ブレーキオイルの交換時期はいつ頃が適性?トラックのブレーキオイルは自分で交換できる?
ブレーキオイルの交換時期をご存知でしょうか?実は乗用車とトラックでは推奨されている期間が違います。
今回は交換の時期や自分で交換できるのか?ブレーキオイルの選び方についてを、わかりやすく説明していきましょう。
Contents
ブレーキオイルとは
そもそもブレーキオイルとはどんな役割を果たすものなのでしょうか?そこから簡単に説明していきます。ブレーキオイルというと滑りを良くするというイメージがあるかもしれません。一般的には滑りを良くして摩耗を防ぐのに使うからかもしれません。
ですがブレーキオイルというのは滑りを良くしたり摩耗を防ぐのではなく、『フルード』といって、圧力を伝えるための役割を果たすオイルなのです。このオイルは劣化しますので定期的に交換する必要がある重要なオイルなのです。
ブレーキオイルの交換時期と判断基準
ここではブレーキオイルの交換時期と判断基準についてをわかりやすくご説明していきましょう。
ブレーキオイルの交換時期
一般的にブレーキオイルの交換時期は乗用車で2年ごとの交換が推奨されています。トラックはというと1年ごとに交換するのが望ましいと言われています。ブレーキオイルはホースの破損などが無ければ漏れる心配はあまりないのです。
もちろん毎日長距離を走るなら2年と言わず、頻繁にチェックをして交換をしたりする必要があるでしょう。ブレーキ警告灯がついた場合なども点検をして、必要であれば考案するのが望ましいでしょう。
交換時期の判断基準
ブレーキオイルの交換時期をどのように判断すれば良いのかというと、一つはリザーバータンクというブレーキオイルの入ったタンクをチェックして、オイルの量がどのくらいあるのかで判断します。
リザーバータンクはエンジンルームの奥にある白いタンクです。タンクの側面にはメモリが付いているのでMINに近かったら交換したり足したりしましょう。
もう一つはオイルの色です。新品は透明ですが黄色になり茶色になり最後には黒になります。できれば黄色や茶色の状態で交換したいものですね。
ブレーキオイルが劣化すると
ここではブレーキオイルが劣化したらどんな事が起こるのかについてを簡単に説明いたしましょう。
ペーパーロック現象
ブレーキオイルはおよそ200℃が沸点ですが、ブレーキオイルに水が混じってしまうと沸点が下がります。これは水の沸点が100℃だからなのですが、沸騰すると当然気泡が出てしまいます。実は気泡が入るとブレーキを踏み込んでも効きが悪くなります。
こうなるととっさにブレーキを踏んでも止まれないという危険な状態に陥りやすくなります。そうなる前にエアー抜きを検討したりすべきですが、それならブレーキオイルを全部交換した方が安全に走行する事ができるでしょう。
ブレーキオイル漏れの原因に
定期的にブレーキオイルの交換をしないとブレーキ漏れの原因になります。これはブレーキ内のホイールシリンダーについているゴムの部品が劣化してしまう事で起こります。ゴム部品の交換を行う事によってオイル漏れを防ぐ事ができます。
これらの原因がブレーキオイルの交換をしていない事だけではありませんが、こうしたゴム部品の劣化についてもブレーキオイルの交換をしていれば防ぐ事ができるトラブルである事は間違いないでしょう。
ブレーキオイルを交換するには?
ここではブレーキオイルの交換をするにはどうすれば良いのかについてをご紹介いたしましょう。
ブレーキオイルをカー用品店で交換する
ブレーキオイルの交換をするには車検を受けている自動車工場などでしてもらうだけではなく、カー用品店などでも交換する事が可能です。ブレーキオイルを安く手に入れる事も可能ですので、定期的に交換したい方にはうってつけでしょう。
ブレーキオイルの交換をするためにはブレーキオイルの代金の他に、交換するための工賃がかかります。工賃についてはカー用品店ごとに設定されています。交換時間目安は最低でも30分はかかり、工賃については4,000円からとなっています。
ブレーキオイルを自分で交換する
ブレーキオイルの交換を自分で行う場合の手順ですが、まずは必要な工具を用意しなくてはなりません。最も重要なのはワンウェイバルブでしょう。空気が入らないように気を付けなくてはならないからです。
簡単に手順を説明すると、もっとも遠い後輪から一つずつタイヤを外してブレーキオイルを抜き、新しいオイルを入れるだけです。簡単そうに感じるかもしれませんが、意外と大変な作業ですので丁寧に時間をかけて行いましょう。
エア抜きとは
ブレーキオイルの交換でエア抜きをしなくてはなりません。必要な工具を準備してブレーキを踏みっぱなしにしてオイルを抜きます。タイヤは一つずつ取り外してオイルを抜いて完全に抜いてから新しいオイルをタンクに入れます。
オイルが透明になったら異常が無いかチェックをして、ブレーキが効いたら完了となります。一人でもできる作業ですが、用意する工具や手順があるので時間がかかって大変な作業ですので、できれば交換してもらう方が良いでしょう。
ブレーキオイルは補充しても大丈夫?
ブレーキオイルは交換した方が望ましいですが、少し足らないくらいなら交換よりも補充した方が良いのでは?と思う方もいらっしゃるでしょう。もちろんブレーキオイルが足らなそうだなと思ったら補充しても特に問題は無いかもしれません。
ただし、ブレーキオイルが頻繁に減っていて付け足さなくてはならない場合には、何かブレーキオイルが減ってしまう原因があるかもしれませんので、この場合にはなぜブレーキオイルが減るのかをチェックするために、一度点検した方が良いかもしれません。
交換するブレーキオイルの選び方
ここでは交換するブレーキオイルをどのように選べばいいのかについてをご紹介いたします。
ブレーキオイルの規格
ブレーキオイルには『DOT規格』があります。基準は
- 『DOT3』
- 『DOT4』
- 『DOT5.1』
- 『DOT5』
の4規格あり、この4つの違いはウェット沸点、ドライ沸点の違いとなっています。DOT5の主成分はシリコン、その他は全てグリコールが主成分です。
日本国内ではこの規格内に収まっているブレーキオイルしか使う事が許されていません。ちなみにシリコンとグリコールの違いはあまりありませんが、一般的にはグリコールが主成分のブレーキオイルが使われている事が多いです。
ブレーキオイルは混ぜてもよいか?
最後に、ブレーキオイルは混ぜて使っても問題が無いかどうかですが、基本的にブレーキオイルを混ぜて使ったとしても問題は無いでしょう。ですが主成分が同じならという話になります。混ぜるオイルがグリコールなら問題はありません。
つまりDOT3とDOT4とDOT5.1なら混ぜても問題はありませんが、主成分がシリコンのDOT5と混ぜるのはいけません。錆の原因になったり分離する原因になる可能性があるからです。
まとめ
今回はブレーキオイルの交換時期について、ブレーキオイルの交換をする手順や工賃などについてもご紹介いたしました。一人でも交換できない事はありませんが、安全のためにはやはりプロにお任せする事も必要になるでしょう。