バッテリー液の見方/確認/補充方法とは?補充の目安や道具についてもご紹介!
2019/02/19
バッテリー液の確認方法は知識をつけておくことができれば自宅行うことも可能です。
手入れせずに放置しておくと事故や火災の原因にもなるバッテリー液の扱いについて詳しく見てみましょう。バッテリー液の交換の目安についてもご紹介します。
Contents
バッテリー液は何のためにあるの?
「車を動かすために必要なものとは?」と聞かれると、まず「ガソリン」などの燃料が頭に浮かぶでしょう。しかし、車はガソリンを燃焼させるだけでは動かず、ライト・ワイパー・カーナビ・エアコンなど電気を必要とする装備を動かす必要があります。
その電気を蓄えるのに必要なものがバッテリー液です。バッテリー液は自然に減少する部分と、充電の際に水素と酸素に分解されても減少します。
バッテリー液が減るのはどうして?
バッテリー液は充電するときや過充電によって量が減ってしまいます。その原因は次の2つが考えられます。
エンジンルームが高温になり蒸発する
エンジンルームが高温になるとバッテリー液内の水分が蒸発してしまい、放っておくとどんどん減っていきます。夏場のエンジンルーム内が高温になりやすい状況では特に気をつける必要があります。
電気分解による減少
バッテリーが持つ容量以上に充電エネルギーが加えられたときに、液中の水が酸素と水素に分解されてしまうからです。
過充電はオルタネーターやレギュレーターの故障も原因とされていることがありますが、バッテリー液が減ってきてもこのようなことになります。
バッテリー液の確認方法
バッテリーを確認する方法をご紹介します。
ボンネットなどからバッテリーの場所をチェック
まず、車のボンネットを開け、バッテリーの位置を確認しましょう。すぐに見つかることが多いでしょうが、バッテリーの位置は車によって様々ですので、事前にマニュアルで確認することをおすすめします。
基本的に箱型のもので、両端にプラス(+)とマイナス(−)と書かれた配線が接続されていれば、それがバッテリーです。
バッテリーの汚れを拭き取る
バッテリーの液量を確認する前にバッテリー上部と端子付近に着いた泥やホコリを拭き取りましょう。この時しっかり汚れを拭きとらなければ、バッテリーセルを開けた時に、中に異物が侵入してしまうことになります。
バッテリーセルを開けて汚れを拭き取る
次にバッテリーセルを開けてその周辺の汚れも拭き取るようにしましょう。
拭き取りにはキッチンペーパーでも構いませんが、キッチンペーパーだと拭き取った際にボロボロになった破片がセル内に落ちる可能性がありますので、できれば布ウエスを使用しましょう。
6カ所が均一量になっているか確認する
バッテリーのセルは6個に分けられており、それぞれにバッテリー液が入っていますので、液の量が均一になっているかどうか確認しましょう。
セルのキャップを全て開け、上から覗いて確認するといいでしょう。その際はあまり顔を近づけないようにしましょう。
「UPPER LEVEL」のラインを超えていないか確認する
バッテリー液の残量は、バッテリー側面から確認することができます。そのときUPPER(上限)とLOWER(下限)の線があり、この2本の線の間に液があれば問題ありません。
暗くて確認しづらい場合は、反対側から懐中電灯で照らすと確認しやすいでしょう。
バッテリー液の補充をする目安
バッテリー液を補充する際は、以下を参考にして補充しましょう。
バッテリー液の量に問題がある
バッテリー液の量はUPPER LEVELを確認し、LOWER(下限)の線より下回っていれば補充する必要があります。その際は6つのセルも同時に確認するようにしましょう。
バッテリー液の色が濁っている
バッテリー液が茶色く濁っていると、過充電、放電気味使用によって極板が痛んでいる可能性がありますので、バッテリー液の補充が必要になります。
端子やキャップ周辺の汚れが目立つ
端子やキャップ周辺に汚れが目立ってくるとバッテリー液自体も減ってきている可能性がありますので、一度UPPER LEVELを見てバッテリー液の量を確認するようにしましょう。
バッテリー液の選び方とは?
ここまで、バッテリーの確認方法についてお話しました。次にバッテリー液の選び方びついてお話します。
バッテリー強化液とは?
バッテリー強化液とは、バッテリーの充電スピードが鈍化しないようにするためのものです。中には液体ではなく錠剤タイプもあります。特殊添加剤が入っています。
バッテリー機能に有害なサルフェーションの発生を抑制するだけでなく、水素弊害や自己放電を抑えて、バッテリーが長持ちするような役割があります。
サルフェーションとは、放電時に生成される硫酸鉛が経年と共に化学変化しない状態になることです。
バッテリー強化液はどうやって選ぶの?
自分で頻繁にバッテリー強化液を注入する方はできるだけ大容量( 20L以上)を選ぶといいでしょう。
イオン交換樹脂を使用したものはイオン成分を取り除いた精製水でできており、有機物や細菌数を取り除いているくれるので、バッテリーを長持ちさせたい方にオススメです。
ゲルマニウム配合タイプは、バッテリーの充電効果に特化したもので、ヘッドライトの明るさが落ちてきたと感じてきた方にオススメです。
水だけでバッテリー液の補充ができる?
バッテリー液は純粋なものである必要があります。純度の低いもの を使うと腐食作用や自己放電で寿命を短くします。そのため、不純物が入らないように注意する必要があります。
水道水や井戸水には、多くの不純物や細菌が混ざっており、バッテリーの寿命を短くしたり、故障の原因にもなるのでやらない方がいいでしょう。
バッテリー液が異常に早く減る原因とは?
バッテリーの寿命は通常2~3年と言われてます。それ以上使用すると、バッテリー液が急激に減少し劣化が進むため、早めに交換した方がいいでしょう。バッテリーの寿命を短くする原因には次のようなものがあります。
主に夜間や雨の日に車を使用する、エアコンの使用頻度が高い、消費電力の大きな電装品を装着している、車にめったに乗らないまたは距離が極端に短い、容量の小さいバッテリーを使っているなどです。
バッテリー液を確認する際の注意点
バッテリー液は人体に影響があるため、確認する前には以下の注意点を守りましょう。
手袋・ゴーグルを着用する
バッテリー液は希硫酸という硫酸の一種であり、大変危険です。もしも素手に触れた場合は早めに手を洗い、痛みを感じたら皮膚科を受信しなければいけません。
そのため、バッテリー液を触る前には手袋を着用して皮膚に触れないようにしましょう。また、液が飛んで目に入ると重度の障害や失明の危険もあるため、ゴーグルの着用も忘れずにしましょう。
汚れてもよい服装で行う
バッテリー液の希硫酸は服につくと穴が開いてしまうこともあります。早めに濯げば大丈夫な場合もありますが、それでもボロボロになてしまう可能性があるため、汚れてもいい服装で行うことをおすすめします。
不安な場合はプロに見てもらう
バッテリー液の補充は、もし間違えると怪我に繋がる可能性もありますので、自分で行うのに不安を感じるのであればプロに依頼するよにしましょう。
バッテリー液の補充を整備工場に頼むといくらぐらいかかる?
バッテリー液を整備工場に頼むとどれくらいかかるのでしょうか?ここでは、料金相場と定期的に確認する大切さについてお話します。
バッテリー液の補充を整備工場に依頼した場合の相場と定期点検の大切さについて
バッテリー液の補充を整備工場に依頼した場合、発生する費用は「バッテリー補充液の値段」と「整備工場の工賃」です。
まず、バッテリー補充液の相場ですが、1Lの場合300円を切るものがほとんどですが、整備工場では手間賃をプラスして400円程度になります。
また工賃は無料で行ってくれる整備工場もありますが、一般的な価格は500円~2,000円とまちまちです。そのため最大3,000円程度かかると見ておいた方が無難です。
自分自身で定期点検することは、メンテナンス料金を安くできるだけでなく、異常の早期発見や車の故障を未然に防くことができるため大切なものと言えるでしょう。
まとめ
バッテリーは車の電装系を動かす大事な部品で、調子が悪いとエンジンもかからない恐れがありますので、定期的な点検やバッテリー液の補充が必要になります。
また、バッテリー液は希硫酸という大変危険な薬品を利用しているため、補充する際は安全に注意し、正しい手順で行いましょう。