大型10tトラックの最大積載量(m3)は?車両総重量と積載量の計算方法
2019/04/03
大型トラックの運転手を目指している方は、大型トラックの積載量についてどれくらいご存知でしょうか。
大型トラックはその形状により積載量が変わるため、自分の乗る大型トラックの積載量を知っておくことは過積載による事故を防ぐためにも非常に重要なことです。
そこでここでは、大型トラックの積載量について詳しくお伝えしていきたいと思います。
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大型トラックの積載量とサイズの基準
大型トラックとは、トラックの形状としてメインである、キャブオーバータイプのもので、トラックの中では一番大きなサイズを誇ります。
全幅:2,500㎜以内
全高:3,800㎜以内
最大積載量:5,000㎏以上
車両総重量:8,000㎏以上
が、基本的な大型トラックのサイズとなります。さすがに大きいですね!
大型トラックにも、ダンプ・トレーラー・キャリアカー・ウィング車など、用途により様々な形状があり、普通免許で運転できる車とは明らかに大きさが異なります。
大型トラックの最大積載量とは
道路を安全に運行するために、道路法では走行するトラックに対して、大きさや重量が予め決められています。
大型トラックの場合、車両総重量は20t(最大で25t)と決められているので、キャブやシャーシの重さと、乗員定員が決まれば、荷物を積める量=最大積載量が決まってくるのです。
一般的に、車両重量はウィング車よりも平ボディ(ダンプ等)の方が軽くなるので、積める荷物の重さは平ボディの方が多くなるといえます。
大型トラックの形状によるおおよその積載量
大型トラックには、様々な形状があります。そのため、もちろん形状によって積載量も変わってきますので、有名な形状ごとの積載量について解説していきます。
大型トラック.バン、ウィング車
荷台にアルミ製の箱がついているタイプの物で、両側が開くタイプをウィング車といいます。
パワーゲートなどが別の装置がついている物もあるので、最大積載量10tから装置の重さを引くと、おおよそ8tが実際に積載できる量になります。
大型ダンプ
土砂などを積むタイプのトラックです。大型ダンプの車両総重量はおおよそ20tくらいなので、最大積載量は10tほどになります。
大型トレーラー
大型トレーラーは大型トラックの中でも、特殊な車両として位置づけられています。
トレーラーの総重量は28tまでとなっているので、最大積載量は20t前後といえます。
トレーラーはバラ積み緩和(台車の軸を増やすこと)で、最大積載量28tまで変更が可能ですが、国土交通省の許可が必要な場合もあります。
特殊な積載量の大型トラックもある
形状別の積載量を解説してきましたが、そもそも積載量を増やすことを目的にした大型トラックも存在しています。いわゆる増トン車・減トン車というトラックの積載量を、解説していきます。
増トン車
増トン車とは、通常のトラックよりも積載量を増やしたトラックのことです。
4tと10tの間の積載量の中型トラックで、6.5tや8tの積載量を確保できるトラックになります。
大型トラックの増トンは、最大総重量が25tと定められているので、増トン車は中型トラックであることが多いです。
そのため、車両価格や維持費が大型トラックよりも抑えられるというメリットがあります。
減トン車
減トン車とは、最大積載量よりも少ない積載量にして登録するトラックのことです。
積めるはずの荷物の量を減らす目的は、自動車税と自賠責保険料の節約です。
トラックの保険料は最大積載量をベースに計算されるので、積載量が低ければその分保険料も安くなるというメリットがあるのです。
荷物を積めないことはデメリットのように思えますが、ユニック車のように装置をメインで使用しているトラックなどの場合は、減トンすることで経費を抑えて使用することができるのです。
積載量を守らないのは法律違反
トラック業界では、過積載の問題が常に付きまといます。過積載とは、最大積載量を超えた重さの荷物を運ぶことです。
万が一、過積載が発覚した場合は、当然荷主・運送会社も罰則の対象になりますが、車両を運転しているドライバーも対象となってしまいます。
過積載5割以上:違反点数3点、反則金4万円
過積載5割未満:違反点数2点、反則金3万円
一度の運行で多くの荷物を運ぶことを利益と考えてしまう傾向がありますが、過積載は立派な犯罪です。
「知らなかった」では済まされないので、ドライバー自身も積載量には十分注意する必要があります。
まとめ
過積載による事故は後を絶ちません。その理由は制動距離が伸びてしまうこと、またバランスを崩して重大事故を起こす可能性も高くなります。
自分の乗車するトラックの最大積載量を意識し、荷主や運送会社の理解を得なければ、安全な運行を行うことはできません。
個人個人が、過積載・最大積載量について認識して日々の業務に取り組むことが重要ですが、「企業側から過積載を強制されている場合」は、一番気をつけなくてはなりません。
過積載により行政処分されてしまうと、業務ができなくなり、一気に倒産に追い込まれるケースも少なくはありません。また、そういった企業は労務的にアウトなケースが多いので、ドライバー不足な今のうちに、より条件の良い、しっかりとした会社に転職しておくことをオススメいたします。
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