タンクローリーの荷下ろしの手順は?積み込みと荷降ろしの方法をご紹介

   

大きなタンクを積んで液体系の荷物を運ぶタンクローリーですが、どうやって荷降ろしをしているのかご存知でしょうか?

タンクローリーのタンクにはいくつもの部屋があり、様々な種類の液体を同時に運ぶことができるものの、混ざることはないのかという疑問もあるでしょう。そこで、タンクローリーの積み込みや荷降ろしの作業についてご紹介します。

タンクローリーとはどんなトラック?

タンクローリーとはトラックの荷台部分に液体や気体を収納するタンクを搭載しているものであり、主にガソリンや軽油、灯油などといったものを運んでいます。

また、運搬する気体の中には水素やヘリウムなどもあり、用途によってタンクの種類もさまざまです。タンクの中には水槽が分かれ、各部屋ごとに分けられています。そのため、種類が違うものでも同時に積み込むことができます。

タンクローリーの積み込みと荷降ろしの作業手順はどうするの

タンクローリーに荷物を積み込む時と荷降ろしする方法を以下でご紹介します。今回ご紹介するのは、一般的な燃料系を運搬するタンクローリーでご紹介します。

積み込み作業の紹介

タンクローリーに荷物を積み込む手順は以下の通りとなります。

  1. 油槽所の所定の位置にタンクローリーを止め、車輪に車止めをしてからアース線を接続する
  2. タンクの上部にある注入口のハッチを開け、中が空になっているかどうか確認する
  3. マンホールに付いているハッチキーを積み込み設備に接続する
  4. ドロップチューブ(タンク内に液体を送り込むチューブ)をタンクの底面まで完全に差し込んでロックする
  5. 積み込み量をセットし、室番、油種、積み込み量が合っていれば給油スタート

もし、一つでも手順が違っていれば、給油をスタートすることができません。また、最初はゆっくりと流れますが、徐々にスピードが上がってきます。しばらくしてエアバルブが切り替わる音がすれば終了の合図となるため、ドロップチューブを引き抜き、これを全室繰り返します。

荷降ろし作業の紹介

荷降ろしの手順は以下の通りとなります。

  1. ガソリンスタンドの給油位置にタンクローリーを止める、車輪止めする
  2. アース線を設備側装置と接続する
  3. タンクローリーの吐出口とスタンド給油口をホースで接続する
  4. 混油防止装置を作動させ、底弁を開ける
  5. 先に奥側のバルブを開け、油種があっているか確認し、合っていれば手前側のバルブを開けて荷下ろしを開始する

基本的に荷下ろしはタンクとタンクをホースで繋いでコックを開けるだけとなります。しかし、荷下ろしで気をつけなければいけないのは、違うタンクに混油することであるため、誤って混ざらないような対策を取る必要があります。

積み込みと荷降ろしはどんな順番でするの?

積み込みと荷降ろしの順番は決まっているのでしょうか。以下で詳しくご紹介します。

順番に積み込まなくてもいい

タンクローリーは積み込む順番や場所が決まっているわけではないため、運転手の自由に判断できます。しかし、一般的には進行方向から順番に「ハイオク→レギュラー→軽油・灯油→重油」の順番が多くなっています。

荷降ろしは重油から下ろすのが基本

荷降ろしの順番は上記の順番で積み込んだ場合、基本的には重油から降ろすのが基本となります。なぜなら、重油を進行方向に一番奥に入れ、最後に抜くと仕切り部屋全体を重油で汚してしまうことになるからです。

重油の粘度自体は非常に高いため、仕切り部屋に違う液体を入れると確実に混ざってしまいます。もし、ガソリンに重油が混ざるとガソリンとしての成分にも悪影響を与えてしまいます。

荷降ろしは順番通りでないといけないのか?

荷降ろし時は順番通りに下ろさなければいけないということはありませんが、一般的には進行方向の反対から降ろす順番となります。そのため、サイドから荷降ろしすると運転手が嫌がってしまいます。

その理由が、

  • ホースの繋ぎ替え作業に時間がかかるか
  • ホース長が届かず、車を移動させないといけないから

となるため、荷降ろし時間に大幅な作業時間がかかってしまうからです。

作業効率を優先することはどうかという意見もあるかと思いますが、毎日何度も運搬作業をしている運転手にとって作業時間は大きな問題となります。

荷降ろしのときに中身が混ざることはないの?

最近のタンクローリーはハイテク化が進んでおり、積み込み時にどの部屋にどれだけ積み込んだかを記憶させる装置があり、荷下ろし時はスタンド側の油種認識キーを繋いで確認し、混ざらないような対策があります。

しかし、ホースの付け替え作業やホース長の問題から、タンクのサイドから降ろす運転手は少なく、その場合はどうしても残油がタンクローリーに残ってしまいます。

そのため、タンクローリーの構造上、分離弁を開放することにより確実に混ざってしまうということですが、実際には0.1%以下の割合となります。

タンクローリーの気になるQ&Aをご紹介

タンクローリーで特に気になる疑問についてご紹介します。

タンクの中の構造はどうなっているの?

タンクローリーは、タンクの形状が大きく3つに分けることができるため、以下で特徴をご紹介します。

  • 楕円タンク(重心を下げられるため、危険物に多い)
  • 真円タンク(強度が優れているため、LPガスやLNGガスに多い)
  • 角形タンク(タンク上部を広くできるため、飼料用に使用される)

また、危険物タンクは最大3万リットルまで積載することができます。タンクの材質は様々な素材が利用されていますが、鉄やステンレス、アルミ合金が使われていることがほとんどです。

しかし、タンク内はいくつかの仕切りが必要であり、1室あたり4千リットル以下になるようにする必要があります。仕切り板タンクに直接溶接されているため、独立分離した小部屋を複数作ることができます。そのため、異なる種類の液体を同意に運搬することができます。

荷降ろしをするときは立会いがいるの?

危険物の荷下ろしは、混油や誤注入やオーバーフロー等の事故を防ぐため、立会い人をおく必要があります。そのため、ガソリンスタンドなどで荷下ろし時にも運転手以外に安全上の立会をする人が必要になります。

立会いする人は、

  • 液体が正しくタンクに入ったか
  • 量は大丈夫か
  • 入れている油種は間違っていないか

ということを確認する必要があります。しかし、設備を操作するのではなく、あくまで立会いで確認する人であるため、特別に必要な資格はありません

まとめ

タンクローリーは液体や気体を運搬する専用のトラックであり、運搬するものはガソリンや灯油など、危険物が多いため、タンクの形状や材質に様々な工夫を凝らしています。

また、一つのタンクで複数の危険物を運搬することができますが、積載するものが混入してしまわないように対策する必要がありますが、作業性の向上も考える必要があります。

さらに荷降ろしには安全上の立会いが必要など、ミスによる事故を防ぐための対策もとっています。

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