にクラッチには触らずに運転するものですが、中にはクラッチに足を乗せた状態で運転する癖がある方もいらっしゃるようですが、クラッチに足を乗せたまま走行するのは危険です。
ちょっとしたはずみで深く踏んでしまうと半クラと同じ状態になってしまいます。上手くエンジンの動力もつながらないですのでクラッチからは脚を話す癖をつけましょう。
最悪走行不可能になるクラッチ滑り!
クラッチ滑りに気づく人はすぐに気づくのですが、中には気づかない人もいらっしゃるようです。
でももしもその状態のまま走り続けていたら、最初の内はギアがうまく入らない程度で済んでいるかもしれませんが、やがて症状は悪化していきます。
ディスクの摩耗がさらに激しくなるとクラッチディスクはもちろんですが、カバーやスプリングなどにも故障個所が広がっていき、やがて走行不能になってしまうケースまでいってしまう事が考えられるのです。
点検して修理となると高くなるかも?なんて渋っていて、走行不能になってしまったら想像よりも高い修理代になってしまったり、中には廃車になって新たに車を購入しなくてはならなくなる事もあるのです。
そうなる前に点検と修理を行いましょう。
クラッチ滑りに気付いたら早めの対応を!
クラッチは消耗品です。乱暴にギアチェンジをしたり高い回転数のままで走り続けたりする事はクラッチを傷める事になります。
もちろん最初の段階で気づければこれに越した事はありませんが、なかなか初期の段階で気づくのは難しいでしょう。
でも少しずつ症状が現れ始めたら「あれ?」と思う瞬間が必ずあるはずです。その段階で点検と修理をすればまた安全に走る事ができるようになるでしょう。
最もいけないのはそのままにしている事です。やがて走れなくなりせっかくの車が廃車になるかもしれません。
でも気になるのは修理代です。修理代についてはMT車の場合は軽自動車で7万~7.5万と高いですが、クラッチのオーバーホールをするからです。
費用を安くするには新品ではなくリビルト部品をしたり中古部品を使う事で費用を抑える事もできるでしょう。
まとめ
今回はクラッチが滑るとどうなるのかや、原因について、さらに放置するとどうなるのか、さらに交換する事の費用についてご紹介いたしました。
走行不能になる前にできるだけ早くクラッチの交換をする事をおすすめいたします。