大型トラック整備はきつい?普通車整備との違いを仕事内容や給料で比較!
大型トラックの整備は、きつい仕事というイメージがありますね。しかし具体的な仕事内容を知らないと本当にきつい仕事なのか判断はできないですね。
また、大型トラックの整備は、きつい反面、得られるメリットも大きいです。今回は、大型トラックの整備がきついと言われる理由とメリット、デメリットを解説します。
大型トラックの整備の仕事内容
大型トラックの整備の仕事内容は、大型トラックの安全維持のためのメンテナンスや故障の修理といったものが主です。ここでは大型トラック整備の仕事内容を具体的に解説していきます。
大型トラックが安全に走れるようメンテナンスを行う
安全維持のための定期的なメンテナンスが必要なのは、大型トラックに限らず、全ての自動車に共通していますね。ですが、大型トラックの場合、事故が発生した場合、大規模になりやすいため、毎日のメンテナンスを行うことを定められています。
そして、メンテナンス時の点検箇所も通常の自動車よりも多くなります。
点検箇所は、
- エンジンルーム
- タイヤを含む車両周り
- ブレーキを中心とした運転席周り
です。大型トラックでは安全運転のためにこれらのメンテナンスは欠かせないのです。
大型トラックの車検や点検を行う
大型トラックの整備では、毎日行う日常点検に加え、定期点検と車検も必要になります。定期点検では、日常点検で点検しないような、制御系や動力系などの専門的なメンテナンスも行います。
大型トラックの車検は普通自動車の2年ごとよりも短く、1年ごとに行う必要があります。大型トラックの車検は、検査基準があるため、その検査基準に沿ってメンテナンスしていきます。
車検では、破損している部品の交換などが主な仕事内容ですが、大型トラックの部品は重たいものも多いため、肉体的にきつい重労働になってしまいます。
故障した大型トラックを修理する
自動車は、どんなに安全に走行していても部品の故障などトラブルが発生してしまいますね。急な故障の修理も大型トラックの整備の大きな仕事の一つです。
また、故障の修理では、安全性に加え早急に修理できるスピードの速さや臨機応変さも求められます。
普通車と大型トラック整備の違いとは
大型トラックの整備は、普通車と比べて、大変な作業が多くなります。なぜ大型トラックの整備がきつのか、普通車の整備との違いを解説します。
車検は1年に1回
大型トラックの車検は、1年に1回する必要があります。普通車の場合は、2年に1回ですね。なので大型トラックは、普通車に比べて倍の頻度で車検をする必要があるのです。
このように大型トラックは短い期間で車検をする必要があるため、大型トラックの整備の仕事の中でも車検は主な業務になっているのです。
点検場所や頻度が定められている
大型トラックの車検では、点検場所や頻度などが厳しく定められています。
- 外周検査
- 黒煙検査
- ブレーキ検査
に分かれていますがどれも大変な作業が含まれます。
外周検査は、大型トラックの外装部分の検査です。
- 点灯
- ワイパー
- ウオッシャー
- タイヤやホイール
といった足回り部分まで、大型トラックの外装部分を検査します。
黒煙検査は、エンジン部分の検査になります。排気ガスの粒子状物質を調べることによってエンジン部分が正常なのかを検査します。
ブレーキ検査は、
- 前輪ブレーキ
- 後輪ブレーキ
- サイドブレーキ
に問題が無いか検査します。ブレーキパーツは劣化が激しいため、損傷や破損していた場合にパーツごと交換します。
車体が大きいので時間がかかる
紹介した車検内容は、普通車でも行われるものが多いですね。
しかし普通車と大型トラックでは、同じ内容でも作業の時間や疲労度が大きく異なります。なぜなら、大型トラックは車体が大きいため、普通車と同じ作業でも倍以上の時間がかかってしまうのです。
また、大型トラックのパーツは、普通車よりも格段に大型になっています。そのため、運搬や装着も普通車よりも多くの時間が必要になるのです。
スピーディーな作業が求められる
大型トラックは、商業目的で使用されているものがほとんどですね。そのため、故障している間は、仕事に使用できなくなるため、早急な修理が求められます。
そのため、大型トラックの整備の仕事では、普通車の修理よりもお客様から、よりスピーディーな作業が求められる傾向にあるのです。
大型トラックの整備がきつい理由
きついと言われる大型トラックの整備ですが、普通車の整備と比べると大型トラックの整備がきつい理由がよく分かります。
普通車と比べて手間と労力がかかる
大型トラックは、普通車と比べて車両のサイズが大幅に大きいですね。そのため、1台あたりにかかる手間と労力が大きくなります。
また、大型トラックのパーツは、普通車であれば、簡単に運搬できるパーツでも大型のため、サイズが大きく重量も重たくなります。
そのため、普通車の整備に比べて肉体労働の要素が大きくなるので、さらにきつい仕事内容になるのです。
急なトラブルにも対応しなければならない
大型トラックは、商業目的のものがほとんどになります。そのため、仕事中に大型トラックが故障した場合には、早急な修理が求められます。
このような理由があるため、大型トラックの整備の仕事は、急に入ることも珍しくありません。となるとどうしても残業が増えてしまい、労働時間も長くなりやすくなります。
人手不足で仕事量が多い傾向
仕事内容がきつい大型トラックの整備の仕事は、1台に対して数人で取りかかるのが通常です。そのため、大型トラックの整備の仕事のニーズは、大きいです。しかし大型トラックの整備の仕事は、慢性的に人手不足が続いています。
人手不足になると1人あたりの仕事量は、どうしても増えてしまいますね。この人手不足による仕事量の多さも大型トラックの整備のきつさの原因になっています。
大型トラックの整備をするメリットとデメリット
大型トラックの整備には、デメリットであるきつい面が目立ちますが、メリットも複数あります。では、具体的なメリットがあるのでしょうか。また仕事内容のきつさ以外にもデメリットはあるのでしょうか。解説します。
大型トラックの仕組みに詳しくなれる
大型トラックは、特殊な構造をしているものも多いため、普通車とは、異なる整備が必要になります。大型トラックの整備をすることで仕組みを把握し、大型トラックの仕組みに詳しくなることができます。
大型トラックの仕組みを専門的に知ることは、なかなかできないことですが、働きながら理解することができるのはメリットですね。
どんな車の整備もできるようになる
大型トラックの整備ができるようになると、普通車の整備もできるようになります。なので、大型トラックの整備を身に付けると、どんな車でも整備ができるようになるといえます。
逆に普通車の整備だけを行っていると大型トラックの整備のスキルは身に付かないですね。どんな車でも整備できるという能力は、整備士としてスキルアップ、キャリアアップするうえで大きな武器になりますね。
普通車の整備と待遇があまり変わらないことも
大型トラックの整備は、普通車の整備に比べきつい面が多いです。ですが、待遇面が大きく優れている訳ではないです。場合によっては、待遇が普通車の整備とあまり変わらないこともあります。
しかしより専門的な能力を求められる職種なので、普通車の整備の仕事と比較すると平均給与はやや高めになっています。
人手が足りない専門職で仕事には困らないかも
専門的な職業で、かつ人材不足になっています。なので、求人も多くあるため、大型トラックの整備は、仕事に困ることが少ないです。
ニーズのある専門職のスキルを身に付けることができると、収入面での安定につながりますね。なので手に職をつけ安定した収入を得続けたいという人にも大型トラックの整備はおススメです。