土砂禁ダンプの表示の必要性!土砂禁ダンプに土砂を載せたらどうなるの?
みなさんは、「土砂ダンプ」と、「土砂禁ダンプ」との違いを、ご存知でしょうか?土砂禁ダンプは、「深ダンプ」とも呼ばれ、とても便利です。
しかし、土砂を載せることができないのですが、知らずに誤って土砂を載せてしまうと罰則を受けることになります。
ただし、変更許可申請を出せば、土砂を積むことが可能になります。また、土砂を積載して走行する場合は、法で定められた表示も必要です。
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土砂禁ダンプの表示は必要なのか?
車検証を確認
土砂禁ダンプについては、必須事項として、構造上土砂等運搬禁止車両に指定されるので、車検証には「土砂の運搬ができない車両である」ことが記述されます。
車検証で、土砂禁ダンプかを確認するのは、備考部分の「その他検査事項」と書かれてある欄に「積載物は、土砂等以外のものとする」という記載で、この部分の確認が、最も確実に土砂禁ダンプかどうかの確認方法になります。
表示はいらない
土砂禁ダンプの表示ですが、公道を走る土砂禁ダンプの荷台への表示は、土砂を運んではいけないダンプであるという事がわかるように、プレートによる表示をしなければいけません。
これは、土砂ダンプには土砂の運搬車登録が必要になり、荷台に登録番号を記載する義務があります一方、土砂禁ダンプでは登録は必要なく、登録番号の表示がないという原因からです。
土砂禁ダンプである事が、誰にでもわかるようにする事で、土砂を積み込むといった間違いが起こらないようにして、土砂禁ダンプなのに、土砂運搬用の表示がない違法車と、
間違われないという役目も、土砂禁ダンプのプレートにはあります。一方、土砂ダンプでは、特別な表示は、必要ありません。
土砂禁ダンプが積めない品目
土砂禁ダンプに積載できる物は、ペットボトルや清掃用品、軽量のゴミ、といった重さが軽くかさがある物で、土砂のように、大きくはなくても、重量のあるものは積載することができません。
土砂禁ダンプの積荷で判断を誤ることが多い物には、少しの量であれば重くはありませんが、多くの量になると、重量がある物の積載に関してです。
土砂禁ダンプで禁止されている品目には、土砂だけでなく、土砂に似ていたり、土砂から派生したものが挙げられます。
例えば、鉱さい、コンクリート、瓦礫といった品目の禁止だけでなく、軽視されがちな陶器やガラス、汚泥も禁止品目に入っています。知っていてわざと、はもちろん、知らないで積載すると罰則を受ける事になるので気をつけましょう。
土砂積み車走行時、非表示の場合
ダンプ規制法
土砂禁ダンプでは、法律で定められた、表示を怠ったり、積荷禁止のものを積載していた場合は、罰金という罰則があります。
土砂禁ダンプに関わる法律は「土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法」という、いわゆる「ダンプ規制法」という、法律によって制限が設けられています。
平たく言ってしまえば、国土交通大臣に土砂を運搬する車両だと認定してもらって、登録番号をもらい、車両にプレートで表示されていないと、土砂を運んではならないという内容ですが、
土砂禁ダンプは、元々土砂を運べない構造の車体なので、土砂運搬の登録ができません。この法律があるので、土砂禁ダンプが、わざとでなくても、何らかの手違いで土砂を運んでしまった場合には、法律違反になります。
整備命令
国土交通省によると、何度も忠告しても改善されない場合は、整備命令が下されます。その内容は、「構造を変更し、車検を受け、登録番号を荷台に記載すること」です。
罰則
土砂禁ダンプが、間違って土砂を運んでしまった場合の罰則ですが、故意でも、過失でも、3万円以下の罰金という重い罰則があります。
土砂禁ダンプで土砂を積むには?
変更許可申請
土砂禁ダンプの、車検証の内容が変更になるような、あおりの部分の変更や、車体の重量や積載の変更、上部架装部分機械の変更といった、構造変更には、構造変更検査が必要になってきます。
構造変更を行った土砂禁ダンプは、書類と共にに陸運局に持っていき、検査を受けます。この際に規定の書類が揃っていない場合は、書類をそろえるのに数日掛かる事もあるので、しっかり確認して、必要な書類をそろえてから、車両を持ち込みましょう。
構造変更に要する時間は、変更する構造の内容や、作業を依頼する業者によって変わってきますが、早い場合は約1週間、特殊な部品があり取り寄せが必要な場合などは約一ヶ月ぐらい掛かる場合もあります。
構造変更に要する時間まで含めて考えると、検査上の時間は長く感じますが、陸運局での構造変更検査への持込、受付が終わって陸運局に渡してからは、通常の車検と同様の期間で検査が終わるので、そんなに長い期間を待つ必要はありません。
土砂禁ダンプで、土砂を積載するには、基本的に、この方法しかありません。
土砂積み可能な車を購入
土砂禁ダンプは、土砂が積めないだけで、他の使用用途はかなりあります。上述のように、ペットボトルや清掃用品、軽量のゴミといった重さが軽くかさばる物は、積載できますし、
土砂や土砂以外でも、瓦礫などの土砂から派生したものや、土砂に似たものが積めないだけなのです。また、新しく土砂積み可能な車を購入するのも一つの手です。
ルールを守って土砂禁ダンプに乗る
土砂禁ダンプには、見た目だけですぐ「土砂禁ダンプ」だとわかるタイプと、土砂運搬にも使える見た目のタイプとに別れます。
ダンプの販売業者にまかせっきりで選ぶのではなく、自己判断で土砂禁ダンプを選び、積荷に何がつめるのかをしっかり把握することで違法行為をなくせば、交通事故の危険を回避することにもなるので、
十分に土砂禁ダンプの特徴や用途を掌握して、土砂禁ダンプを適切に使いましょう。
まとめ
中古のダンプを購入するときに、土砂禁ダンプかそうでないかを、よく調べずに、「便利そう」や、「多く積めそう」といった観点で、安易に買ってしまうと、目的の荷物が運べないという事態になりかねないので注意が必要です。
特に土砂禁ダンプは、あおりの高さから荷物が多く積め便利に感じる見た目ですが、土砂以外にも積載禁止の積荷があり、購入後、頻繁に積む積荷の種類が、積載できるかを確認してから購入しましょう。