1.5トントラックのサイズ/寸法/高さ/幅/長さと、はみ出し時の注意点とは?
1.5トントラックというサイズをご存知でしょうか?
あまり聞き馴染みのないトラックだと思いますが、今回の記事では、最大積載量1.5トントラックの車種別に正確なサイズを調査した結果や、はみ出し時の注意点や運転できる免許の種類を詳しく紹介します。
Contents
主要メーカー別!最大積載量1.5トントラックのサイズ
1.5トンのトラックはトラックの中でも特に小さくて小回りが利きます。運転にそれほど自信がない人でも運転しやすくなっています。
また、普通車とそれほど寸法も変わらないので細い道や住宅街などでも配送しやすいという利点があるだけでなく、コインパーキングなどでも普通車のところに停めることができるので悩む必要がありません。
車両総重量によって変化する重量税も安くて済みますし、購入金額も比較的安くなっています。最大積載量が少ないという欠点はありますが、小さくて軽い荷物を頻繁に運ぶという場合には重宝するでしょう。
1.5トントラックはメーカーによって少しずつ寸法も違っています。ここでは主要メーカーの1.5トントラックを紹介していきたいと思います。
トヨタ・トヨエース
トヨエースは「トヨタ」の「エース」となる車という意味を込めて名付けられたトヨタ小型トラックの主力車両です。1954年から発売されている歴史のある車両でもあります。
- トヨタの「トヨエース」
- 日野自動車の「デュトロ」
- トヨタの「ダイナ」
はトヨタの子会社である日野自動車がOEM供給車という関係性で「兄弟車」と言えるとも言えます。
トヨエース標準キャブ
標準ボディ・超低床
- 型式:QDF-KDY221-TLMGY
- 最大積載量:1.5トン
車両寸法
- 全長・・・4,430mm
- 全幅・・・1,695mm
- 全高・・・1,965mm
荷台内寸法
- 長さ・・・2,850mm
- 幅 ・・・1,600mm
- 高さ・・・ 380mm
ロングボディ・超低床
- 型式:QDF-KDY231-TLMGY
- 最大積載量 1.5t
車両寸法
- 全長・・・4,690mm
- 全幅・・・1,695mm
- 全高・・・1,985mm
荷台内寸法
- 長さ・・・3,120mm
- 幅 ・・・1,615mm
- 高さ・・・ 380mm
三菱ふそう・キャンターガッツ
運転者を中心にして設計をしたというのがこのキャンターガッツです。
毎日の運転をより「効率的に快適・安全に」こなすためにドライバーの視点から性能や仕様を作り上げているだけに運転席は快適で機能性に溢れている造りとなっています。
さらに省燃費、環境性能にこだわって三菱ふそうが完成させたのがこのキャンターガッツなのです。
2WD 標準ボディ シングルキャブ 5MT
- 最大積載量:1.5トン
- 車両総重量:3515kg
車両寸法
- 全長・・・4685mm
- 全幅・・・1695mm
- 全高・・・1900mm
- ホイールベース・・・2500mm
- トレッド・・・前1475mm / 後1370mm
荷台内寸法
- 長さ・・・3100mm
- 幅1620mm
- 高さ380mm
いすゞ・エルフ
「技術開発でとくにこだわった部分は、環境性能はきちんと上げたうえでクラストップの超低燃費、それから架装を選ばないパッケージ設計を達成しながら、さらにメンテナンス性の向上、ランニングコストの低減、耐久信頼性と静粛性の追求」によって完成したのがいすゞ自動車のエルフです。
- 型式:TRG-NHR85A-EC6AA-D
- 最大積載量:1.5トン
車両寸法
- 全長・・・4,690mm
- 全幅・・・1,695mm
- 全高・・・1,970mm
荷台内寸法
- 長さ・・・3,120mm
- 幅 ・・・1,620mm
- 高さ・・・ 380mm
最大積載量1.5トラックのサイズからはみ出す場合
トラックで荷物を運ぶ際には荷台に乗っていればどんな状態でも運べるというわけではありません。トラックの荷台に積載できる荷物の長さや幅、はみ出せる限界については「道路交通法57条」に規定があるのです。
道路交通法におけるはみ出しの規定とは
- 幅・・・自動車の幅内
- 長さ・・・全長の10%以内
- 高さ・・・3.8mから積載する高さを滅したもの
と定められています。ではこの制限を超えてはみ出して荷物を運びたいときにはどうすれば良いのでしょうか。実はしっかりと届け出を出して許可を得なければいけないのです。ここではその方法と違反した場合について紹介していきます。
制限以上にはみ出す場合の注意点
制限を超えて荷台からはみ出して荷物を運びたいときには、その車両が出発する地点を管轄している警察署や交番に「制限外積載許可」を申請する必要があります。
また、交番と警察署では受理、許可できる範囲に違いがあるので注意が必要です。
交番で受理できる範囲
- 長さ・・・全長15m以下(首都高速道路は12m以下)
- 幅・・・自動車の幅以下
- 高さ・・・全高4m以下
警察署で受理できる範囲
- 長さ・・・全長20m以下(首都高速道路は12m以下)
- 幅・・・全幅3.5m以下 (車両の幅に1.0mを加えたもの以下で、左右のはみ出しがそれぞれ0.5m以下であること。首都高速道路は全幅2.5m以下)
高さ・・・全高4.3m以下(首都高速道路は、全高3.8m以下)
はみ出す部分についてどちらに申請をしなければいけないのかを判断して申請を出すようにしましょう。ただしこの申請は出せば必ず許可が出るというわけではありません。
積載方法についていくつかの制限があり、それを違反している場合は許可は出ないようになっています。
禁止されているのは以下の項目です。
- 運転手の視野、ハンドル等の操作を妨げること
- 後方の状況がバックミラーに写らなくなること
- 外部から方向指示器、ブレーキランプ、ナンバープレート、尾灯及び後部反射鏡が確認できないようにすること
こういった点が違反していないかどうかチェックしておきましょう。
制限外積載許可違反で課せられる反則金
制限外積載許可について違反をすると罰則点数と反則金が発生してきます。ここでは罰金ではなく反則金です。罰金は刑事処分の際に発生するもので、反則金は行政処分の際に発生します。
この場合の反則金は運転している車両によって変わってきます。
- 大型車・・・6000円
- 普通車・・・4000円
- 二輪車・・・4000円
- 小型特殊車・・・3000円
- 原付車・・・3000円
違反点数・・・1点
最大積載量1.5トントラックを運転できる免許の種類
1.5トントラックは小型トラックに分類されます。もちろん中型免許や大型免許を持っていれば何の問題もありませんが、注意しなければいけないのは「普通免許」です。こちらは取得した時期によって運転できる車両が変わってきます。
2007年6月1日までに普通免許を取得している場合は「最大積載量5トン未満、車両総重量8トン未満」の車両まで運転することができるために問題なく運転することができます。
2007年6月2日~2017年3月11日までに普通免許を取得した場合は「最大積載量3トン未満、車両総重量5トン未満」まで運転できます。そのため、こちらでも問題なく運転することができます。
注意しなければいけないのが2017年3月12日以降に普通免許を取得した場合です。こちらでは「最大積載量2トン未満、車両総重量3.5トン未満」の車両しか運転することができません。
つまり最大積載量はクリアしているのですが、いすゞ自動車のエルフなどは車両総重量が3825kgあるために運転することができないのです。この場合は「準中型免許」(最大積載量2~4.5トン、車両総重量3.5~7.5トン)が必要になります。
運転する前に車両総重量や最大積載量をしっかりと確認しておきましょう。
まとめ
1.5トントラックはその小回りや利便性、安い購入代金と低い税率などが人気となっている小型トラックです。
積載量は少ないものの狭い住宅街などを頻繁に配達に行くときなどは最高のパフォーマンスを発揮します。うまく利用することができれば運送や配送に対して大きな武器となっていくでしょう。