大型トラックの整備士の仕事内容は面白い?トラック整備士になるために必要な資格試験とは
大型トラックの整備の仕事に就きたいと考えている方にとって、どういう仕事内容なのか、どういう試験を受けなければいけないのか、どういう資格が必要なのか気になるところですよね。
この記事では、大型トラックの整備士になるにはどうすればいいかをご紹介しております。
大型トラックの整備の仕事って?
大型トラック整備士というのはその名前の通り大型トラックの整備をする自動車整備士のことです。資格が必要な仕事でもあり、資格を持っているベテラン整備士などはかなり優遇されています。
主な仕事内容は大型トラックの
- 整備
- 点検
- 定期点検(車検)
- 故障した場合の修理
- 部品の交換
などです。普通自動車の整備と違ってくるのはとにかく車両が大きいということに加えて、使用されている部品も大きくて重いということです。
また、大型トラックは自家用車として使用されるようなものではありません。ほとんどすべての大型トラックが事業用で、常に重い荷物を載せて長距離を走るようなものばかりです。
一度走ると数時間走り続けることも多く、その整備の重要性は言うまでもありません。もちろん大型トラックのドライバーも自分で日常的に簡単な点検は行っていますが、それではわからない故障などを整備点検行うのが大型トラックの整備士です。
大型トラックの整備士が行う整備点検は項目が細かく、
- タイヤの空気圧やライト関係
- ファンベルト関係
- 冷却水やラジエーター液
などすべて合わせると50項目以上もあります。
これらの整備点検は1人で行うことはあまりありません。項目が多いことに加えて、大型トラックの整備ミスは重大な事故につながることが多いために普通は2~3人が組んで行うことが多いのです。
それでもすべての項目をチェックするのに3時間以上はかかり、車検などではさらに細かくチェックするために7~8時間かかることもザラにあります。
大型トラックの整備士になるには
大型トラックの整備士になるには国家資格である一級大型自動車整備士の資格が必要となります。
ここでいう大型とは、「総重量8トン以上・最大積載量2トン超・乗車定員11名以上の普通自動車と大型特殊自動車」のことを指し、大型トラックや大型のバスなども含まれます。
一級大型自動車整備士の資格を取るためには先に二級の資格を取って実務経験3年以上がなければ受験資格がありません。
そして二級を受けるのには三級の資格がなければいけません。すなわち必ず三級の大型トラックの整備士免許から順番にとっていくという形になるのです。試験は学科試験と実技試験があります。
学科試験は、
- 構造・機能・取扱法、点検・修理・調整・完成検査の方法
- 整備用機械に対する初等知識
- 整備用の試験機・計量器・工具の構造・機能・取扱法
- 材料・燃料油脂の性質・用法、図面に関する一般知識
- 保安基準その他の自動車整備に関する法規
となっています。
実技試験は、
- 基本工作
- 点検・分解・組立・調整・完成検査
- 修理、整備用の試験機・計量器・工具の取り扱い
となっています。
- 一級大型自動車整備士・・・受験費用が19300円で合格率は20%
- 二級大型自動車整備士・・・受験費用が17300円で合格率は30%
- 三級大型自動車整備士・・・受験費用が17300円で合格率は70%
大型トラックの整備の仕事のメリット、デメリット
大型トラックの整備士の資格を持っていれば大型トラックを扱っているディーラーや自動車メーカー、自動車整備工場、自社内に整備部門を持っている運送会社など多岐にわたります。
こういったところでは大型トラックの整備士は常に不足しているために求人は常に出ています。雇用されるところによって給料は様々ですので一概には言えませんが、大型トラックの整備士のみであれば給与は平均的です。
ただ、一級大型自動車整備士の資格を持っている人は二級や三級整備士を指示する立場につくことが多く、管理職についていると当然収入は上がります。
また、一級大型自動車整備士として実務経験が2年以上あり、しかも運輸局や運輸支局で実施している選任前講習を修了していると「整備管理者」になることができます。
これは運送業の許可を得るためには営業所に必ず一人を常勤させないといけないもので、会社からは非常に重宝されます。こういった条件を満たしていればかなりの収入を得られるというメリットがある仕事ですが、デメリットももちろんあります。
まず、部品の交換などが大きくて重いために力仕事です。当然油などで汚れますし臭いもつきます。また、とにかく忙しくなりがちで労働時間が長くなってしまうということもあります。単純に車が好きだからできるという仕事ではありません。
まとめ
給料が良いというメリットもある仕事ですが、重労働でもあり専門技術が必要な仕事でもあります。
大型トラックの整備ミスは重大な事故につながることが多いためにその責任も非常に重いものとなります。
専門技術と責任感を併せ持っている人に向いている仕事と言えるでしょう。