ヤマト運輸のトラックは種類が豊富!クロネコヤマトで働く際に必要な免許と取得時の注意点
ヤマト運輸では用途に応じて様々なトラックが使用されています。これらのトラックは車種によって免許の種類が異なりますから、ヤマト運輸で仕事をしたいという場合は、どんな免許が必要になるのか把握しておかなくてはいけません。
この記事では、ヤマト運輸で使用されているトラックの種類や、取得しておくと有利になる免許の種類について詳しく解説します。
Contents
ヤマト運輸のトラックによって必要な免許が違う!
ヤマト運輸では車種や用途によって「A号車」「B号車」などと車両が分類されています。
たとえば
- 「A号車」・・・メール便用の原付バイクや従業員送迎用のバスなど
- 「B号車」・・・大型車
- 「C号車」・・・シャーシ
- 「D号車」・・・集配用の2トントラック
といった具合ですね。もちろんこれ以外にも非常に細かく分類が定められており、当然それぞれに必要な免許は違ってきます。
以下、その一例を紹介していきます。
大型トラック・トレーラー
ターミナル間の輸送には大型トラックやトレーラー、ダブル連結トラックが使われています。
車種としては
- いすゞ・ギガ
- 日野・プロフィア
- UDトラックス・クオン
などが導入されているのが確認されています。
これらの車はいずれも車両総重量1.1トン以上もしくは最大積載量6.5トン以上、すなわち大型自動車に区分されますから、運転するにはまず大型免許が必要となります。
また、トレーラーやダブル連結トラックに関しては車両総重量5トン以上、最大積載量3トン以上の被牽引車に該当するため、けん引免許も別途必要となります。
中型トラック・準中型トラック
北海道では中型トラックや準中型トラックが集荷に用いられています。また北海道以外でも、工業地域ではやはり中型トラック、準中型トラックが運用されます。
車種は
- 日野・レンジャー
- いすゞ・フォワード
などが確認されています。
これらの車を運転するために必要な免許ですが、取得日に応じて種類が異なってくるので注意が必要。平成19年までに免許を取得した人の場合、普通免許で車両総重量8トンの車までは運転できることになっています。
中型トラックはまさにここに分類されますから、普通免許を持っていれば運転できるわけですね。
一方、平成20年以降かつ平成29年3月までに取得した人の場合、普通免許では車両総重量5トンまでしか運転できません。それ以上の大きさのトラックに乗る場合、中型免許が必要となります。
中型免許では車両総重量11トンまで運転可能。中型(8t限定)なら車両総重量8トンまで運転可能です。
そして、平成29年3月より後に免許を取得した人の場合はさらに条件が変わってきます。普通免許で運転できるのが車両総重量3.5トンまでとなっているのです。
そのかわり、準中型免許という区分が設けられており、これを取得していれば7.5トンまで運転可能となります。
小型トラック・軽四輪自動車
上記以外の一般的な集荷や宅配においては、小型トラックや軽四輪自動車が使用されます。
実際に使われている車種としては、
- トヨタ・ダイナ
- 三菱ふそう・キャンター
- いすゞ・エルフ
- マツダ・ボンゴ
- トヨタ・タウンエース
- 日野・デュトロ
- 三菱・ミニキャブ
- スズキ・エブリィ
- ホンダ・アクティ
- トヨエース・クイックデリバリー
といったものが確認されています。必要な免許については、やはり一概にこうとは断言できません。
たとえば軽四輪自動車なら普通免許でも運転できますが、これがトラックとなってくると、たとえ小型でも準中型免許が必要な車種もあるのです。
前述のとおり、平成29年3月より後に免許を取得する人の場合、普通免許で運転できるのは車両総重量3.5トンまでと定められています。
それ以上のサイズの車は準中型免許が必要ですから、自分の乗ることになるであろう車の総重量をあらかじめ調べておくようにしましょう。
ヤマト運輸のトラックに必要な免許の注意点
2トントラックと聞くと「3.5トン以下だから普通免許で大丈夫だな」とつい思ってしまうかもしれません。しかし、ここには落とし穴が存在します。
以前の規定であれば普通免許で運転できた車種でも、現在では他の免許が必要とされる場合があるのです。
以後の項目では勘違いを起こしやすい幾つかの注意点と、どの免許を取得すべきかについて説明していきます。
準中型免許(5t限定)の場合
そもそも、2トントラックの「2トン」とは最大積載量のことです。したがって、車両総重量が5トンを超えるものでも、最大積載量が2トンであれば「2トントラック」と呼称されるのです。
先に説明したとおり、平成29年3月より後に普通免許を取得した人が運転できるのは車両総重量3.5トンまで。
それ以前に取得していれば準中型免許(5t限定)扱いとなりますが、こちらも上限は結局のところ車両総重量5トンですから、いずれにせよ普通免許では運転できない車種があるわけですね。
このような場合、限定のない準中型免許を取得する必要があります。準中型免許を持っていれば車両総重量7.5トンまで運転可能ですから、2トントラックを運転できるようになります。
準中型免許を限定解除するには、運転免許試験場で限定解除審査を受けるか、教習所で技能講習を受ける必要があります。
普通AT車限定の場合
運転できる車両総重量の上限を超えていない場合だからといって、ただちに普通免許で運転できるとは限りません。なぜなら、ヤマト運輸で使われている車種にはMT車が多いからです。
というより、なにもヤマト運輸に限った話ではなく、物流業界で使われている業務用トラックにはMT車が多い、と言った方がより正確でしょう。したがって、当然ながらAT限定の免許では運転できないことになります。
限定解除を行うには先に説明した準中型免許(5t限定)のときと同様、運転免許試験場で限定解除審査を受けるか、あるいは教習所で技能講習を修了しなければいけません。
ヤマト運輸の準中型免許取得支援制度
とはいえ、会社からのサポートがないわけではありません。トラック業界はどこも人手不足です。ヤマト運輸ではドライバーを確保するために、新卒や第二新卒を対象にして、準中型免許取得支援制度を導入しているのです。
具体的な内容としては、普通免許から準中型免許に切り替える際の費用の補助。初めて運転免許を取得する新卒・第二新卒採用者には、普通免許と準中型免許の取得費用の差額である10万円が補助されます。
また、平成29年3月以前に取得した普通免許を準中型免許に切り替える場合には、切り替えのために必要な費用15万円が補助されることとなっています。個人にとっては大きな額ですから、賢く制度を利用していきましょう。
まとめ
皆さん、いかがでしたでしょうか。
免許制度は度重なる変更もあって、自分がどれに該当するのか、どれくらいのサイズまでを運転できるのか正確に把握するのが難しいかもしれません。しかし、プロのドライバーとしてヤマト運輸で働くのであれば、免許に関する知識は必須と言えます。
まずは求人案内で必要な免許を確認し、所有していない場合は事前に取得しておきましょう。免許を持っているか持っていないかで就職の有利不利は大きく変わってきますよ。