定率法とは?計算方法を具体例を紹介しながら分かりやすく解説!

   

定率法という言葉の意味や、計算方法についてご存知でしょうか?

定率法の計算方法は、減価償却の方法の一つです。この記事では、定率法の概要から計算方法、計算例などを徹底解説していきます!

定率法とは?

定率法は、減価償却の方法の一つです。減価償却を計算するときに価値の減少率を一定の率で計算する方法になります。

減価償却とは?

減価償却は、経費の計算方法のことです。自動車や機械、建築物などは、使用してもすぐに価値が消滅するわけではないですね。

これらの価値は徐々に減少していくと考えられています。これらの価値は、年々減って行くため、毎年その減った分の価値を経費として計上します。このことを減価償却といいます。

そして減価償却費は、自動車や機械、建築物などを耐用年数で割った経費ということになります。

他にも「生産高比例法」などがある

減価償却には、定率法以外にも定額法、生産高比例法があります。定額法は、1ヶ月ごと、1年では12か月ごと定額で減価償却する方法です。

生産高比例法は、使用年月ではなく、使用頻度に比例した減価償却の方法になります。自動車で例えると、生産高比例法は使用年数ではなく、走行距離によって減価償却する方法になりますね。

定率法の基礎知識と計算方法

ここでは、定率法の基礎知識、そして計算方法を解説します。事例を使った計算方法に加え、償却保証額、改訂償却率などの専門用語も分かりやすく解説していきます。

事例

まず、定率法がどのような仕組みになっているのか、事例を使って紹介します。事例では、100万円のテーブルを使って行います。説明しやすくするため、購入日は1月1日、決算月は12月とします。

テーブルは、工具器具備品のため、耐用年数は5年と決まっています。そして定率法償却率は、0.4になります。

まず1年目です。100万円のテーブルが0.4%償却したため、未償却簿価が60万円になります。数式は以下になります。

  • (100万円×0.4)-100万円=600,000円

次に2年目です。60万円のテーブルは、さらに0.4%償却します。すると60万円から0.4%マイナスになった36万円になります。

  • (60万円×0.4)-60万円=360,000

そして、3年目以降も0.4%償却し続けます。ということは3年目は36万円が21万6000円になりますね。このような計算方法が定率法の減価償却です。

「償却保証額」とは?

定率法の減価償却では、年数ごとに償却額が少なくなっていきます。このことには、簿価が1円になるまで時間がかかりすぎるという問題点があります。

この、問題点を解決するため、減価償却額には償却保証額という基準が設けられています。

償却保証額で減価償却額の最低金額を定めておくと償却保証額以下の減価償却額にならないため、簿価が1円になるまでの年数は短くなりますね。償却保証額は以下の計算式で出すことができます。

  • 取得原価×保証率=償却保証額

「改訂償却率」とは?

改訂償却率は、定率法で計算する際に減価償却額が償却保証額を下回る場合に用いる計算方法のことです。なので、償却保証額を下回るであろう年度以降の計算には、改訂償却率が用いられるのです。

定率法の計算方法

定率法の計算方法は、以下の計算式を用います。

  • (取得価額 - 減価償却累計額)× 償却率

取得価額は、資産や機器の購入金額のことです。購入手数料などの費用も含まれます。

減価償却累計額は、過去から発生した減価償却費を合計した金額のことです。ですがすでに破棄や売却した固定資産の減価償却費は含まれません。

定率法の計算例

定率法の計算方法を具体例を用いて紹介します。計算方法は(取得価額 - 減価償却累計額)× 償却率という数式を用いますので、数式に数字をはめ込めば簡単に計算できますね。

計算例では以下の数字を用います。

  • 取得価額    1,000円
  • 減価償却累計額 200円
  • 償却方法 定率法 20%

(取得価額 - 減価償却累計額)× 償却率の数式に上記の数字を入れると(1,000円- 200)× 20%となり、減価償却費は160円となりますね。このような感じで計算すると簡単に減価償却費を出すことができますね。

まとめ

定率法の計算方法を紹介しました。いかがでしたでしょうか。定率法とはどのようなものかの説明から、具体例を出しながら計算方法も説明しましたので、よく理解してもらえたはずです。

今回紹介したことが分かれば、実際に定率法を用いた計算も容易にできるようになるので、ぜひ活用してください。

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