中型免許で乗れる車種・トラックは?中型トラックの免許取得方法や乗れるものを紹介!
2020/10/27
中型免許でどんなトラックが運転出来るようになるかご存知ですか?
中型免許を持っていれば、乗れる車種が増え、運送業界で需要の高い「4tトラック」を運転することができるようになるため、トラックの仕事の幅が大きく広がります。「中型免許を持って初めてトラック運転手だ」というドライバーも多く、プロのトラック運転手になるために必要な免許といってもいいでしょう。
今回は中型免許について徹底解説します!
Contents
中型免許で乗れる車種とは
中型免許とは、トラック運転手の免許区分の一つです。
中型免許を取得することで、大量の荷物を運ぶことのできる4tトラックを運転することができるようになり、中距離・長距離の配送が可能になります。
参考までに、中型免許や他の免許で何トンのトラックまで乗れるのかを下記の免許区分にまとめています。現時点の免許で乗れる車種や何トンまで乗れるのかなど確認してみてください。
▼2020年現在の免許区分
大型免許 | 中型免許 | 準中型免許 | 小型免許 | |
---|---|---|---|---|
車両総重量 | 11,000kg以上 | 5,000kg以上 11,000kg未満 | 3,500kg以上 7,500kg未満 | 3,500kg未満 |
最大積載量 | 6,500kg以上 | 3,000kg以上 6,500kg未満 | 2,000kg以上 4,500kg未満 | 2,000kg未満 |
乗車定員 | 30人以上 | 11人以上 29人以下 | 10人以下 | 10人以下 |
乗れる車種例 | ・8tトラック ・10tトラックなど 【メーカー別車種例】 ・ISUZU:ギガ ・三菱ふそう:スーパーグレイト ・HINO:プロフィア | ・3tトラック ・4tトラック 【メーカー別車種例】 ・ISUZU:フォワード ・三菱ふそう:ファイター ・HINO:レンジャー | ・1.5tトラック ・2tトラック 【メーカー別車種例】 ・ISUZU:エルフ ・三菱ふそう:センター ・HINO:デュトロ | ・乗用車 ・軽トラック ・ワゴン ・バン/ハイエース |
(引用元:全日本トラック協会)
中型免許で運転できるトラック
中型免許を取得すると、車両総重量11t未満、最大積載量6.5t未満のトラックが運転できるようになり、運転できる車の種類が多くなります。具体的に中型免許で何トントラックが運転できるのでしょうか。
中型免許を取得することによって1.5tトラック、2tトラックはもちろん、4tトラックの運転ができるようになります。4tトラックが運転できないと採用しない、という運送会社は多く、中型免許を持っていることで就職にも有利になります。また、4tトラックが運転出来るようになることで、配送距離も長くなるため、給料アップにも繋がります。
具体例を挙げると、中型トラックであるISUZUのフォワードや三菱ふそうのファイターなどが乗れるようになります。また、小型移動式クレーンや玉掛けの資格を持っていれば、4tユニック車も乗れるようになります。
さらにマイクロバスも運転できるようになるため、物流から建築関係、そして送迎の仕事まで、挑戦できる仕事の幅がグッと広がります。
準中型免許では4tトラックに乗れない?!
2017年にできた準中型免許で4tトラックが運転できるようになると思っている方は多いと思いますが、実は準中型免許を持っていても4tトラックは運転できません。
準中型免許で運転できるトラックの積載量が4,500kgまでなのに、なぜ4tトラックは運転できないのでしょうか?
4tトラックの4tとは、トラックの最大積載量のことを指します。なので、4tトラック=4tの重さのトラックではありません。
4tトラックの車両総重量は、実は8t未満になるように作られています。
準中型免許は、車両総重量が7.5tまでなので、車両総重量が8tである4tトラックを運転するには車両総重量が超えてしまいます。つまり、準中型免許を持っていても、4tトラックは運転できないのです。
(引用元:準中型免許で『いわゆる4トン車』は運転できません)
4tトラックを運転するためには、中型免許の取得が必須なのです。
よく間違える!実はマイクロバスは8t限定中型免許では乗れない?
ここで言うマイクロバスは、最大積載量5トン未満、車両総重量8トン未満の車体で乗車定員が11~29名の小型バスのことです。
マイクロバスは主に、レジャー施設や病院、健康ランド、結婚式場、温泉地の旅館の送迎などに使われているほか、幼稚園のスクールバスやZOZOなどが有名ですが、通勤のための送迎など「誰かを送り迎えする時」によく利用されています。
「最大積載量5トン未満、車両総重量8トン未満の車体」と聞くと「8t限定中型免許の範囲内」と思ってしまいますよね?
しかし、中型8トン限定免許の乗車定員は10人以下と決まっているため、8t限定免許ではマイクロバスを運転することは出来ません。
そのため、8t限定中型免許で定員が11名以上のマイクロバスを運転した場合は、「条件違反」となり、違反点数2点と反則金9,000円となります。
ただし、後述する8t限定解除した中型免許であればマイクロバスの運転は可能です。
また、改造して乗車定員を10人以下にしてしまうか、トヨタの「コースター ビッグバン」という車種では8t限定中型免許でも乗ることが可能です。
8t限定中型免許(旧普通免許)とその解除
8t限定中型免許をご存知ですか?これは、道路交通法の区分改正前の旧普通免許のことを指します。
道路交通法の改正前は、普通自動車免許を取得していれば中型自動車も運転できたのですが、中型免許の区分が変更された平成19年以降は、旧普通免許が「中型車 (8t) 限定」の条件を付された中型自動車免許とみなされるようになりました。
旧普通免許を持っていれば、車両総重量8t未満のトラックは運転できますが、8tを超えるものは運転できません。
この8tという制限を解除し、中型免許へ格上げすることを中型8t限定解除と呼びます。
▼平成19年の道路交通法改正前後の普通免許比較
(引用元:中型8t限定免許の限定解除とは?)
つまり、旧普通免許を持っている人は、「限定解除」をすれば中型免許が取得できるのです。
限定解除にかかる費用ですが、8t限定免許解除は運転免許試験場で試験を受けるよりも費用が安く、一発試験の場合は3,000円程度で行うことができ、技能講習も半日程度ですみます。ただし、一発試験に落ちた場合は受ける度に費用がかかるため、自信がない人は教習を受けることをおすすめします。
自動車学校で教習を受ける場合は、教習所にもよりますが、およそ10万円の費用がかかります。繁忙期は10万円以上になったり、逆に閑散期は6万円のところもあったり、時期によっても変わることを留意してください。期間は最短で4日間ほどで解除可能ですが、教習所の予約が取れない場合を踏まえて1〜2週間はかかると見ておいた方がいいでしょう。
どうしても短期間で限定解除したいという方には3泊4の合宿免許がおすすめです。4日間集中して中型車の運転ができ、合格率も格段に上がるでしょう。
金額や取得にかかる期間は教習所によって異なるため、正確な費用を知りたい方は近くの教習所のホームページをチェックしてみてください。旧普通免許を持っている人は、ぜひ8t限定免許の解除を行い、中型免許を取得して仕事の幅を広げましょう。
中型免許の取得方法
中型免許は、普通自動車免許または大型特殊免許取得者で、運転経験期間が2年経過していて、年齢が満20歳以上であれば取得することができます。
中型免許の取得方法は、以下2つの方法に分かれます。
- 自動車教習所へ通って技能卒業検定に合格する
- 運転免許試験場で技能試験を直接受験する
それぞれの方法のメリット・デメリットをご紹介します。
自動車教習所へ通って技能卒業検定に合格する方法
教習所に通って中型免許を取得する方法がもっとも一般的ですが、自動車教習所や自動車学校に通う方法の一番のデメリットはお金がかかることです。相場は20万円から25万円ほどで、決して安い額ではありません。
また、普通免許の試験とは違い、終了検定は1週間に1回ほどしか行われておらず、そこの試験に落ちればまた1週間待たないといけません。
ただし、自動車学校を卒業していれば、運転免許センターでの試験から学科試験と技能試験が免除され、適応検査(視力検査)に合格すれば中型自動車免許が取得できます。
お金はかかりますが、確実に中型免許を取得したい方は、自動車教習所に通うことをおすすめします。
運転免許試験場で技能試験を直接受験する方法
教習所へ通わず、いきなり技能試験を受けることも可能です。
ただし、一発免許と言われる方法は基準が厳しく、試験の合格率は20〜30%と極めて低いようです。
いきなり技能試験を受ける最大のメリットは、教習所に通う費用を浮かせることができることです。およそ4万円程度で技能試験が受けられるため、運転に自信のある方は、一発免許に挑戦してみては?
(引用元:中型免許の取得方法)
中型トラック運転手の給料
中型免許を持っていると、トラック運転手の給料はどのくらいになるのでしょうか?
中型免許を持っていれば、運送会社に就職したばかりでも、月収20万〜30万はもらえることができます。経験を積めば、月収40万以上になることもあります。中型免許で乗れる車種が幅広いため、給料も高くなる傾向にあるのです。
中型免許を持っていないと年収300万円程度なのが、持っていると一気に年収400〜450万円に上がるため、トラック運転手であれば取得しておくべき免許だと言えます。
(引用元:トラックマン)
特に配送件数が多い仕事や、高額の商品を運ぶ仕事である場合は、中型免許であっても大型免許と同じ水準である月給40万円前後をもらっているドライバーも多くいます。この額で少ないと感じる人は、大型免許をとって長距離ドライバーになるしかありません。
参考記事:長距離トラック運転手で高年収!体力に自身のある人にはおすすめ!
まとめ
中型免許で乗れる車のサイズや中型ドライバーの給料などについて、解説いたしました。
トラック運転手の代表格である免許ですので、トラック運転手を目指す方にとっては必ずとっておくべき免許になります。
しかし、中型免許を持っていない人にとっては、免許取得の費用はなかなか高額ですよね。
そういった方は、「中型免許取得支援がある会社」「普通免許の仕事がある会社」に勤めることをオススメいたします。
まずは普通免許の仕事で経験を積んでいって、中型ドライバーへとステップアップすることをオススメいたします。
下記から、「中型免許取得支援がある会社」「普通免許の仕事がある会社」の求人を探してみてください。