運送業界は給料が低い!残業代が出ないって本当?運送業界独特の給与制度を解説
運転が好きな方やトラックが好きな方は、運送会社で働いてみたいと思ったことがあるのではないでしょうか。
しかし、いくら好きでも仕事内容に給料が伴わないと、働き続けていくことはでませんよね。そこで今回は、運送会社の給料の仕組みについて詳しくご紹介していきたいと思います。
Contents
運送会社の給料の特徴は?
運送業界は他の業界とは異なった労働環境であるため、給与も一般的な業界とは制度が変わってくることが多いです。
歩合制が多い
では、実際には、運送会社の給料の体系はどうなっているのでしょうか?
まずは、歩合制について解説していきます。
運送会社では、歩合制を採用している会社が多くなっています。運送業界では運ぶ荷物や距離、走った本数によって運送料が変わってくるので、ドライバーの給与も運ぶ荷物や距離に応じて変わってくる歩合制になってきます。
つまり、走った分だけ給料は高くなるので、ガッツリ稼ぎたいという方に向いています。
初任給が高い
一般的な職業では、就職したばかりの人とベテランの人とでは、かなり給与が変わってきてしまいますが、ドライバーの初任給は異なります。
上記で説明したように、ドライバーの給料は運ぶものや距離、走った本数などに応じて給料が決まるので、初心者でもベテランの方と同じ業務をこなせば同じだけの給料をもらうことも可能です。
つまり、ドライバーは一般的な職業とは異なり、初任給から高い給料をもらうことも可能な職種になります。
女性でも給料は変わらない
近年では、女性ドライバーの方も増えてきています。もしかすると、女性だから男性に比べて給料を低くされてしまうかも、という心配があるかもしれません。
ですが、ドライバーという職業は女性の場合でも男性の場合でも仕事内容はほぼ変わらないので、給与に差は出にくいです。女性の方でも、一般職とは異なり、高い給与をもらうことができるので稼ぐことができます。
ただ、女性ドライバーは重量物の手下ろしが少ない傾向があるので、男性ドライバーから妬まれてしまうというようなことを聞くケースもあります。
気になる給料の平均は?
頑張り次第によってはかなり稼ぐこともできるというドライバー職ですが、では具体的に給与について見ていきましょう。
まず、運送業では大きく分けて、大型、中型、小型という3種類のトラックの大きさが存在します。給料は、この運転するトラックの大きさによって変わってきます。
大型ドライバー
ドライバーの中でも花形と言われているのが、この大型ドライバーです。大型ドライバーはみなさんが想像するような、長距離の仕事が多いです。
運ぶ荷物としては、雑貨や部品が多く、加えて冷凍食品なども含まれます。そして、運転距離としては中~長距離が多く、中には一つの仕事に1週間以上かかる場合もあります。
大型ドライバーは、体力や運転技術が求められるハードルの高い職業ではありますが、逆に言えばそれだけ特殊性の強い職業なので、給料はその分高くなります。
大型ドライバーの平均年収は「450~650万円」ほどです。月給に換算すると「30万円以上」になります。ですが、人によっては月額50万円ほども稼ぐ方もいるので頑張り次第で、年収「700万円」も実現可能です。
中型ドライバー
中型ドライバーは大型トラックは必要ない程度の、適度な分量の荷物を運ぶのに適した中型トラックを運転します。大型トラックほどのきつさはなく、休日と給与のバランスがとりやすいです。
運ぶ荷物としては、大型同様、雑貨や部品に加えて食品なども入ってきます。運転距離としては短~中距離が多く、日帰りの仕事がメインです。
配送には毎日同じ場所に配送するルート配送と、毎回異なる場所に運ぶ配送がありますが、中型ドライバーはどちらでも柔軟に選びやすいです。
中型ドライバーの平均年収は「450~550万円」ほどです。月額に換算すると「23~30万円」ほどになります。休日はしっかり確保したい、という家族持ちの方も安心して働くことができます。
小型ドライバー
トラックの中でも一番小さなトラックを運転するのが小型ドライバーです。中型や大型よりも小回りが利き、地元住民や地元企業への少量の配送が多くなってきます。
運ぶ荷物としては、通販サイトで購入された商品を運ぶ宅配なども含まれてきます。その場合、一般の方の家まで配送を行ったりするので、配送先は毎回変わります。
中型・大型ドライバーとは異なり、一般の方々と接する機会が多いので、挨拶や感謝の言葉をもらえたりします。人と接するのが好きという方は小型ドライバーに向いているかもしれません。
小型ドライバーの平均年収は「250~350万円」ほどです。月給に換算すると「18~22万円」ほどになります。中型と同じく年間休日数は100日以上と設定されているのでプライベートを大事にしたいという方が多いと聞くことも多いです。
業界の平均年収はどれくらいなのか?
運送業界の中でもいくつかの業種がありますが、その中でも給料の高い会社があります。
前提として、運送業界全体でみたときの平均年収は「393万円」ほどとなっています。月給に換算すると「25~30万円」ほどです。
運送業界を細かい区分に分けていくと、運送・物流会社や引っ越し会社、宅配会社に分けることができます。
運送・物流会社の平均年収:380~400万円
引っ越し会社の平均年収:365~375万円
宅配会社の平均年収:360~370万円
運送・物流会社には給料が高い長距離ドライバーが含まれているので最も給与の高い会社となっています。一方で宅配会社では小型ドライバーが多く給与が一見低く見えますが、大企業などで働けば平均よりも高い年収をもらうことも可能なケースがあります。
運送会社の給料のここがおかしい
運送会社に勤めている方の中には「今勤めている会社のここが不満だ」「こんなに給料が少ないのはいほうなんじゃないか」と思っている方もいるのではないでしょうか?
この項目では運送会社の給料事情やよくある不満点を見ていきます。
昇給がほとんど無い
運送会社では昇給がほぼないといわれますが、実際はどうなのでしょうか?またどのようなデメリットがあるのでしょうか?
運送会社では配送の契約を取り決める際にあらかじめ運賃を決めてしまうので、ドライバーの給与もなかなか上がることがないのです。
ですが、確かに初心者や転職する人にとっては、長く働いている人と変わらない給与をもらうことができるのでメリットとなります。ただし、ベテランの人にとっては、長く働いても給料があまり上がらないのでデメリットとなります。
歩合制が多いため残業手当が...
運送業界では他の業界とは異なる部分が多々あります。そのため運送業界ならではのメリットもありますが、もちろんデメリットもあります。
例えば残業代がそうです。運送業界では基本歩合制であるため、多くの仕事をこなしても残業代ではなく、別の手当てとして加算されてしまうことが多いのです。
特に荷物の積み下ろしの待ち時間では給料が出ないことが多いです。
人手不足で運送会社の給料は改善傾向に
ここまで、運送業界の給料面でのデメリットなどを見てきました。確かに運送業界は給料や待遇に関する様々な問題を抱えています。やはり、運送業界は給料などの待遇が悪いのでしょうか?
確かに現時点では問題があるかもしれません。ですが、運送業界の待遇は大きく変化しています。現在インターネット通販の成長が著しく、運送業界は大きな追い風を受けています。
運送業界では優秀な人材を確保するために、業界全体が大きく変わり始めていて、業界全体としてドライバーの働きやすい環境が整備されています。なので徐々に給与面でも改善がみられていて、今後は給料が高い会社が多くなってくる流れになってきています。
まとめ
この記事では運送業界全体と、職種別の平均年収や、運送業界の給与面でデメリットがあることを見てきました。ですが、運送業界は大きく変わり始めており、今後は高い給料がもらえて、安心して働けるようになっていく見込みです。